「アベノミックスは失敗だったのか?」の論争が、最近盛り上がってますが、世界最悪クラスの財政赤字、マイナス金利まで進んだ金融緩和、一向に進んでいるように見えない構造改革、とめられない高齢化社会などの状況が示しているのは、日本はどうみてもこのままではいかんだろうということです。弱き小市民の自己防衛として、何ができるのか。少しでもヒントになればと、立ち寄った本屋でたまたま本書を見つけ、読んでみました。
お金については、何かをしなくてはいけないということは理解しつつも、ついつい後回し。結果として何もしていない私には手ごろな教則本でした。「銀行員に頼らず自分で考えろ」というのがメインメッセージです。銀行員にマネーの相談はしたことはないですが、書かれている内容に違和感はありません。
具体的なアクションは、第4章に10のヒントで記されていますので、読んでのお楽しみということで。
《目次》
第1章 銀行との正しい付き合い方
普通預金は「案外悪くない」/銀行は銀行員の顔を見ないで使おう/銀行員が高給取りであることを忘れるな/数年後の銀行預金には疑問がある/銀行で買っていい運用商品はひとつだけ/銀行が売る投信はクズばかり/銀行にNISA口座を持つな/就職先として銀行はお勧めしない
第2章 銀行員には不都合なお金の真実
目的別の資金運用を疑え!/バランスファンドは初心者向きでない/ドルコスト平均法は不利/毎月分配型ファンドは完全無視が正解だ/ラップはクソだ!/金融マンに人生相談してはいけない/99%の投資信託がダメな理由
第3章 銀行員が教えてくれないお金の正しい知識
長期投資でリスクは減らない/高金利通貨がハイリターンとは限らない/損切りの目標設定は不必要/テクニカル分析は相手にするな/アナリストを信じるな
第4章 個人はお金をどう運用したらいいのか
「普通の人」のための運用法/リスク資産の投資額は「360」で決定/内外の株式ファンド買う比率/DCとNISAどうやるべきか/金利上昇リスクにどう備えるか/まず手数料を評価せよ/リスクとの付き合い方/機会費用の考え方/他人を信じないことの重要性