中日ドラゴンズ落合監督の在任中(2004-2011)、監督の片腕たる投手コーチ、バッテリーコーチ、ヘッドコーチとして支え続けた著者による、野球、マネジメント、コーチ、リーダー論。常にペナントレースの上位を争い、4度にわたりリーグ優勝を達成した筆者ならではの裏話や見識が開陳され、とても興味深く読める。
さらに、ドラゴンズが常勝チームとも言える強さを発揮した秘密を垣間見れることに加え、ビジネスパーソンには中間管理職のマネジメント、リーダシップ論としても読める。本書で述べられる部下に任せきることの重要性、そのうえで、任せられたものが任せてくれた上司に対してなすべきことは、私のような中間管理職には大いに参考になる。あと、選手として大成するかどうかは、「孤独な時間をどう過ごせるか。自分と向き合えるか」というコメントも大いに首肯できた。
一プロ野球ファンとして手に取った本書であるが、想定外の収穫まであった本だった。