かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

家がずり落ちないように修繕する、という夢を見ました。

2010-05-16 22:45:33 | 夢、易占
 昨日書き損ねた連載小説をアップしました。そろそろ新たな動きが欲しいところで、今まで出していなかったアルファ、ベータにその役を担ってもらいました。来週以降、更に激しい動きが生じて、中盤の山場を迎えられるようにできたらいいな、と考えています。

 さて、一作日から昨日にかけて、薬のせいもあってやたらと眠気に呑まれていましたが、そのせいか夢も今まで見た記憶のない、一風変わった物を見ました。せっかくですので、少しそれを記録しておきます。

 私は自宅にいます。今の家のつもりでいますが、目覚めてから考えてみると、どうも大阪の実家によく似ております。二階建ての普通の家です。何故か建築途中のように骨組みだけになっていますが、日常住まいしている家であると、夢の中では認識しています。その家の柱が、何故か土台から滑って前のほうにずれてしまいました。土台はまるで昔の建物のようで、柱一本一本に柱より一回り大きな石があてがわれています。今はかろうじて引っかかっていますが、このままだと土台から滑り落ちてしまいます。私は急いで落ちかかっている方から柱を支え、押し過ぎてかえって向こう側に落としてしまうことのないように、慎重に力を加えて柱を押しました。最初、なかなか動かず苦労しましたが、ここでエイヤとばかりに力を入れてしまうと、たちまちブレーキがハズレて向こうに勢い良く滑っていきそうな気がして、ひたすら我慢して少しずつ少しずつ力を入れて動きを見て、どうにかゆっくり柱を滑らせて、土台の真ん中に柱を持っていくことが出来ました。とは言え、力を抜くとすぐずれるので、油断なりません。私はとりあえず手近な石を拾うと、一番手前の柱と土台の間にその石を挟みこみました。更に少しその柱を持ち上げて、厚めの板などを挟み、少しこちらの方を高くして、滑ってこないようにしました。柱は、二階分もあって随分重いだろうと思っておりましたが、案外軽く持ち上がりました。こうして一本できると隣の柱、更にその隣、と柱を少し持ち上げ、間に挟み込んで行きました。片方をあまり上げすぎると、さっきはさんだ分が持ち上がって意味を成さなくなるので、これもまた慎重に少しずつ上げては挟み、周りの様子をみながら作業を進めました。

 家の修繕の夢、というのは長らく夢の記録を取っている私に取っては初めて見る夢で、どういう意味があり、何を暗示しているのか、興味があるのですがまるで見当がつきません。何か適当な参考書を調べてみる必要があるかもしれませんね。

