かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

高々実刑2年半の事件でどうして世間はこんなにも大騒ぎするんでしょうね?

2007-03-16 23:59:11 | Weblog
 今日は朝はそれほどでもなかったのに、夕方からどんどん冷えてきて、今はストーブを焚いていないと耐え難いほどに寒くなっています。気温自体は案外それほど下がっていないのかもしれませんけど、ずっと暖かに過ごしてきたせいか余計に堪えるような気がするのです。本当に、2月よりも寒い3月、という不思議な気候に翻弄されています。明日は昼間も随分寒いらしいので、気をつけて暖を摂るようにいたしましょう。

 さて、証券取引法違反の罪に問われた堀江被告に実刑判決、という報道、北陸電力の志賀原発関連の記事とか民主党の政治資金虚偽申告を端っこに追いやっての夕刊一面に堂々の登場でした。どちらの方が我々国民や国そのものにとって大きな事件なのか、という点で私などははなはだ疑問に思いますし、第一まだ地裁の判決でご本人も直ちに控訴したところを見ても、次の高裁で負けてもきっと即控訴で最高裁まで争うのは必定のような気もするわけで、となると地裁の判決など長い長い裁判の単なる一里塚に過ぎず、とても大騒ぎするほどのことでもないような気がするのです。とはいえ、何かにつけてとにかく世相を騒がせた張本人の裁判ということで注目を集めるのも致し方ないことなのかもしれません。私はいまだにこの人の「犯罪行為」というものが一体なになのかもう一つ理解できないでおりますし、法が想定していない抜け穴を突いたことがそんなに非難されねばならないことなのか、その方法でお金をもうけたことがそんなに悪いことなのか、どうも釈然としないところがあります。想定しない部分を突かれたのなら即座にその「穴」を埋めれば良いわけで、逆にそういう弱点を教えてもらった、と言っても良いのでは、とも思えるのです。私はこの元社長の人柄などまるで買ってはおりませんし、人を人とも思わない態度や言動、目立つことに全てをかけているかのような行動ははっきり言って好きではありませんが、そんな好悪の感情とは別に、そのような「穴」を放置してきた側の責任とか、この元社長によって損をさせられた、とのたまう投資家の方々自身の危機管理意識とかが問われず、ただ一人に罪をしょっかぶせてさまざまなひずみを一挙に片付けようとしているかのごとく見えるのが、どうにもよろしく見えないのです。そんなことよりも、86本の制御棒のうち、たった3本がおかしくなっただけで制御不能になるような原子炉の構造とか、ねじ一本で前輪が出なくなるような飛行機の方が、よほど恐ろしいですし真摯なる対応が必要な事態ではないかと思えてなりません。ついでにあからさまな虚偽申告を間違いでした、と訂正届けをして事なきを得ることが出来るような政治のあり方にも、少々冷たいものを覚えます。所詮経済や法律の論理と相容れない固い頭の持ち主である私にとっては、たかだか実刑2年半足らずの刑しか科せられない事件の重大さなど到底理解することはできないのでしょう。



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