その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

即役立ちそう・・・ 戸田 久実 ほか『マンガでやさしくわかるアンガーマネジメント 』(JMAM、2016)

2017-07-09 07:00:02 | 


 マンガが全ページの7割を占め、1時間余りで読める本だが、とっても気づきにつながる一冊だった。最近、職場の人間関係で悩むことがあるのだけど、明日からさっそく活用してみよう。

 「怒り」とは何か?、「怒り」はどうして発生するのか、「怒り」をコントロールするには、そして「怒り」の伝え方と、論理だった章立てで、スーッと体に染み込むように理解できる。

 一読して、私自身は、「べき」が強すぎるのだということが良くわかった。本書では、そのコントロールの一つの方法として、「べき」の三重丸を作って①自分と同じ「べき」(=許容範囲)、②自分とは少し違うが「許容範囲」、③許容できない「ゾーン」を考え、③については相手に伝える努力をするということを紹介している。文字で書くとなんか当たり前のようだが、マンガで具体例を示されると、腹落ちする。

 最終章の「感情的になることと感情を伝えることは違う」という指摘もなるほどだ。何について怒りを感じ、どうしてほしかったのかを、私を主語にして伝える。相手を打ち負かそうとせず、わかってもらうことをゴールにする。など、一方的な見方で、独りよがりな「怒り」を溜め込んで、感情的に不機嫌になっている自分が恥ずかしくなる。

 さあ、あとは実践あるのみ。

 《目次》
●プロローグ アンガーマネジメントとは
Story0 5億円と3人のメンバーを預けられて
●Part1 怒りが生まれるメカニズム
Story1 目指すは下町のヒーロー
●Part2 心の器を大きくして怒りをコントロールする
Story2 三重丸を少しだけ重ねてみたら…
●Part3 怒りを上手に伝える
Story3 お客様が集まらない!
エピローグ しおり、下町のヒーローになる!

《メモ》
・「怒り」は相手にこうあってほしい、こうあるはずという、自分自身の願望、理想が裏切られたとき、その通りにならなかった時に生まれる →「怒り」は二次感情
・あたりまえの「べき」に注意

・即効性ある7つのテクニック→怒りのピークは長くて6秒
 ○スケールテクニック(怒りを感じたら数値化)
 ○カウントバック(怒りを感じたら数を数える)
 ○コーピングマントラ(心が落ち着く言葉を自分に言い聞かせる)
 ○ストップシンキング(頭の中を真っ白にして、思考停止してリセット)
 ○タイムアウト(その場をいったん離れ、感情をリセット)
 ○グラウンディング(今、ここに意識を集中させる取り組み)
 ○呼吸リラクゼーション(ゆっくり腹式呼吸)

・中長期的取り組み(21日で体質改善)
 ○アンガーログ(怒りの記録)
 ○べきログ(アンガーの出どころは何か分析)
 ○ハッピーログ(ハッピーの記録)
 ○ミラクルデイ・エキササイズ(解決すべきすべての問題が解決した奇跡の日をイメージ:方法論あり)
 ○ブレイクパターン(いつも無意識に繰り返している行動パターン、話し方をあえて壊して悪循環を断ち切る)

・気をつけたいものの言い方
 ×大げさな表現を使う
 ×主観で決めつける
 ×「なぜ?」相手を攻め続ける
 ×人格否定する

・上手な叱り方
 期限を守らなかった場合、何が起こるか・・・?
 ○何について叱っているのか論点がぶれないようにする
 ○「どのように」すればよいか。具体的な表現で伝える
 ○「なぜ」という理由・目的を理解できるように伝える
 ○相手を信じて向き合う

・こんな𠮟り方はNG
 ×アドバイスという名目の説教
 ×威圧的に恐怖で動かそうとする
 ×相手のためではなく、自分の保身のために叱る
 ×過去を引っ張り出す
コメント
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