虹色仮面 通信

神出鬼没なオッサンが毎日感じたことを取り留めなく書き連ねます

スポーツCSR

2009-03-20 11:05:59 | スポーツ
先月28日に東京・秩父宮ラグビー場で行われたラグビーの日本選手権決勝で、サントリーは昨季に続き三洋電機に敗れ、2年連続の準優勝に終わったが、そのサントリーが、練習場のある東京・府中市に人工芝グラウンドを寄贈することがわかった。
推定約1億7000万円を負担し、地元のスポーツ振興・活性化に開放するとのこと。
「ただチャンピオンになればいいという意識ではない。うちには夢と感動を与えるというミッションがありますから」とサントリー清宮監督。

このチームには、強豪揃いのトップリーグで勝つことだけではなく、将来を見据えたチーム像も描かれている。
現在の練習場から徒歩数分の場所に、府中市が国土交通省から利用許可を得ている多摩川の河川敷に「郷土の森サッカー場」がある。2面ある天然芝グラウンドのうち、1面をサントリーが約1億7000万円を負担して人工芝に張り替える計画だという。
すでに着工し、6月に使用許可が出る見通しなんだとか。

サントリーの練習場は天然芝だが、競技性からみて1年間使用すると、消耗が激しくなってしまう。
数年前から「第2グラウンド」として使える場所を探していたのと、府中市も河川敷のサッカー場に雨が降ったとき、芝の管理に苦慮していた。
そして利用率が高くなかった。
そこで、地域にある企業であるサントリーの支援を受け、全天候型の新グラウンドが完成すれば「利用率が倍になる」と見込み、サントリーの申出を受け入れることになったという。

サントリーは、子供たちのスポーツ振興を最優先させる意向だが、現在のグラウンドの芝の状態がよくない時に、ラグビー部が使用する構想も持っている。

最近はスポーツ界にも「地域密着」「CSR(企業の社会的責任)」が問われるようになった。
そんな社会情勢の中、サントリーが人工芝グラウンドを寄贈するのは大変有意義なのはいうまでもない。
とくに、同じ府中市に本拠地があるラグビートップリーグの強豪・東芝が、外国人部員(当時)の不祥事で日本選手権を辞退したりと、ラグビー界に大きく影を落としていただけに意義深い。

スポーツを通じて地域社会を活性化させ、暮らしやすいまちづくりに貢献するのは、選手権で優勝するよりも大きな栄冠であるし、継続的に地域社会に根付いたチームであって欲しいと願うばかりである。

昨日のWBC日韓戦から

2009-03-19 11:28:36 | スポーツ
結果より内容(経過)に、もどかしさを感じてしまった。
再三のチャンスを生かせないのは、まるでサッカー日本代表みたい。

この決定力不足は、日本の戦後教育が問われているのだと思う。
日本のような「減点教育」では、常に失敗したことが脳裏をよぎり、土壇場でビビッてしまうケースが良く見られる。
大一番に強い者は、極めてポジティブな思考で良いイメージしか持たない者が多い。
これからの日本社会においては「加点教育」で良いところをどんどん伸ばしていかねばならないと、私は考える。
特にスポーツでは如実な結果となって現れてくるから、必要だと思うけどなぁ。

それと日本のプロ野球選手は、実力以上に給料を貰い過ぎなのかもしれない。韓国などアジアのプロ野球選手と比較しても明らかに多いし、同じプロリーグのJリーグの選手より高額だ。
余談ですが先日、某陸上現役選手(短距離で日本トップレベル)と話していたら、彼も「プロ野球選手は甘やかせ過ぎ(=給料貰いすぎ)。だってアスリートとして研ぎ澄まされてるとは思えない」って…。ズバリな指摘ですよ!!

