その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

一度は訪れたい 山梨県立美術館

2020-10-05 07:30:00 | 美術展(2012.8~)

もう2カ月近く前のことなのですが、備忘を兼ねてアップします。

8月下旬に所用で山梨を訪れた際に、ミレーのコレクションで有名な山梨県立美術館に立ち寄りました。学生時代に訪れて以来、うん十年ぶり、2回目の訪問です。


〈美術館入口〉

コロナの感染対策で、入口ではマスク装着確認・検温はもちろんのこと、住所・氏名までの記入を求められました。カンカンに太陽が照り付ける甲府盆地でしたが、流石に、美術館の中はひんやりで汗があっという間に引いていきます。

ミレー館というミレーの作品を中心にあつめた部屋があるのですが、10を超えるミレーの力作が並んでおり見ごたえたっぷりです。久しぶりに見る《種をまく人》は驚くほど躍動感に溢れた力強い絵で、その迫力に打たれます。オルセーで《晩鐘》を見た時も感じたのですが、ミレーは実物と画集の違いが如実に出る画家のひとりだと思います。立ちすくむように見入ってしまいました。


〈展示室は撮影禁止・・・〉

残念ながら、《落ち穂拾い、夏》は海外の美術館に貸出し中ということで鑑賞できませんでしたが、≪夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い≫、≪ダフニスとクロエ≫らの絵も実に雄弁です。部屋には私の他には、中年ご夫婦1組のみで、どう見ても美術館の係の人の方が多い。絵を独り占めしているような、贅沢な感覚もたまりません。

美術館には、ミレーの他にもバルビゾン派の画家や、コロー、ライスダール、ターナーらの風景画や山梨県出身の画家の絵も展示してありました。

時間の関係で1時間とちょっとの滞在でしたが、実り多い時間でした。美術好きの方には、この美術館のためだけに甲府を訪れる十分な価値があると、お勧めします。


〈館内の廊下から〉

コメント
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