その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

N響4月定期Cプロ/ ヤルヴィ父さんの北欧プログラム

2014-04-21 22:28:59 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)


 定演お休みの3月明けの4月N響Cプログラムは、ヤルヴィ父さんの北欧プログラムです。ヤルヴィ父さんは、2010年にロンドンでロンドンフィルでの客演を聞いて以来、4年ぶりです。この指揮者、もちろん実績は申し分のない方ですが、独特の威圧的なご面相で、ステージ上の愛想も良くないので、私にとって印象はあまり良くありません。

 が、この日のプログラムは大変楽しめました。グリークのペール・ギュントは、CDなどでは良く耳にしていますが、実演で聴いたのは初めてかも。組曲ならでは、雰囲気の異なる各曲が楽しめます。うっとり、しんみり、ウキウキ、ドキドキという感じで、15分で4つの美味しさが詰め込まれていました。2曲目はスヴェンセンの交響曲第2番。私には名前をお聞きするのも初めての作曲家です。「北欧」という先入観があるせいかもしれませんが、透き通った色彩が目に浮かぶ、耳になじみやすい交響曲でした。

 休憩後のシベリウス交響曲第2番は、以前聴いたブロムシュテッドさんの指揮の痺れる感動が未だ忘れられないのですが、ヤルヴィ父さんはまた違った第2番を楽しませてくれました。ブロムシュテッドさんよりも、ふくよかで厚みがあり、包容力に満ちた音楽で、透明感、鋭さとは異なった印象を持ちました。第4楽章での盛り上げなどはお見事で、N響も力いっぱい応えた熱演。N響らしい安定かつハイレベルな演奏を聞かせてくれました。

 終演後は、会場からブラヴォー連発の凄い拍手で、ヤルヴィ父さんもご満足のようでした。カーテンコールへの応え方も、ちょっとお茶目なところを見せたりして、この方、こんなサービスもするんだと、少しこれまでの印象を改めなくてはと反省。2015/2016シーズンからは、息子さんがN響常任指揮者に就任しますし、またN響を振ってほしいです。



≪NHKホール前はアースデイ・イベント≫



第1779回 定期公演 Cプログラム
2014年4月19日(土) 開場 2:00pm 開演 3:00pm

NHKホール

グリーグ/「ペール・ギュント」組曲 第1番 作品46
スヴェンセン/交響曲 第2番 変ロ長調 作品15
シベリウス/交響曲 第2番 ニ長調 作品43

指揮:ネーメ・ヤルヴィ


No.1779 Subscription (Program C)
Saturday, April 19, 2014 3:00p.m.

NHK Hall

Grieg / “Peer Gynt” suite No.1 op.46
Svendsen / Symphony No.2 B-flat major op.15
Sibelius / Symphony No.2 D major op.43

Neeme Järvi, conductor
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