また昨日の試合で感じたのは、ダルビッシュは案外「チキンハート」なのかなぁって。
見下ろせる相手には圧倒的な力を発揮するが、実力が拮抗していたり、相手が上回っていると突如弱腰になる。
昨日の初回3失点の経緯は、その典型。もっと大胆に攻めれば良いのに。
特にこの「ハート」の部分は、彼が大きく飛躍するために克服しなきゃならない部分だろう。

あと現代の日本プロ野球で、立ち上がりの不安を抱えた投手が多いのは、先発ローテーション投手は100球をメドに組み立てていくために、どうしても立ち上がりはエンジンがかかりきらずに、モタモタしてしまう。
あくまでも長期戦略に基づいた構成なのだが、短期決戦・トーナメントにはマッチングしにくい。ここらも今後の課題。

まぁ今日のキューバ戦(日本時間正午、試合開始)がどうなるかですね!
ラッキーボーイは、ズバリ川だと思う。

ps.韓国・キューバとの対戦ばかりで、定期交流戦とか対抗戦のように感じるんですが…ここにもWBCにおけるアメリカの策略を感じずにいられません。

日本のスポーツはあぶない

2009-03-18 09:00:55 | スポーツ
先日、近所の大型書店で面白い(=興味深い)タイトルの本を見た。
その本のタイトルは「日本のスポーツはあぶない」(小学館、税込735円)

著者の佐保豊さんは、NPO法人スポーツセーフティージャパン代表理事で、1996年にネバダ州立大学ラスベガス校卒業後、NHLアナハイム・マイティーダックスや、サッカーチリ代表チーム、チリのプロサッカーチームのアスレティックトレーナーを歴任。2001年に帰国後は、名古屋グランパスエイトのトレーナーを経て、現在日本オリンピック委員会医科学強化スタッフ・アイスホッケー男子日本代表チームヘッドアスレティックトレーナーなどを務める

内容は
「練習中に水を飲むと疲れやすくなるから飲んではいけない」「足腰を鍛えるためにウサギ跳びでグラウンドを3周しろ」という指導を受けた経験はありませんか?
「突き指はひっぱって治せ」「鼻血が出たら上を向いて首の後ろを叩け」「傷口は乾かしてバンソウコウを貼れ」といった応急手当を信じていませんか?
これらはすべて時代遅れの迷信です。
このような「迷信」が、あなたや子どもたちの命を奪うと著者は唱えています。

目次
第1章 まちがいだらけのスポーツ現場
第2章 日本のスポーツに足りないもの
第3章 ノドが渇いてからでは手遅れです
第4章 脳しんとうは申告してください
第5章 選手に呼吸がありません!
第6章 傷口にバンソウコウは貼るな!
第7章 危険なのはスポーツですか?
巻末に、昨年まで23年間プロ野球選手として活躍した桑田真澄氏と著者の佐保豊氏の特別対談が記されています。

まだ読んでないので、なんとも言えませんが、昔はかなり無茶なことをしていたのは現代のトレーニング理論では常識になってきています。
理論より気合みたいな部分が強調されていた時代で、その弊害としてスポーツ障害を抱えている人もたくさんいると言われていますから、一つの考え方として、近々じっくりと読んでみたいと思っています。

【図説】日本の鉄道 東海道ライン 全線・全駅・全配線

2009-03-17 09:02:37 | 乗り物
講談社からタイトルのような本が出ます!http://shop.kodansha.jp/bc/books/tokaido/


著者は鉄道アナリストの川島令三氏、発売予定日は今月18日(明日)の予定です。
価格は税込980円

こんな鉄道本が欲しかった!夢のシリーズ!
2009年3月、出発進行!!
鉄道界の最強スタッフによる完全オリジナル版です。

<特徴1>
駅のホームの配置やポイントの位置などを図案化した「配線図」を、JR東海道線とその沿線エリアに分類し、「路線図」化。この図をもとに運行からダイヤ、未完成路線までを、カリスマ鉄道アナリスト・川島令三氏による、わかりやすい解説付で読み解きます。

<特徴2>
掲載エリア内のJR・私鉄・地下鉄・モノレール・路面電車なども掲載。JR東海道線周辺路線とのリンクも含めた「東海道ライン」の全貌が手に取るようにわかり、鉄道の旅に携帯したくなる構成です。
 ※切符などがはさめる、汚れや水にも強い、特製ビニールカバー付き!

<特徴3>
鉄道界最強スタッフが現地に取材して集めた、贅沢な全駅詳細データに加え、主要駅は、構内図、駅スタンプ、名所案内看板などの、お宝資料も収録します。

<特徴4>
各巻の巻頭カラーページには、そのエリアの特徴を活かした目玉特集を掲載します。判型を存分に活用したライブ感と資料性あふれる大きく華麗なページにご期待ください!

