かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

ついに人工的に組み上げた遺伝子が生命活動する時代になったようです(スバラシイ!)。

2010-05-24 22:03:53 | Weblog
 一昨日の猛暑から一転して昨日今日はやや肌寒さを覚える大雨、それもようやく峠をこして、また明日朝は晴れ模様なれど、昼過ぎにまたまた雨が降り、その後1日二日はっきりしない天気が続いて、週半ば以降にようやく天気回復、となるのだそうですが、いい加減安定してもらわないと身体が持ちません。今日職場で一人体調を崩して休みを取ったヒトが出ましたが、このままでは自分もその後を追いそうで怖いです。

 さて、ジョン・クレイグ・ベンターというアメリカの分子生物学者さんが、コンピューターを使って作成した遺伝子のコード配列で、細菌の完全なDNAを組み立て、細菌の細胞内に挿入したところ、その細胞が自己複製したのだそうです。更にそれが、合成ゲノムにのみ制御されたとのことで、ローマ法王庁も画期的な成果だと喜んでいるのだとか。
 ベンダー博士と言うと、私の感覚では実に毀誉褒貶の落差の大きいヒトで、遺伝子解析のパイオニアで現在もその最前線で素晴らしい成果を上げているという輝かしい面と、かつて解析した遺伝子を片端から特許申請して囲い込みをはかり、研究者仲間から非難を浴びたり、世界中の研究者達が共同で取り組んでいたヒトゲノムマップの作成に、自身会長を務める会社の独自手法で真っ向から挑み、研究者達を戦慄させたりとか、何かと話題の多い人物として記憶しています。そのヒトが今度は人工細菌とでもいうべき合成細胞の生成に成功した、というのですから、この分野の話題はまたこのヒトにひっさらわれたような気がいたします。博士によると、今回は生命の創造、というようなものではなく、せいぜいモーターを入れ替えたようなもの、なのだそうですが、PCでソフト的に組み上げた遺伝子情報で遺伝子組み換えを実行し、それが実際の生物の中でちゃんと動いたという事自体、まさに脅威的なお話で、とてもモーターを入れ替えた程度のレベルではないと思うのです。
 ご本人は、この成果は二酸化炭素を燃料に転換させる触媒とか、新たな食品原料、ワクチンの開発など幅広く応用が期待できるとのことで、これからの研究の進展が期待されるわけですが、翻って我が国の生物工学の現状は、個々には非常に優れた研究成果がある一方で、一般レベルでは、未だに納豆などに遺伝子組み換え大豆は使ってない、なんてどうでも良いことが明記されていたりして、どうにもちぐはぐな感じが否めません。今でもあんな表示を気にしたり、信じたりしているヒトが居るんでしょうかね?

コメント
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