Chun日記~両足脛骨欠損症の娘をもった父親の育児&子育て奮闘日記

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断端荒れ

2016-09-23 00:58:10 | 義肢装具や関連のお話
娘の断端荒れ

娘の左足断端が荒れている。
おそらく初めはすすぎ不足による石鹸荒れ。
それがかゆくてかいていまい、腫れる。

かゆみ止めや抗菌剤、軟膏などを重ね塗りして、寝ている間になんとか治すも、また朝から夜まで義足を履く中で痛む。

最近では、あまりひどい時には、密着して皮膚の代わりをしてくれるような製品があるので、その上にライナーを履いたりすることもあるが、それはそれで良くないこともあり。
アルファ社のゲルカップというのをライナーの下に履かせて様子を見ている。

アルファ社のゲルカップ。
断端の形が円錐形に近くない場合に、ライナーの下に履いて使うインナーみたいなもの。
本当はアルファ社のライナーと素材の親和性が高いらしい。

今の娘さんはオズールのシリコンライナーを履いているから、同じような用途だとオズールのディスタルカップという製品があるんだけれども、使えない。
なぜか。

娘の左足は膝のお皿が残っていたので、断端松が球根みたいに太くなっている。ディスタルカップはこの膨らみを強調してしまう度合いが強い。
ゲルカップに比べつ長く、厚みがある。もちろんシリコンライナーとの親和性は高いけど。

なので、左足にはディスタルカップが使えない。だからゲルカップ。
ただ、これにも難点がある。
ゲルカップは薄すぎて、取り扱いが難しい。
爪を立てたらすぐに破れそう。
幸い、娘も相当几帳面だし、気をつけているから破れていないけど、洗うときはまだ私がやっているくらい。

あと一つは、もう少し深刻。
ゲルカップをインナーとして履くと、空気をライナーに入れずに履くのにコツがいるらしい。
つまりは面倒なのだ。

朝急いでいる際に履くと、間に合わなくなりそうになったりもする。
もちろん、断端がある成長したり、足がむくんだりすると、ゲルカップを履いたら入らなかったりきつすぎたりすることもある。
相変わらず難しいのが、義足の適合というやつである。

義肢装具士さんは「合わせなきゃダメですよ」という。簡単そうに言う。
でも、そんなに簡単に完璧には合わない。
朝と夕方でも変わるし、ライナーや足のちょっとした向きの差だったりでも変わるらしい。

ゆるいと思ったら履いているうちに、すっと入って丁度良くなったり。丁度いいと思っていたら履いていたらゆるくなったり。
日によって音鳴りがしたりしなかったり。
難しい。

ユーザーの親としては、毎日娘の感想を聞きつつ、許容範囲なら様子を見つつ、ダメそうなら試して、いよいよヤバければ義肢装具士さんへ相談をする。
皮膚の具合は誰にも相談できないから、なんとかできるようにいろんなものを常備しておく。

たかが断端荒れ。されど断端荒れ。
放置して悪化して、三日も義足が履けなければ、足がむくみ義足が合いにくくなり、さらに足が痛む。
放置して義足を履かないと、あっと言う間に筋力は落ち、断端は形を変え、義足は合わなくなる。
そうして作り直さないといけなくなれば、完成までは一ヶ月半。できるまで履かなければ、当然その間にも変化は進む。

つまりは、一度の気の緩みが、2度と義足を履けない事態を招く危険性をはらむのだ。

義足は便利だ。
でも、やはりこうした大変さがあることも、知ってほしい。
今は私が全てを背負い込めるが、いつかやはり娘が自分でこの管理をしなくてはならなくなる。
そう思うと、気が重いのである。

コメント
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