その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

N響2月定期Aプロ/ 指揮:パーヴォ・ヤルヴィ/シベリウス 交響曲 第2番ほか

2017-02-13 08:40:00 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)


 抜けるような青空がまぶしい日だった。午前中、休日出勤だったのだけど、NHKホールに向かう途中、冬枯れた代々木公園を歩きながら、日増しに暖かさを感じる太陽の光と青空の組み合わせが何とも爽快だった。


≪NHKホール前から≫

 前半は、パーヴォさん所縁のエストニアの作曲家による2曲。今回も大変申し訳ないのだが、ホールの暖かさで弛緩した身体に心地よい音楽が浸み渡って、3分持たずにこん睡状態。意識を取り戻せたのは、アコーディオン独奏のクセニア・シドロヴァさんのアンコールから。

 後半のシベリウスの交響曲第2番は期待通り素晴らしい演奏だった。パーヴォさんらしいアクセントのつけ方や盛り上げの仕方はいつもながらで、これまで色んな指揮者で聴いているこの曲が別の曲のように聞こえるぐらい。

 今回特に印象的だったのは、管の個々の引き立ち方。日本のオケは全体としてのバランスやアンサンブルの良さに比較して、個々の目立ち度、自己主張度が弱く感じられることが多いが、この日は木管、金管の存在感は抜群だった。私も、前半の貯金のおかげで、集中力一杯に耳を傾け、曲の途中で何度も息が止まるほどの投入感だった。そのため、終演後は不規則呼吸で気分が悪くなってしまうという、何とも複雑な感動の仕方となった。

 今年も、春秋冬の各シーズンで登壇が予定されているパーヴォさん。色んな作曲家、音楽を聴け、楽しみだ。




第1856回 定期公演 Aプログラム
2017年2月12日(日) 開場 2:00pm  開演 3:00pm
NHKホール 

ペルト/シルエット ― ギュスターヴ・エッフェルへのオマージュ(2009)[日本初演]
トゥール/アコーディオンと管弦楽のための「プロフェシー」(2007)[日本初演]
シベリウス/交響曲 第2番 ニ長調 作品43

指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
アコーディオン:クセニア・シドロヴァ

No.1856 Subscription (Program A)
Sunday, February 12, 2017  3:00p.m.  (doors open at 2:00p.m.)
NHK Hall

Pärt / “Silhouette”, Hommage à Gustave Eiffel (2009) [Japan première]
Tüür / Prophecy for Accordion and Orchestra (2007) [Japan première]
Sibelius / Symphony No.2 D major op.43

Paavo Järvi, conductor
Ksenija Sidorova, accordion
コメント (2)
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