<特徴5>
各巻ともに、本シリーズで初公開となる永久保存版資料を収録。綴じ込み式で、広げると3~4ページ分になる豪華仕様です。

【造本・体裁】
B5版/並製/無線PUR綴じ/背あり/96ページ前後

【刊行予定】
3/18 1巻 東京~横浜間
3/18 7巻 大阪~神戸間
4/18 2巻 横浜~熱海間
5/18 3巻 熱海~豊橋間
6/18 4巻 豊橋~名古屋間
7/18 5巻 名古屋~米原間
8/18 6巻 米原~大阪間
9/18 8巻 名古屋南・伊勢東部
10/18 9巻 阪南・伊勢西部
11/18 10巻 東京圏

毎月18日は「東海道ライン」の日です!!

世界初

2009-03-16 06:30:00 | スポーツ
日本プロサッカーJリーグの浦和レッドダイヤモンズは、国際連合(以下国連)本部広報局承認のNGO機関「国連の友アジア・パシフィック(FOUNAP)」と提携を結ぶことが分かった。
浦和はこれまで「ハートフル活動」と称し、アジア各地でのサッカー普及活動を進めており、その社会貢献活動が今回の提携に繋がった。

国連の友アジア・パシフィックは、国連本部広報局(UNDPI)の正式NGO団体で、1985年に国連の理念、活動の重要性を世界に広める架け橋として設立された。これまで提携した実績は、国際オリンピック委員会(IOC)やナショナル・バスケットボール・アソシエーション(NBA)などの組織のみで、今回のような単体のスポーツクラブとの提携は世界でも初めてとなる。

浦和レッズのハートフル活動は、「こころ」を育むことをテーマに、サッカーというスポーツを通じて、より多くのコミュニケーションが誕生することを目的に始まった。
2007年からスタートした、アジアの子どもを中心とした交流活動「「ハートフルサッカーinアジア」は、日本国内で4万人、韓国、中国、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、UAEなど9カ国14都市で約2500人に上る。その他にもホームグラウンドの埼玉県に総合スポーツ施設レッズランドを設立したり、障害者交流センターの訪問など積極的に行っていた地域貢献活動に対し、国連の理念や目指す方向が一致したことで大きく評価された。

今後は、2009年の「ハートフルサッカーinアジア」をスタートに提携活動を行っていく。まずは3月25日~28日のUAE(アブダビ、アルアイン)を皮切りに計5カ国程度を訪問する予定。
活動では、コーチウェアには国連マークをあしらったFOUNAPロゴを掲出し、埼玉スタジアムのホームゲームなどで国連理念啓蒙を支援するための告知活動、募金募集活動を提供することになる。今回のような国内外での評価はチームブランドにとっても大きなブラスとなり、今後の活動も世界から多くの注目が集まりそうだ。

この道をいけば…

2009-03-14 06:52:29 | 社会
ここに禅僧で有名な一休宗純の一節があります。
『この道をいけばどうなるものか。危ぶむなかれ。危ぶめば道はなし、踏み出せばその一歩が道となり、その一足が道となる。迷わず行けよ、行けばわかるさ』

この一節から一休宗純は、人生では先行きのわからない道はたくさんありますが、知らない道の先行きをいくら考えてもわかりません。行ってみればわかります。
自分の望みと方向性が合っていれば、前に進んだ方がいいのではと説いています。
「いい道なら良し、苦難の道もまた良し」という前向きな心境になれたら何事もいいのかもしれませんね。

ps.アントニオ猪木の引退メッセージでも有名な一節です。

丸井今井の行方②

2009-03-13 06:49:05 | ビジネス
昨日の続き。

発端は、平成8年に高島屋が新宿店をオープンし、地域一番店の本店を構える伊勢丹との間で繰り広げられた「新宿戦争」だ。
結果は、高島屋の惨敗。
新宿店は、伊勢丹の本店どころか、小田急、京王百貨店の後塵を拝している。

