Chun日記~両足脛骨欠損症の娘をもった父親の育児&子育て奮闘日記

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温存療法を勧める医師へ

2011-03-28 07:22:45 | インポート
温存療法を勧める医師へ


脛骨欠損の患者さんの選択肢の一つに、温存療法というのがある
その中でもさらにいろんな段階があるけれど、基本的に自分の足をできるだけ残すという考え方からきているものだ


その考え方自体はいいと思うし、できることならどんな親だってそうしてあげたいに決まっている
でもさ、と思うのだ
ちゃんと説明をしてくれているかい って


温存療法を行う場合、ほぼ必ず行うこと
それは

腓骨中心化術と脚延長術

腓骨中心化というのは、読んで字のごとく、すねの骨である脛骨にくっつくようにしてある細い骨、腓骨を幼少期に概ね脛骨の位置に移動させ、脛骨のかわりをさせるようにするもの

脚延長術というのは、足の長さが脛骨欠損の影響でもう片方に比べて、成長がたりなかったりする場合におこなう足延長
具体的には、ただでさえ細い中心化した腓骨を切り、大きなギブスで少しだけ離して固定し、体の修復作用でそのすきまに骨ができるのを待つというもの
(表現に乱暴な部分や、不正確な部分があるかもしれません。わかりやすく書いたつもりなのですが、気がつかれたかたは、ご教授くださいね)

これ以外にも、足部を残そうとすれば、くるぶしの関節固定などの処置が生じます



これらの温存療法を選ぶということ
そのことに対する術前説明が、不十分なことが多いなぁと思うのです


温存療法は成長に伴い、数年に一回施術を行う必要があります
小学校に入ってからも、中学校でも
そして、一旦手術すると入院とリハビリにかかる期間は半年以上のことも
一定期間車いすの生活も必要になる場合が多いそうです

もちろん、家族が一致団結してそれらを乗り切り、思い通りの成果を得ている人も沢山います。

でも、成長期の頻回の手術が本人に与える影響は大きいでしょう
車いすの生活を選んでもいいから、手術をしたくなくなることもあるでしょうし、途中から切断して義足にする選択をするお子様もいると聞きます


わたしの周りの方々の経験談や知識を総合すると
離断術自体、ある年齢を超えると断断痛や幻視痛が発生しやすくなるようだし
義足歩行による様々な動きの獲得には、ある程度低年齢からの義足使用が圧倒的に有利なのが、現実です


このように、温存療法を選択するというのは、とても勇気が必要なことなのです

そんな大変なこと
家族みんなの生活に関わる重大なこと
きちんとした説明がなされていないような気がする


義足の知識がない医師が多いのもあるけれど、術後の経過についての説明をしっかりしているのか
それだけ大変な思いをして成人したあとで、患者さんたちが何を思うのかを把握しているのか

疑問なのです


あろうことか
「手術に慣れましょうね」
などという発言まで、医師から飛び出すようでは、世も末


全て理解したあとで
私の娘の経過をみてもらい、比べてもらって、なお温存療法を選択する人もいるでしょう



でもね
ちゃんと理解して選択する自由を、全ての脛骨欠損の患者さんへ
と思うのです


ふと考えました
言いすぎだろうか
うーむ


コメント (2)
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