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市役所の民生係で、身寄りのない人が亡くなった後の弔いを業務とする独身中年男性の生活と仕事を描く。原題は"STILL LIFE"だから「静物画」ということだろうか?亡くなった人が遺した写真が映画の中で重要な役割を果たしているので、それを指しているのかもしれない。
イギリス映画らしい、地味ながら味わい深い映画である。抑制された映像、必要最小限の台詞、印象的な静かな音楽が作品の質を高めている。
真面目で誠実以外に取り柄がない(これだけでも十分な美徳であるが)不器用な公務員ジョン・メイを演じるエディ・マーサンの存在感が全編を支えている。これほどオーラが出ない人物を演じるのはそれなりに難しい気がするのだが、その自然な所作は見るものを感情移入させるに十分だ。
どっかの歌にあるような「ナンバーワンよりもオンリーワン」を愚直に地で行くような主人公だからこそ最後はハッピーエンド・・・・・・そんな展開なのかと思いきや、必ずしもそうではなかった。涙を誘うラストシーンは用意されていたものの、彼の一生が幸せだったのかどうかは、彼自身に聞いてみないと分からない。自分自身の生・死、そしてその価値についても考えさせる映画だ。
■スタッフ
監督 ウベルト・パゾリーニ (UbertoPasolini)
脚本 ウベルト・パゾリーニ (UbertoPasolini)
エグゼクティブプロデューサー バーナビー・サウスクーム (Barnaby Southcombe)
プロデューサー ウベルト・パゾリーニ (UbertoPasolini) クリストファー・サイモン (Christopher Simon) フェリックス・ヴォッセン (Felix Vossen)
撮影 ステファーノ・ファリヴェーネ (Stefano Falivene)
プロダクション・デザイン リサ・ホール (Lisa Hall)
音楽 レイチェル・ポートマン (Rachel Portman)
編集 ギャヴィン・バックリー (Gavin Buckley) トレーシー・グレンジャー (Tracy Granger)
衣裳デザイン パム・ダウン (Pam Downe)
キャスティング スージー・フィッギス (Susie Figgis)
アソシエイト・プロデューサー マルコ・ヴァレリオ・プジーニ (Marco Valerio Pugini)
ライン・プロデューサー マイケル・S・コンスタブル (Michael S. Constable)
■キャスト
俳優名 役名
エディ・マーサン (Eddie Marsan) John May
ジョアンヌ・フロガット (Joanne Froggatt) Kelly Stoke
カレン・ドルーリー (Karen Drury) Mary
アンドリュー・バカン (Andrew Buchan) Council Manager
デヴィッド・ショウ・パーカー (David Shaw Parker) Billy Stokes' Caretaker
マイケル・エルキン (Michael Elkin) Caretaker
シアラン・マッキンタイア (Ciaran McIntyre) Jumbo
ティム・ポッター (Tim Potter) Homeless Man
ポール・アンダーソン (ポールアンダーソン) Homeless Man
ブロンソン・ウェッブ (Bronson Webb) Morgue Attendant