業界では「伊勢丹の影響力で、有力なテナントや取引先を取り込めなかったことが敗因の一つ」との声があり、高島屋の恨みは深い。

その後の業界大再編でも、ライバル意識が垣間見えた。
伊勢丹は昨年4月に三越と経営統合し、三越伊勢丹ホールディングスを発足させ、単純合算の売上高で1兆5597億円と業界トップに立った。

これに対し、単独路線を貫いてきた高島屋も昨年10月に一転して阪急、阪神百貨店を傘下に持つH2Oリテイリングと3年以内に統合することで合意。
会見で高島屋の鈴木弘治社長は「(単体3社の単純合算なら)売り上げ規模は1兆5629億円になる」と三越伊勢丹HDを上回る数字を挙げ、対抗心をあらわにした。
もともとH2Oは伊勢丹と提携関係にあったが、三越との統合に伴い関係を解消していた。そこに高島屋が接近し「反伊勢丹連合」を結成した格好だ。

ライバル関係の極めつけが、高島屋の鈴木社長と伊勢丹の武藤社長の関係だ。
2人は慶応大学経済学部の同期生。大学時代に面識はなかったそうだが「それぞれが社長になり、互いに強く意識している」といわれる。

強烈なリーダーシップで会社を引っ張ってきたという点で似通っていることも対抗意識の一因になっているのかもしれない。

大手百貨店は大再編により、売上高1兆円規模の4グループに集約された。ただ、構造的な百貨店離れと消費不況で市場規模は縮小の一途。今後、電鉄系や地方百貨店を巻き込んだ再々編は不可避だ。

「高島屋が伊勢丹の主導する共同仕入れ機構のメンバーである松屋に関心を示している」
業界ではこんな観測も飛び交う。
丸井今井だけでなく、再々編をめぐっても「因縁の対決」が繰り広げられる可能性がある。

丸井今井の行方

2009-03-12 06:35:40 | ビジネス
北の大地で、高島屋と伊勢丹の因縁の対決が勃発している。
経営破綻した北海道の老舗百貨店、丸井今井のスポンサーの座をめぐり、提携関係にある伊勢丹を差し置いて高島屋が名乗りを上げ、おきて破りの横やりを入れたのだ。
そして伊勢丹も近く名乗りを上げるとみられる。
両社はかつて「新宿戦争」を繰り広げ、業界再編でも角を突き合わせてきた。
しかもトップ同士が慶応大学の同期生という関係にあり、丸井今井の争奪戦はヒートアップが必至だ。

「丸井今井は歴史のある百貨店で、顧客も多く、いろいろな支援ができる」と高島屋幹部はスポンサー獲得に強い意欲を示しているという。
札幌本店など道内に4店舗を展開する丸井今井は業績不振が続き、昨秋以降の金融危機に伴う消費低迷がとどめを刺し、1月29日に札幌地裁に民事再生法の適用を申請した。
「スポンサーは伊勢丹で決まり」と多くの関係者は思った。
伊勢丹は平成17年から丸井今井の営業を支援し、13%を出資して取締役も派遣しているからだ。

だが再生法申請の際、提携継続は表明したものの、スポンサーについては保留した。伊勢丹が躊躇する間隙を縫って、名乗りを上げたのが高島屋だ。
2月中旬に丸井今井に再建支援の意向を書面で連絡。店名存続など踏み込んだ提案も行ったとされる。
高島屋にとって、札幌は空白地帯。
老舗の看板はノドから手が出るほど欲しい。

「追加出資は株主の理解が得られない。一方で、このまま撤退すれば、伊勢丹流は地方で通用しないと認めることになる」と伊勢丹のジレンマをこう解説する関係者もいる。

丸井今井に対しては、得意のファッションの投入や食品売り場の改装などで支援してきたが、売り上げは回復せず、破綻を回避できなかった。
地元でも「一度失敗した伊勢丹より高島屋の方がいい」との声が出ているという。

もっとも、高島屋の参戦でかえって引くに引けなくなり、最終的には手を挙げるとみられている。これまでの経緯からも、伊勢丹がスポンサーの座に付くとの見方が有力。

不利を承知で高島屋が名乗りを上げた理由について、業界では「伊勢丹に対する強烈なライバル意識」と指摘する声が多い。

続きは明日。

雪遊び

2009-03-11 06:58:35 | スポーツ
札幌市街地から最も近いスキー場でのイベントのお知らせです。

■札幌藻岩山スキー場まつり
タイヤチューブ滑りや宝探し、ゲレンデを転がるみかんを拾うゲームなど、スキーをしなくても家族で参加できるイベントです。
この日はスキー場でスキーをしない!親子で雪と遊ぶ冬の運動会です。
お子様を連れて、おもいっきり雪で遊びませんか?