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04.悪夢の中の悪夢 その1

2010-05-16 16:54:43 | 麗夢小説『夢の匣』
 パソコン授業の後の昼休み。
 教頭先生は随分張り切って私を伴い、いかにも古臭い感じのするパソコンを倉庫から引っ張り出してきて、準備万端整えたのだけれど、結局、荒神谷さん達4人は職員室にやって来なかった。おかげで、「どうしたんでしょうね?」と首を傾げ、暇を持て余した教頭先生から、「生徒指導はしっかり目を離さないようにしてください」とこっぴどい『指導』を受けてしまった。何とかその矛先をかわそうと、フロッピーの中身は? と問いかけてみると、何かプロテクトが掛けてあって読むに読めないらしかった。そこでやめておけばよかったのに、「キドウ君に頼んでみようかしら?」となにげにつぶやいてしまったのがまた教頭先生のお気に召さなかったようで、「生徒に頼みごとをするなど、教師として恥ずかしくないのですか!」と烈火のごとく散々に絞られる羽目になった。
 そんなストレスを抱え込んだまま帰宅してしまったからだろうか。とんだとばっちりにクタクタになってベットに倒れ込んだ私は、また、あの『夢』を見ることになった……。
…………。
………………………………。
………………………………………………………………。
………………………………………………………………………………………………………………………………。
「…………起きろ。起きぬかこら! 麗夢!」
「ニャニャニャニャニャーン!」
「ワン! ワンワンッ!」
 一方は危険と不快という文字をそのまま練り上げたような冷気を覚えさせる声。一方は、信頼と友愛に溢れる陽だまりの温もり。不調法な男の声と可愛らしい猫と犬の鳴き声という不協和音の極端な温度差が、ようやく『夢の眠り』から、麗夢の意識を引き上げた。潤いを帯びたまつげが微妙に揺れ、震えるまぶたがゆっくりと開く。半分開いたまぶたの中で、見る者をすべからく魅了してやまない大きな瞳が、コントラスト激しい声の方に振り向いた。可憐な唇がポツリとこぼす。
「…………、あ、教頭先生……、おはようございます……」
「馬鹿者! いつまで寝ぼけておる! シャンとせんか!シャンと!」
 ギラリ! と危険な光を放つ死神の鎌が眼に入り、麗夢はようやく深い迷妄から覚めた。
「ル、ルシフェル! 荒神谷さんは! 学校はどうなったの?!」
「ニャーン!」
「ワンワン!」
 うつ伏せに寝ていた麗夢が、威勢よく両腕で身体を起こした。途端にアルファ、ベータの二匹の声にも明るさと元気が蘇る。死夢羅=ルシフェルは、その声の持つ正のエネルギーに眉をしかめつつも、今は耐えるより無い、とばかりに麗夢に言った。
「何も変わっておらぬ。未だ、あの忌々しい「悪夢」に囚われたままだ」
「そう……。でも、楔を打ち込む事には成功したはずだわ」
 麗夢は勢い込んで、膝の上に飛び乗ってきたアルファ、ベータに視線を落とした。
「ニャ!」
「ワン!」
 嬉しそうに目を細め、盛んに尻尾を振る二匹。
 そう。この1週間、こうして夢の中ですら原型を保つことができなくなってきた麗夢と死夢羅を土壇場でつなぎとめたのが、アルファ・ベータのコンビであった。
 南麻布女学園で麗夢が消息を絶った時、荒神谷皐月の繰り出す南麻布学園初等部という悪夢結界に苦労しつつも、ようやくベータが夢世界にその痕跡を嗅ぎ出し、夢の中での再会を果たした。その時、麗夢は夢の戦士として死神ルシフェルと熾烈な戦闘の最中であったが、二匹の姿を認めると、麗夢も死夢羅も、あっさりと互いの得物を引いて戦いを収め、二匹に、こんな戦闘よりも遥かに深刻な事態を知らしめたのである。
『こうして戦っていたら、その闘気を感じ取って必ず来てくれるって信じてたわ!』
『我ら二人の力を持ってしても破ることの出来ぬ結界も、貴様らが外部から働きかければ、ゆらぎ、ほころびが生じぬとも限らぬ。主が大事と思うのなら探すのだ。この忌々しき結界を揺るがすきっかけを』
 不倶戴天の敵同士が手を組んでなお余る強力な結界……。二匹はその深刻さに身震いして、一心に「きっかけ」を探し求めた。その直後、一段と強力な結界が二人の意識を飲み込み、アルファ、ベータとの連絡を断ち切った。しかし、二匹は諦めず、刈り取られ、改変された世界に馴染まないでいる、現実世界の残滓を求めてひたすら駆け回った。そうして発掘してきたのが、松尾亨の遺したフロッピーディスクだったのである。
「確かに楔は打ち込まれ、再び夢の中で己を取り戻すことは出来た。だが、結界を打ち破るにはまだゆらぎが不足している。もっとこの結界を揺さぶるモノが必要なのだ」
 死夢羅は、珍しく苦りきった表情で、アルファ、ベータを見返した。二匹も、敵意もあらわに睨み返すが、今は争っている時ではないことは重々承知している。せっかくこうして、一段と威力を増した結界から、夢世界の中だけとは言え本人の意識を取り戻すことが出来たのだ。更に一手進めることで、今度こそ「南麻布学園」という結界を打ち破れるかもしれない。
「……でも、荒神谷皐月さん……。彼女、一体何をやりたいのかしら?」
 麗夢のつぶやきに、死夢羅は吐き捨てるように語気を強めた。
「知るか! 餓鬼のママゴトにいちいち理由など求めてどうする?!」
「何よその言い方! 相手の狙いを知らなければ、そもそも対策の立てようもないでしょう?」
 麗夢もムキになって反論した。すると死夢羅は、皮肉げに唇をひねり上げ、嘲りもあらわに笑みをこぼした。 
「何がおかしいのよ」
「麗夢、さては貴様、今の状況を楽しんでおるのではあるまいな?」
「な、何ですって?」
 今の状況を楽しむ? 麗夢は、自分の耳を疑った。すると構わず死夢羅は言葉を継いだ。
「闇と光の永劫続く戦いの日々に倦み疲れ、今のこの生ぬるい吐き気を催すような平和に安住し、このまま永遠にこの日々が続けばよいのに、と思っているのではなかろうな?」
「そんなわけないでしょう!」
 麗夢は立ち上がって、冷笑を続ける死夢羅に言った。
「こんな訳の判らない状況でやったことも無い学校の先生を強制されて、しかも悪魔が上司だなんて楽しい訳ないでしょうがっ!」
「餓鬼に花束をもらって感激していたのは、どこの誰だったかな?」
 1週間前。今はすっかり定着した感のある現実世界で、麗夢は生徒達に感動の儀式をもって迎えられた。あの時流した嬉し涙の心地よさは、まだ麗夢の胸の中に疼いている。だが、それとこれとは話が別だ。麗夢は死夢羅に言い返した。
「あ、あなたこそ、子供たちイジメて『死神』なんて呼んでもらえて、結構楽しんでるんでしょう!」
「馬鹿な事を言うな。仮にもこのわしが、夢魔の総帥、悪魔の二つ名を持つこのわしが、たかが餓鬼共のお守りで満足するなどと思うか」
 すると麗夢は、死夢羅の冷笑を奪い取ったかのように半身に構えると、腕を組んで死夢羅に言った。
「その割に、熱心に『指導』してくれたじゃない。『愛と平和』?『公平と寛容』?『希望と未来』? 死神サマも随分と物分りがよくなったのねぇ」
 今度は麗夢の冷笑に、死夢羅がギクリと脂汗を流す番であった。
 この二人には、荒神谷皐月によって強制されている、南麻布学園でのやりとりをちゃんと記憶している。それこそ夢を見ているような感覚であるが、夢というにはあまりに生々しい鮮度で、その体験を認識しているのである。
 そんな記憶が刺激されたのであろう。死夢羅はいかにも苦しげに呻いて言った。
「ううう、なんとおぞましいことだ。このわしが……、このわしがよりにもよって『愛と平和』なぞを得々と語ろうとは…… これがどれほどの屈辱か、分かるか? 麗夢!」
「分かる訳ないでしょ! 大体、あなたが不用意に引っかかるからいけないんじゃない。自業自得よ」
「あの時榊やクソ坊主どもが邪魔立てしなければ、こんな事にはならなかったのだ! それがなんだ! 貴様まで手も無く引っかかりおって! 力に頼り過ぎて油断するからだこの愚か者が!」
「その言葉、そっくりそのままお返しするわ! 何が夢魔の総帥よ! 悪魔の二つ名よ! 偉そうなことばかり言って、結局あんな小さな子に手も足も出ないじゃない!」
「餓鬼に屈したわけではないわ! いい加減にせぬと、その素っ首、この場でたたき落としてくれようぞ」
 殺意の込められた死夢羅の鎌が、ゆらり、と麗夢の方に向けられた。麗夢も、スラリと夢の剣を構えて対峙する。
「やれるものならやってみなさい! きっちり返り討ちにしてあげるわ!」
「ふん! 愚か者は一度痛い目を見ぬと目が覚めぬらしい」
「ニャーン!」
「ワンワンワン!」
 にわかに険悪度を増した二人に、今はそんなことをしてる場合じゃない、と慌ててアルファ、ベータが呼びかけた。しかし、二人はまるで聞く耳を持っていなかった。
「ちょっと黙っててアルファ、ベータ。今この鼻持ちならない自信過剰なバカを黙らせるから!」
「獣風情が口出しするな! 己の力もわきまえられぬ愚か者の目を、今わしが覚まさせてくれる」
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休日一日が夢の世界に消えてしまいました。

