年末に近づいてきているので、週末に部屋の掃除などを始めています。
ロンドンから船便で運んだ私物が、山のようにたまっていて、足の踏み場もないという表現がこれほどあてはまる部屋もないくらいです。狭い部屋で一番困るのは本の置き場所。先日、ハードカバーの本を中心に、50冊ほどの古本を廃棄したのですが、それでもスペースが足りないので、今回は新書、文庫類を中心に廃棄処分にすることとしました。
どんな本でも、本を廃棄するのは心情的に寂しさが募るものですが、心を鬼にして選びます。選んでいくと自ずと好みというのが表れてきて、私の場合、運悪く廃棄の目に合う本たちは、小説などのフィクション系よりもビジネス系のノウハウ本が中心になる傾向があるようです(ちょっと恥ずかしいくらいノウハウ本ばかり・・・)。ビジネス本には流行り廃りがあるし、当たり外れもあるので、ずーっと取っておきたいという切実さは低いのかもしれません。
正直、捨てて止む無しと思った本なので、他の人に「是非」と、お奨めしたくなる本たちではありません。でも、どんな本であっても、一度読んだ本というのは、情が移ってしまうもので、自分がとっても残酷なことをしているような後ろめたい気になります。振りかえると「読む必要無かったなあ~」と思った本でも、1冊1冊に、どんな状況で、なぜこの本を読もうと思ったかが不思議に明瞭に思い出されてくるのです。新しい仕事に就いて一から勉強しなくては行けなかった時、自分のキャリアについて悩んだ時、初めての外国での仕事で毎日が未知との遭遇だったとき・・・・。そうした時に藁をもつかむ思いで手に取った本を捨てるというのは、自分の一部を切り取っていくような感覚でもあります。
本というメディアが世の中であとどれだけ続くかはわかりません。これからは、間違いなく電子書籍が主流になっていくでしょう。私もイギリス滞在時に購入したKindleを使っていますが、自分の本棚を持ち歩く圧倒的な便利さがあります。でも、Kindleには本に対して湧き起る感情移入はありません。レコード盤(古いか・・・)とそれと同じ楽曲が入ったiPodの関係と似ているかもしれません。消去しちゃっても、またダウンロードすればいいや・・・
まばらに空いた本棚を見ながら、胸に穴があいたような感覚に襲われ、引っ越し段ボールから出したまま積んであった本で、あわてて埋めていきました。
2012年11月24日
ロンドンから船便で運んだ私物が、山のようにたまっていて、足の踏み場もないという表現がこれほどあてはまる部屋もないくらいです。狭い部屋で一番困るのは本の置き場所。先日、ハードカバーの本を中心に、50冊ほどの古本を廃棄したのですが、それでもスペースが足りないので、今回は新書、文庫類を中心に廃棄処分にすることとしました。
どんな本でも、本を廃棄するのは心情的に寂しさが募るものですが、心を鬼にして選びます。選んでいくと自ずと好みというのが表れてきて、私の場合、運悪く廃棄の目に合う本たちは、小説などのフィクション系よりもビジネス系のノウハウ本が中心になる傾向があるようです(ちょっと恥ずかしいくらいノウハウ本ばかり・・・)。ビジネス本には流行り廃りがあるし、当たり外れもあるので、ずーっと取っておきたいという切実さは低いのかもしれません。
正直、捨てて止む無しと思った本なので、他の人に「是非」と、お奨めしたくなる本たちではありません。でも、どんな本であっても、一度読んだ本というのは、情が移ってしまうもので、自分がとっても残酷なことをしているような後ろめたい気になります。振りかえると「読む必要無かったなあ~」と思った本でも、1冊1冊に、どんな状況で、なぜこの本を読もうと思ったかが不思議に明瞭に思い出されてくるのです。新しい仕事に就いて一から勉強しなくては行けなかった時、自分のキャリアについて悩んだ時、初めての外国での仕事で毎日が未知との遭遇だったとき・・・・。そうした時に藁をもつかむ思いで手に取った本を捨てるというのは、自分の一部を切り取っていくような感覚でもあります。
本というメディアが世の中であとどれだけ続くかはわかりません。これからは、間違いなく電子書籍が主流になっていくでしょう。私もイギリス滞在時に購入したKindleを使っていますが、自分の本棚を持ち歩く圧倒的な便利さがあります。でも、Kindleには本に対して湧き起る感情移入はありません。レコード盤(古いか・・・)とそれと同じ楽曲が入ったiPodの関係と似ているかもしれません。消去しちゃっても、またダウンロードすればいいや・・・
まばらに空いた本棚を見ながら、胸に穴があいたような感覚に襲われ、引っ越し段ボールから出したまま積んであった本で、あわてて埋めていきました。
2012年11月24日