昨日は38号ホームラン、今日は投手で7勝目、どこからどう見てもスーパースターだ。
このまま順調にいけば、50本塁打、130打点、10勝には到達可能だ。
アメリカでの人気は、日本でのそれをはるかに上まわっているようだ。
日本では、侍ジャパンの金メダルや阪神タイガースの優勝(?)より、アメリカではメジャーリーグのペナントレースの行方より、大谷個人の成績に観客は一喜一憂だ。
逆にいえば、ひとりの選手がメジャーリーグを席巻している、もっといえば凌駕している異常事態だ。
大谷を観るために、それまで野球とは縁がなかった層まで球場に足を運び、テレビやネットのニュースを見ている。
野球は元来チームプレーだ。
チームとして戦う中に優勝というゴールがある。
その中でいろんな思いがけないプレーや感動的なドラマが生まれる。
プロフェッショナルならではの卓越した技や、玄人好みの微妙な駆け引き、ゲームメイクの妙が見られるのが野球の醍醐味だ。
それが今や、大谷のホームランや勝ち星に観客の興味は絞られた感がある。
ひとりの超越した選手が、これまであった野球のさまざまな楽しみを、なくしているような気がしてならない。
狙いは読後感。読めばわかる、あるいは読んでもわからないかもしれないが、なんとなく心の片隅に残る奇妙な違和感。ありきたりで普通を装った妙な安心感。 そんな小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★ 拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。