虹色仮面 通信

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結果が第一

2019-03-19 06:07:20 | スポーツ

この前の週末、オーストラリアで今シーズンのF1シリーズが開幕した。

結果等については、ここでは触れないが、開幕戦に関するある記事に目が止まったので、それから紹介したい。

F1-Gate.comより。※一部、注釈を入れたり、加筆しています。

メルセデスのバルテリ・ボッタスと彼のクルーは、F1オーストラリアGPの決勝レースでチームの指示を無視して意地のファステストラップを記録した。

今年からトップ10圏内でレースをフィニッシュして、ファステストラップを記録したドライバーには、1ポイントのボーナスポイントが付与され、チャンピオンシップを占う上で大きな影響を及ぼすことになると考えられている。 

F1オーストラリアGPでリードを築いていたバルテリ・ボッタスは、チームの指示を無視してファステストラップを狙い、見事にボーナスポイントも得て、レースにも勝ったので、獲得できる最高得点をゲット。トラブルやチームオーダーに泣かされて一勝もできなかった昨シーズンの鬱憤を晴らした。

メルセデスのF1チーム代表(ボス)を務めるトト・ヴォルフは、レース前にファステストラップを狙わないよう指示していたと明かす。

「午前中のミーティングで戦略について話し、1位や2位、もしくは3位を走っている場合はファステストラップを狙うことを禁じていた。彼らは私を無視した。彼ら全員がだ!」とトト・ヴォルフはコメント。

「エンジニアとドライバーの策略だったと思っている。エンジニアは熱心だからね。無線とそれがどのようにして起こったのかを再検証する必要がある」

「最終的にはとても満足している。追加でポイントを獲得できたことは良いことだと思う。面白いことだ。スペクタクルの新たな素晴らしい部分だ」

しかし、トト・ヴォルフは、それについてまだ神経質になっていると認める。

「リスクを冒すことだと思っている。特に大量ポイントを狙っているときにファステストラップを狙うべきだろうか?あまり好きではなかった」

バルテリ・ボッタスは結果(レースの勝利)が最優先ではあるが、ファステストラップを狙うための十分なリードを築いていると感じていたが、新品タイヤに交換するためにピットインするほどの価値はなかったと認める。

「もちろん、結果から大量のポイントを得ることの方がはるかに大きなプライオリティだ」とバルテリ・ボッタスはコメント。

「そして、2番手のプライオリティがファステストラップだ。後続とのギャップにはそれについて話す十分なマージンがあった。そのために計画を立てた」

「ピットストップの可能性についても聞いたけど、実際にレース前に話していたし、シーズンの開幕戦なので馬鹿げたミスは犯したくなかったし、準備ではわずかにコンサバティブな方を望んでいた。もちろん、それでもハードにレースをしたし、ベストを尽くした。それで僕たちは最高のポイントを獲得する必要がある」

「最後にピットストップしなかったのはそれが理由だ。再びピットに入ることは常にリスクが伴う。同時にセーフティカーが入ったり、ピットストップで問題が起こるかもしれない」

「最後の数周はトラフィックのなかにいたけど、少しギャップを見つけようと決断した。後続の数台を引き離すことができ、別のエンジンモードに入れて、クリックラップを行った。1ポイント多く手に入れられたことにはもちろん、嬉しく思っている」

バルテリ・ボッタスは、ファステストラップが今年のショーを盛り上げることになると考えている。

「そう思っている。それでも常にレースをフィニッシュするポジションいることに次ぐプライオリティになる。だが、可能性があるのは確かだ。誰もが追加の1ポイントを獲得することに熱心だ」 <了>

F1やモータースポーツに造詣がない方にはよくわからないと思うが、昨シーズン、自らの不振とチーム戦略の犠牲になったナンバー2扱いのドライバーが、昨シーズンの二の舞にならぬよう、開幕当初から貪欲に戦う姿勢を示した。それがチームボスの指示と相反したという話である。

ボッタスには後がない。今年もダメならチャンピオンチームの一員として2020年シーズンを迎えることはほぼない。というのも、後釜の有力候補がスタンバイしている状態だからだ。

シーズン当初は、チームメイト同士によるチーム内の主導権争いが行われるのがF1の世界。チーム間の争いとチーム内の戦いが同時進行し、スピーディに進んでいく。初夏には今シーズンの方向性(内外の順列)が見えてくる熾烈かつ刺激的な世界なのだ。

ボッタスの置かれた立場を考えれば、可能な限り、わがままを貫き、確かな結果を残す必要がある。F1のチームボスも、命令に背いても結果が伴えば事なきを得る傾向が強い。この点は規律を重視する日本人には理解できない部分だが、勝ち=結果に執着するならば、これくらいのわがままも必要なのかもしれない。

とにかく、戦う人たちの群れであるF1社会では、結果がすべてのシビアな世界であるのを、この記事から感じ取れればと思い、紹介しました。