N響今シーズン最後の定期演奏会です。雨こそ降ってないけど、水分が滴り落ちるような空気を掻き分けるように、NHKホールへ。私が到着時点でD,E席は既に完売でした。
シーズン締めくくりに相応しい大熱演でした。パーヴォさんの「ザ・グレート」はメリハリ効いて、造形が明確。N響も弦管のバランス抜群の秀演です。第4楽章は弦の重層的なアンサンブルに鳥肌が立ちました。この曲、それほど多くの生演奏に接したことがあるわけではありませんが、「こんな音楽だったんだ」だと気がつかされることが幾度も。
前半は、シューマンプログラム。ただ、週中の疲れによる体調不調で、情けないことに集中力不足。「ゲノヴェーヴァ」はこれからの物語を暗示するスケール感豊かな音楽でしたが、自分自身はぼーっとしてました。
2曲目のチェロ協奏曲はターニャ・テツラフの独奏。彼女の演奏は、以前マーラー・チェンバー・オーケストラとの共演を聴きましたが、今日も滑らかで優しい音色。会場を暖かい空気で包み込む演奏で、私も別の世界に入り込んでしまい撃沈。
パーヴォさんとN響、来季も大いに期待です!
第1863回 定期公演 Cプログラム
2017年7月1日(土) 開場 2:00pm 開演 3:00pm
NHKホール
シューマン/歌劇「ゲノヴェーヴァ」序曲
シューマン/チェロ協奏曲 イ短調 作品129
シューベルト/交響曲 第8番 ハ長調 D.944「ザ・グレート」
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
チェロ:ターニャ・テツラフ
No.1863 Subscription (Program C)
Saturday, July 1, 2017 3:00p.m. (doors open at 2:00p.m.)
NHK Hall
Schumann / “Genoveva”, opera op.81 - Overture
Schumann / Cello Concerto a minor op.129
Schubert / Symphony No.8 C major D.944 “Die Große”
Paavo Järvi, conductor
Tanja Tetzlaff, cello