2010-05-15 22:17:17 | Weblog
 昨日クスリを飲んだおかげか、今日はくしゃみゼロで一日を過ごすことが出来ました。いい天気で雑草も盛大に花粉をまき散らしていた、と推測されるにもかかわらず。もっとも、ほとんど寝ていたのでくしゃみが出なかったのはそのせい、とも考えられるわけですが・・・。
 抗アレルギー薬の最大の欠点はこの眠気で、予測はしていたのですが、それだけで回避できるような代物ではなく、全く残念なことに、今日一日見事に夢まどろみの中で過ごしてしまいました。それだけ寝たのに、まだ眠いと言う・・・。明日にならないと、この眠気が去りそうにありません。小説も書こうと思っていたのに、夢のなかでストーリーを考えている始末。なんだかすごい展開を思いついた気がするのですが、どれここれも夢の世界に散逸してしまいました。とにかく今は、今日やろうと思っていたことは明日に延期して、この眠気を解消すべく肉体の要求するだけの睡眠をむさぼるばかりです。なんだか時間を壮絶に無駄遣いしているようで実に気が引けるのですが、体が言うことを聞かないのに無理してもろくなことにはならないでしょう。全く無念ではありますが、抗アレルギー薬という悪辣な夢魔に囚われた身の上とあっては、諦めるよりないようです。

