かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

DNA鑑定でブランド保護も結構ですが、それだけをセンセーショナルに取り上げるのはどいういうものか。

2009-10-05 22:26:17 | Weblog
 ひた、ひた、ひた、・・・という感じで台風が少しずつこっちに向かってきてるみたいな気がしてなりませんが、衛星写真を見ても実にはっきりと『目』が見えますし、コレだけ大きいと、かすめるだけでも結構大変なことになりそうな感じがします。まだ台風が変針中なのでちょっとした動きで予報が左右されるみたいで、最終的にどういうコースをたどるかはもう少し立たないとなんともいえそうにありませんが、室戸台風や伊勢湾台風のようなコースをたどる可能性も十分にあり、そうなると被害はとんでもないものになりかねません。願わくばうまく逸れてどこかに行ってくれたらよいのですが、今さっき見た最新の予報では、一段とコースが西寄りになり、かなりの高率でこっちに突っ込んできそうです。いっそ更にコースを変えて、九州西岸を掠めて日本海のほうに抜けてくれないものか、と思ったりもしますが、まあ明日の予報に期待しましょう。

 さて、台風はいわば天譴ですからヒトにはどうしようもなく、いざとなれば諦めてお迎えするよりありませんが、人為的なものは、ある程度どうにかできるようになりつつあるようです。新潟県が「新潟産コシヒカリ」として売られていた商品25点をDNA鑑定したところ、2点に5%の濃度で違う品種の米が混ぜられていることがわかった、と発表、消費者庁にJAS法違反の疑いで通報した、とのことです。新潟県は、いもち病という厄介な稲の病気の対策として、コシヒカリBLという新しく育種した品種群を大々的に増殖し、いまやほとんどがこのコシヒカリBL種なのだそうですが、これが遺伝子解析で品種判別ができるようになったため、自県の米ブランドを護るためにも利用しているようで、今回の調査がその実例ということになるのでしょう。まあ昔はお米屋サンがいろんな産地の米を経験と勘で適宜ブレンドし、一定の味と品質を維持してきたようなところがありますが、いまやブランド信仰が行き渡り、混ざりものがあることはけしからん、というような風潮になっています。確かに新潟産コシヒカリのように一大ブランドになったものはそういう風に目くじら立てて行く必要もあるのでしょうが、新潟県の米だけで我が国の米需要をまかないきれるものではありませんし、もっと多様な米の食文化を認めるような方向に、農水省も頑張るべきなのではないか、と思ったりもします。家庭で2合、3合と少量炊くような形で、本当に新潟産コシヒカリの味を十分出し切って炊き上げることが出来るのか、とか、そのほかの産地や品種と炊き比べてその味の差の見分けがつくのか、とか、啓発すべきことはいくらもありそうです。新潟産といいつつ混ぜ物をするのは基本的に感心しませんが、その他の品種や産地については、米屋さんのブレンド能力をもっと評価して本当においしいご飯をリーズナブルに食べられるようにしていくのも、行政の大事な仕事ではないかと思うのです。でも、そんな職人芸を発揮できる米屋さんはひょっとしたらもういないのかもしれませんね。

コメント (4)
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