虹色仮面 通信

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晩節を汚す

2023-01-08 06:41:41 | スポーツ
日刊ゲンダイDIGITALより。

まるで政治家のスピーチだ。

日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長は5日、職員に向けて年頭の挨拶をした。

「改めてスポーツの価値、五輪の価値は何なのか。そういったことに真摯に向き合いながら、さまざまな課題にしっかりと対処していく」と述べ、東京五輪後に明るみに出た一連の汚職事件については「スポーツ、五輪の価値を毀損しかねない事案が明らかになった。JOCも再発防止に向けて、今できることにしっかりと取り組んでいく必要がある」と語った。

スポーツライターの津田俊樹氏(国士舘大学非常勤講師)は、山下会長の挨拶にこう憤慨する。
「東京五輪における大規模な汚職事件に国民は怒り、そして五輪そのものにも不信感を募らせた。2030年札幌五輪の実現を目指すJOCは現在、積極的な機運醸成活動を休止しているが、多くの札幌市民、道民が望まない以上、招致は無理です。しかも、国民の不安や不信感を払拭する必要があると言いながら、カネと利権まみれの五輪にしないために、どうするのかという具体策は示さない。意味のない挨拶は、その場しのぎの政治家の答弁みたいなものです」

■私腹を肥やす役員ゴロゴロ

国民の多くは「汚れた五輪の自国開催はもうたくさん」という思いだろうが、疑念を抱いているのは五輪だけではない。

津田氏が続ける。
「山下氏が会長を務める全日本柔道連盟の女子選手への暴力、助成金の不正受給問題は記憶に新しいが、2年前は前事務局長のパワハラも発覚。昨年は日本バドミントン協会の職員による公金私的流用と組織的隠蔽、大阪府バレーボール協会の会計担当理事による2500万円以上の着服も明らかになった。ある競技団体の幹部は契約スポンサーの接待を受けたり、スーツや高級和服の仕立券をもらっていたという。他の競技団体では長年にわたる不正によりマンションを購入した役員がいたとも聞いた。東京五輪では大手広告会社の電通や逮捕・起訴された大会組織委員会の高橋治之元理事だけが悪者のように言われているが、規模や金額の桁は違えど、金銭的な不正で私腹を肥やしている競技団体の幹部や職員がいるようでは、山下会長が言う、『さまざまな課題にしっかり対処していく』ことなどできない。スポーツ庁などとともに各競技団体への予算配分をつかさどるJOCは、札幌五輪の招致より、競技団体の不正を一掃することが先決です。それがスポーツ界の信頼を取り戻すことにもなるのです」

スポーツを食い物にする連中は「大物」ばかりではないということだ。<了>

山下氏もロス五輪で金メダルを獲得した時には英雄視されたが、晩節がこれじゃねぇ。
その程度の人物と言うことか。
残念ですが、そう理解するのが良さそうですね。

札幌五輪招致については、現状を鑑みて札幌市民はもとより日本国民の理解が得られるわけがない。
東京五輪にまつわる疑惑や疑念が、全くと言っていいほど晴れていないのだから、まずそこから丁寧にすべきである。
有耶無耶にしたまま、早晩忘れるだろうという姿勢が見え見えで、あまりにも国民を愚弄している。

それ以外にもスポーツ団体の良からぬ行為(不正等)や各種問題(パワハラ等)も山積している現状を、根こそぎ精査して、ダメなものは整理するのが先決だろう。
やることもせずに、次へ向かおうとするのがいかにもアホっぽい。
さっさと招致活動から撤退するのが最善だと思いますがね。

㎰、こういう形でスポーツそのものが怪しい(汚い)ものとされてしまうのが、残念でなりません。そこだけは線引きしておかなきゃダメですね。