マンガが全ページの7割を占め、1時間余りで読める本だが、とっても気づきにつながる一冊だった。最近、職場の人間関係で悩むことがあるのだけど、明日からさっそく活用してみよう。
「怒り」とは何か?、「怒り」はどうして発生するのか、「怒り」をコントロールするには、そして「怒り」の伝え方と、論理だった章立てで、スーッと体に染み込むように理解できる。
一読して、私自身は、「べき」が強すぎるのだということが良くわかった。本書では、そのコントロールの一つの方法として、「べき」の三重丸を作って①自分と同じ「べき」(=許容範囲)、②自分とは少し違うが「許容範囲」、③許容できない「ゾーン」を考え、③については相手に伝える努力をするということを紹介している。文字で書くとなんか当たり前のようだが、マンガで具体例を示されると、腹落ちする。
最終章の「感情的になることと感情を伝えることは違う」という指摘もなるほどだ。何について怒りを感じ、どうしてほしかったのかを、私を主語にして伝える。相手を打ち負かそうとせず、わかってもらうことをゴールにする。など、一方的な見方で、独りよがりな「怒り」を溜め込んで、感情的に不機嫌になっている自分が恥ずかしくなる。
さあ、あとは実践あるのみ。
《目次》
●プロローグ アンガーマネジメントとは
Story0 5億円と3人のメンバーを預けられて
●Part1 怒りが生まれるメカニズム
Story1 目指すは下町のヒーロー
●Part2 心の器を大きくして怒りをコントロールする
Story2 三重丸を少しだけ重ねてみたら…
●Part3 怒りを上手に伝える
Story3 お客様が集まらない!
エピローグ しおり、下町のヒーローになる!
《メモ》
・「怒り」は相手にこうあってほしい、こうあるはずという、自分自身の願望、理想が裏切られたとき、その通りにならなかった時に生まれる →「怒り」は二次感情
・あたりまえの「べき」に注意
・即効性ある7つのテクニック→怒りのピークは長くて6秒
○スケールテクニック(怒りを感じたら数値化)
○カウントバック(怒りを感じたら数を数える)
○コーピングマントラ(心が落ち着く言葉を自分に言い聞かせる)
○ストップシンキング(頭の中を真っ白にして、思考停止してリセット)
○タイムアウト(その場をいったん離れ、感情をリセット)
○グラウンディング(今、ここに意識を集中させる取り組み)
○呼吸リラクゼーション(ゆっくり腹式呼吸)
・中長期的取り組み(21日で体質改善)
○アンガーログ(怒りの記録)
○べきログ(アンガーの出どころは何か分析)
○ハッピーログ(ハッピーの記録)
○ミラクルデイ・エキササイズ(解決すべきすべての問題が解決した奇跡の日をイメージ:方法論あり)
○ブレイクパターン(いつも無意識に繰り返している行動パターン、話し方をあえて壊して悪循環を断ち切る)
・気をつけたいものの言い方
×大げさな表現を使う
×主観で決めつける
×「なぜ?」相手を攻め続ける
×人格否定する
・上手な叱り方
期限を守らなかった場合、何が起こるか・・・?
○何について叱っているのか論点がぶれないようにする
○「どのように」すればよいか。具体的な表現で伝える
○「なぜ」という理由・目的を理解できるように伝える
○相手を信じて向き合う
・こんな𠮟り方はNG
×アドバイスという名目の説教
×威圧的に恐怖で動かそうとする
×相手のためではなく、自分の保身のために叱る
×過去を引っ張り出す