Chun日記~両足脛骨欠損症の娘をもった父親の育児&子育て奮闘日記

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天の瞳 少年編1

2012-03-02 02:50:38 | インポート
天の瞳 少年編1


少年編は小学五年生のりんたろうをとりまく人間模様を描いたさくひんのようだ。


あんちゃんの絵本やさんのオープン
ゴミ拾いのエピソード

担任の先生のりんたろう達への接し方の変化

友達それぞれの家族の話
子どもと親との関係の話
仕事の選択と家族の了解の話

企業社会に属する男性と一人の人間から物事を考えざるを得ない女性との違い

金儲けと仕事の区別の話



りんたろうの母の言葉が素敵である。
「自分は何なのか、自分は他人に対してどうなのか、と考えることで、ひとはすこしづつ、欲や利己心を削ぎ落としていって、やがて他人の喜びを自分の喜びにする境地にたどり着く。」


後半は、タケミくんの家庭の話とリエちゃんと担任の先生のすれ違い。

タケミくんの話は…
なんと感想をかけばいいか、難しいけれど。
世の中には割り切れないことがあるんだなぁとか、りんたろうたちに理屈では説明出来ないのが人間だと教えてくれているようにも思える。

リエちゃんの話はね。
すごく悩ましい。

善かれと思ってやったことが、必ずしも良い結果を生むとは限らない。
見て見ぬ振りをすることが、後にみずからを良心の呵責でくるしめることもある。


本当の優しさとは、本人が前をむいて冷静に考える時間を与えてあげること。
冷静に考えられる状態をつくってあげること。
相手を信じて、待ってあげることだということ。



こんなことを教えてくれる。
そういえば、おなじようなことを、お姉ちゃんが産まれた時に、妻に向かって考え、葛藤して苦しんだものだなぁ。
私はりんたろうくんみたいに上手には出来なかったかもしれないけれど、
自分なりにあがいて、自分なりに優しさの意味を考えたように思う。


なんだか、さりげないエピソードの中に、ものすごく沢山の教訓や気づきのヒントが散りばめられているような。
灰谷健次郎という人の才能を感じられる作品な気がする。


おせっかいと優しさの境界線
なんだか、すごくはっきりしないし、関わらなければ考えなくてもすむ問題。
それでも、やはり、人に優しくしたい。
優しくすることは、人を傷つけることと紙一重だと知りながら。

なーんてことを考えた。
うん。
面白かった。(^-^)


コメント
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