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寒いからくしゃみが出るのか、花粉症なのか、実に悩ましいです。

2010-05-14 22:19:07 | Weblog
 冬でも無いのに、毎日寒いサムイを連発しています。寒さの底は今日までのようで、明日からはようやく5月らしい天気になるようですが、もう月も半ばに差し掛かろうという頃合ですし、流石にいい加減冬の残滓はぬぐい去って欲しいものです。

 また、この数日やたらとくしゃみが出て、運転中など大変に困るのですが、これが寒さのせいで風邪をひきかけているのか、はたまたイネ科雑草による花粉症なのか、今ひとつはっきりしないので厄介です。まあ十中八九花粉症に違いないはずで、普通なら疑いなく花粉症だと断定するところなのですが、その割には、マスクも無しに外を出歩いているにもかかわらず、くしゃみがその程度で済んでいたり、眼には何の症状も無かったり、背筋に寒気を覚えたり、喉がいがらっぽかったりと、疑いを深める諸症状があったりなかったりして、実に悩ましいのです。まああんまりくしゃみを連発していると、粘膜系がやられて炎症を起こし、結局風邪引きと変わらない状況に陥るのですが、花粉症にせよ風邪にせよ、とにかくこのくしゃみだけは止めたいと切に願います。
 というわけで、多分これは花粉症であろうと判断し、明日休みというのもあって、抗アレルギー薬を服用しました。これで多分くしゃみは収まるのではないか、と期待しています。その代償に、明日は一日薄ぼんやりと夢と現の狭間に心を漂わせることになるかもしれませんが。

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昨年はちょうど衆院選挙を左右する辞任劇がありましたが、今年はまだ何も起こらないみたいですね。

2010-05-13 22:17:52 | Weblog
 今朝はさほど寒くなかったように感じられたのに、夕方、日が落ちる前から夜にかけての冷え込みには、身震いするものがありました。帰りの車でも、暖房が効いてくるまで寒くて寒くて。明日の朝は一体どうなるんでしょうか? と言いつつ案外大したことも無いのかもしれませんが、このまま気温が下がり続けたら、本当に季節が3ヶ月ほど逆戻りした気分を味合うことになりそうです。

 さて、昨年の今日の日記を見てみますと、ちょうど昨年の今日、現与党の党首殿が辞任していました。その直後の選挙で大勝し、歴史的な政権交代が実現したのは、偏向するマスコミによる当時の政権の無体なバッシングや、この時の党首の辞任がタイミングばっちりと鮮やかに決まったためなのでしょう。あれから1年。なんだかもっと時間が立っているように感じたのですが、本当に、わずか1年しか立っていないんですね。
 あの時の選挙で、私は、職場の組合の盛んな運動ぶりにも関わらず(というか、組合の政治活動など下らなすぎてマトモに聞く耳持ってなかったのです)現与党には入れなかったのですが、それでも、時代の節目ではなかろうか、と意識させられましたし、現首相が就任されたときには、少なからず期待もいたしました。でも、たった一年、いえ、実際には1年全然もってないのですが、とにかくそんな短期間でここまで幻滅させられることになろうとは、正直言って驚きです。
 今のところ、当時の野党党首にして現与党幹事長は、昨年の今頃のごとく「辞める」とはおっしゃらないようですが、やっぱり夏の選挙のために、言い出すタイミングを測っておいでなのでしょうか? 単純な繰り返しでは、前回ほどの世論の喚起は不可能なようにも思えるのですが、さて、夏までにどんなバカバカしくも面白い劇が幕を開けるのか、ちょっと楽しみでもあります。

