第1424話 あたたかい問題

2017年01月02日 03時47分49秒 | 子育て・「おママごと」

親の知らないうちに小学校で実施された

奈良県小学校国語学力診断「国語のちから」を見つめる。

小学校の、クラスの、ではなく、奈良県で息子がどの位置にいるか

わかるテスト。

息子がどこで間違っているか 問題文を読んで解いてみることにしたのだが・・・

これが、とてもいい話なのである(泣)

出典は、かとうようこ「ひとしずくのお話」所収の「小石の夢」

以下、冒頭とあらすじ。

 

広い野原に、小石の男の子と女の子がいました。二人はいつもならんで、空を見ていました。

ある日、女の子が空を見ながら言います。

「私、あんな色だったらいいなあ。だってわたし、いつもこんな灰色だもん」

男の子は女の子の夢を叶えてあげたくて、いい方法を探しにころがって行きました。

それからというもの女の子は、毎日さびしくてしかたありません。

「わたし、あんな色にならなくてもよかったんだ。

いつもいっしょにおしゃべりしていられたら、それでよかったんだ」

女の子はそのことに気がつくと、涙をこぼしました。

その時、にわか雨がふって、空に七色の虹がかかります。

灰色だった女の子の体は雨にぬれ、虹色に光り輝きました。

「わあ、きれいだなあ・・・。 よかったね! 夢が叶ったんだね!」

いつの間にか帰ってきた男の子が、嬉しいそうに言いました。

「ボク、気がついたから帰ってきたんだ。

キミが灰色でも、ボクはキミのこと、とてもきれいだと思ってるんだってことにね。」

二人はいつまでも、いつまでも、空を眺めながらおしゃべりを続けました。

 

息子の間違ったところが、物語の肝で。

男の子は女の子がそのままの色でもきれいだということに、

二人は今までどおりでよかったということに 気づいたのだが、

何を読み誤ったのか 夢が叶ったんだね! にすべてをかけた息子の解答用紙・・・

息子が女心を察するにはもう少し時間がかかりそうである。

コメント
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