■開 催 日:3月15日(日)
■会  場:札幌藻岩山スキー場(札幌市南区藻岩下1991)ファミリーゲレンデ
■主な内容:チューブスライディング、スキー無料講習会、雪玉でビンゴ、ジュース早飲み競争、宝探し、ゲレンデみかん拾いほか(いずれも予定)       
 ※詳細は、下記サイトをご覧下さい。
札幌藻岩山スキー場公式サイト http://www.rinyu.co.jp/moiwa/

■問合せ:札幌藻岩山スキー場 電話:011-581-2518

最強の経営

2009-03-10 00:51:58 | スポーツ
プロレスはスポーツとエンターテイメントの間に位置する曖昧なスポーツである。
そのためスポーツ界には、純粋な競技スポーツと一線を画そうとする風潮が昔から存在する。
たしかにプロレスには乱立する団体、不明瞭なルール、過剰な演出、筋書きありきと思われる展開など純スポーツとはチョット異なる要素があるのは事実だ。しかしファンにはその微妙さがたまらないのだ。

その点から言ってもプロレスはユニークなスポーツであり、週刊プロレスの元編集長・ターザン山本が彼の著書「プロレス式最強の経営」で、経営的視点からプロレスの特徴を指摘している。
これがまたターザン山本らしく秀逸な指摘のオンパレードだ!

・プロレスは放送権料や企業スポンサーのないプロスポーツでお客さんのチケット代だけで成立している。
・プロレスはルールの曖昧なスポーツである。ルールを厳正にするとアマチュア競技化してしまい、面白さは半減する。しかしルールを緩やかにしすぎてしまうと、プロレスと喧嘩の区別がわからなくなり、けが人が続出する可能性がある。
・ルールが曖昧であるということは勝敗も曖昧で、それが競技記録に残らないという問題が生じる。スポーツ新聞には前日の結果が出ているが、それはその試合の記録でしかない。しかしそこに観客がいれば、試合は記憶として残る。プロレスではライブで観戦する人にとっての「その場限りの興奮と感動」が商品価値を持つのである。これをプロレスの「聖なる一回性」と呼ぶ。
・プロレスと相撲は対照的なスポーツである。相撲はすべて制度化されたスポーツであり、伝統と格式に縛られている。それに対してプロレスは何でもありの世界であり、イノべーティブなスポーツである。四十八手と禁じ手に縛られ、反則もご法度な相撲に比べ、プロレスは自由奔放である。ファンを喜ばすためなら、覆面レスラーも有刺鉄線も多少の反則もお構いなしである。
・経営という視点から見ると、プロレスは収益を上げやすい構造になっている。土俵を作る人から髪結い、そして行司まで、相撲は役割分担がすべて決まっているが、プロレスはレスラーがチケットを売り、リングを作り、場内整理を行い、リング上で戦うといった具合に一人で何役もこなす、人材の有効活用という点においてきわめて効率的である。

いずれも的を得た指摘だし、プロレスの特徴をとらえた視点で持論を展開している。
ここで指摘されるプロレス独特の緩さが「合理的な経営」に繋がっていると考えると、現代スポーツビジネス的な視点で考察すると素晴らしいコンテンツを有していると言えそうだ。
実際、今日プロレス団体は30以上あると言われ、メジャーな団体から地域に根ざした小さな団体まで全国各地に点在している。
そして日本全国にいる数多くのプロレスファンを楽しませてくれる。
もっとプロレス団体を「地域社会のエンターティナー集団」として有効活用してもいいのかもしれない。

ps.正直なところ、今のプロレスより70~80年代の素朴なプロレスが面白かったように感じるのは歳のせい?今のプロレスはワザも展開も高度過ぎるんだよなぁ。