里山道場で姫虎にこげを会わすことができたので帰ることに。でもこのぶんだと家に帰ると
散歩をせがみそうなので、一枚岩の道の駅に寄ろうか、おばあちゃんのみやげにユズのマー
マレードを買っていくのもよしだし・・と次男君に運転を任せ、来た道を戻ることに。
こげも泳いで疲れたのか、後部座席で暴れることもなく一枚岩の駐車場に着いた。
私は売店でマーマレードを買って川原で休んで行くつもりが、次男君は一休みでおやつを
食べたいと言う。そんなぁこげを店内に連れて行けないしと言うと、「車に残しててもだい
じょうぶなんちゃう?」と・・・。まぁ、窓を閉めて行けば少々鳴いても近所迷惑でもない
やろ。駐車場には三台止めてるけど、川原にも店の周りにも人はいないし、と二人で店内に
次男君はドーナツとミカンジュース、私はユズジュース。内心はこげが寂しがっていないか
座席で暴れて その辺を噛みさがしていたずらしてないか心配でしたが、戻るとおとなしく
待っていたので、川原に下ろしてあげました。用を足して「この時間なら家に着いても、
散歩に行きたいと言わないやろ」と次男君も、おやつを食べてごきげんです。さぁ、これか
ら帰路に・・・。一枚岩をすぎるとトンネルが二つあり長めのトンネルに入ったら出口の
ほうはまだ日がさし私は「トンネルを出たらまた暑いな」と思いながらその出口の手前を
手押し車を押して前かがみになった、手ぬぐいを姉さんかぶりのようにして歩いていくおば
さんの後ろ姿のシルエットをみつけ、「畑仕事かなんか終えて帰ってるんかな」と思って
車が出口に近づいて「え?おばあさんは?」「なにが~」と次男君。「出口の手前で手押し
車を押しながらおばあさんが出口に向かって歩いてた!手ぬぐい被って!」「誰も歩いてな
いしぃ」「歩いていたって!」「ちょっと、そんな話、トンネルでせんといて。きのうの
お面の話とおばあさんって、やばいで」・・・なんで そんな自分も怖くなるような話を
わざわざ作って話すもんか!おばあさんは本当に歩いていたのに。トンネルの路側帯を出口
に向かっていわゆる老人カーを押していた。出口の明るさに そのシルエットが透明になっ
たような感じがしたのだ。目の錯覚?
そのあと、次男君とはお面の話もおばあさんの話もしなかった。一日経って、おとうさんに
「私なんか見た」とまずはお面の話をすると「宮崎アニメにそんな顔のあったやん」「あー
あった。たしか千とち(千と千尋の物語だったか、カオナシというのがあったけど、あんな
感じやったな)にあった!」「そんなの見えるようになってきたんや」「エー。もう一つあ
る。一枚岩のトンネルでおばあさんが見えたのに、誰も歩いてないって次男君が言うんや」
「それも見えるようになってきたんやて」 そうなのか?
学生時代、夏休みで居間のテレビの前で昼寝をしていた時に、奥の仏間から知らんおばあさ
が背戸に歩いていくのをうつらうつらしながら見たことがあった。灰色のアッパッパを着て
いたんだけど、知らんばぁさんやんと思った。あとで母親に言うと、おばあちゃんやろ、と
言う。そのおばあちゃんは私が3つの時に亡くなっているのだけど、まったく覚えていない
し、第一、おばあちゃんは長女ばかりかわいがったので二女の亡き姉や三女の私は、差を
つけられていたそうだ。それ以来の不思議な体験というか、キモい二連発の出来事でした・