かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

ナショジオが制作していても、玉石混交の内容になるんですね(ちょっと残念(泣))。

2011-09-15 22:49:31 | Weblog
 昨日今日は朝から蒸し暑かったですが、どうやらこの暑さも明日くらいまでのようですね。県南部の土砂ダムの状況から考えると全くありがたくない雨が明日から降るそうですが、ソレをきっかけに季節の歩みが大きく一歩、秋に向けて踏み出されそうです。出来れば雨なしで願いたいのですが、こればかりはいかんともしがたく、せめてこれ以上の人的被害は無いように、なるべく穏便に災害が収まることを祈るばかりです。

 さて、今日は妙な動画を観てしまいました。あんまりこんなものを広げるのもどうかと思うのでリンクとかは省きますが、某ネット動画サイトでナショナルジオグラフィックチャンネルとして流されている動画の一つです。表題は、日本軍の秘密潜水艦、というもので、要するに大戦中のイー400潜について特集しているのですが、なかなか噴飯物な内容で、ナショジオでもこんな内容のものを作ることがあるのか、とちょっと考えてしまいました。
 イー400潜の性能や建造目的などが滔々と語られ、爆撃機を搭載する空母としての攻撃力と潜水艦という隠密性、それに地球を周回できる長大な航続距離とを併せ持った恐るべき新兵器で、世界中どこでも攻撃可能な未曾有の戦略兵器であり、その威力はドイツのV2号ロケットやアメリカの原子爆弾にも匹敵するものだった、という冒頭のくだりからして、おいおい、いくら何でも高く評価しすぎだろう、と思ったのですが、まあソレくらいは苦笑いですむレベルの話でもありました。本土を攻撃されたことのないアメリカになら、ちょっと突っついただけでも相応の効果があったかもしれませんし、できるかどうかは別にして、数を揃えてやれば戦略兵器として確かにある程度の力にはなったでしょう。でも、イー400の建造を発案したのは山本五十六だった、というのはどうでしょうか。確かにそんな説もあるようではありますが、断言するのはいかがかと思いました。
 そんなことよりも、話が急にかの有名な731部隊に飛んで、細菌兵器の人体実験で中国で20万人を殺した、なんていうトンデモ話が飛び出したかと思うと、その成果をもとに山本五十六がイー400と艦上攻撃機青嵐を使ってアメリカ本土への細菌兵器攻撃を立案した、とか、小沢治三郎が細菌攻撃を考えた、なんていうのはさすがにありえないんじゃないでしょうか? 当時の海軍首脳が満州で陸軍の一部隊が何をしていたか詳しく知っていた、とはちょっと思えないですし、そもそも本当に731部隊がそれほどの「成果」をあげうる優秀な生物兵器研究部隊だったかどうかも疑問があります。ちょっとぐぐってみたら731部隊がコレラ菌を撒いて中国の農民を何万人も殺したという「情報」も出てきましたが、当時の日本の医療レベルや衛生状態でコレラなんて撒いたら自分達も危ないだろうにそんな事するだろうか? と首を傾げたくなるような話ばかりでした。
ナショジオの映像も多分そんな話のどれかから引っ張ってきたんだと思いますが、それらをさも真実であるかのように編集して公開するなんて、ナショジオのコンテンツ制作姿勢には非常な疑問を覚えたのでした。
 でも、ひょっとしたら中国の宣伝や我が国の一部の扇動的発言によって、欧米では一定程度それらは真実である、として認識されていたりするのかも、とも思いました。
 ナショジオの自然科学の動画は結構好きなんですが、それらすらもひょっとしたら何らかのバイアスがかかっているのかもしれず、これからはそれらを意識して注意しないとならないかと思うと憂鬱になってきました。科学系娯楽番組くらい、無心で楽しませて欲しいです。

コメント (1)
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