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北朝鮮で核融合なんて、一体何の冗談? と思いましたが、事実が明らかになることはないのでしょうね。

2010-05-12 22:33:25 | Weblog
 今日は異様に寒い一日でした。朝から外で仕事をしていたのですが、途中で寒さに耐えられなくなって、コートを着込んでしまいました。もう普通ならクリーニングに出して箪笥の奥深くにしまい込む頃なのに、よもやまた袖を通そうとは夢にも思いませんでした。明日朝はまた真冬並みの寒さになるらしいですが、こんなことなら灯油を使い切らずに残しておけば良かったです。毎年灯油が余ってストーブをしまう前に面倒かつ無駄な空焼きをしていたのですが、今年に限って、実にうまい具合に4月上旬で使いきってしまったのでした。本当に、こんな年になろうとは……。気象庁の長期予報によると、エルニーニョ現象が終わったあと、またラニーニャ現象が始まって、秋が寒くなる可能性あり、とのこと。夏は普通にあるんでしょうね? もし夏がマトモになければ、今年はまれに見る大凶作で、またあの和食としてはとても旨いとは言えないタイ米を見るハメに陥るのかもしれません。
 
 さて、寒いといえば北の国から、妙なニュースがあったみたいですね。北朝鮮が核融合に成功した、とかなんとか。『新たなエネルギー開発のための突破口が確固として開かれ、国の最先端科学技術の発展においては新たな境地が切り開かれた』と、労働新聞なる機関紙で報道されたのだそうですが、なんとも奇怪な話です。ウランやプルトニウムを臨界量まで集めておけば勝手に起こる核分裂と違って、核融合は現在も臨界突破のために膨大な研究費と巨大な施設、そして多数の研究者の手によって実験が進められているもので、北朝鮮のような小さくてお金も無い国にそうそう取り組めるしろものではありませんし、その現象が水爆のことを指しているのだとしても、核融合反応を誘発するためには、かつては原子爆弾が使われ、今はレーザー光が検討されていると聞きますから、これまた北朝鮮の手には余る技術なんじゃないでしょうか。
 実はこのニュースを見たとき、私の頭に真っ先に浮かんだのが、常温核融合実験でした。かつて、大々的に報じられ、その後追試される中で否定されるも、未だ頑張っている研究者もいるというやつで、北海道大学では盛んに研究が続けられているそうです。この追試をやったりして、その現象を確認した、というような事なのじゃないかな? と思ったわけです。現象を再現させるだけならそれほど大掛かりな設備も知識も技量も必要とされないようですし、北朝鮮でも充分やりこなせるのではなかろうか、と。
 ただ、現時点ではまだこれをエネルギー源にできるほどの出力は得られそうにないですし、これに成功したからと言って、国際的にぶち上げるほどの価値も意味も無いのではないか、と思われます。してみるとこれは全く別の核融合なのか、はたまた単なるハッタリなのか、真実が明らかになる日はまあ期待出来ないけれど、でも本当に成功したというのなら、自分達だけで立派にやっていけるのでしょうから、もう援助もいらなくなることでしょう。この点だけはそうであって欲しい、と思わずにはいられませんでした。

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リニア新幹線、のぞみの千円高で乗れるのだそうで、開業が待ち遠しいです(まだ30年以上先ですが)。

2010-05-11 22:14:20 | Weblog
 夢の超特急新幹線に代わり、東西を結ぶ最速路線となる予定のリニア超特急について、早くも東京-大阪間の運賃が発表されました。まあ単なる予定で、開業予定は東京ー名古屋が17年後、大阪まで延伸するのが35年後、とまだまだ先の話ですし、開業時の物価や航空機運賃などを参考に考えるとのことですから、まだ真に受ける事もないのかもしれませんが、現在ののぞみ号運賃より千円高という価格設定には、たったそれくらいの価格上乗せでリニアを走らせることができるの? と、結構な驚きを覚えます。とは言え、JR東海では、既に自社の力だけで敷設・開業することを考えているそうですから、そのあたりの計算はそれなりにしっかりやった上での価格設定なのでしょう。社長は、可能な限り早く走らせたい、という話ですから、今後の会社の経営状況によってはもっと早く開業までこぎつけられるかもしれません。大阪まで届くのがあまりに先の話すぎて、これから30年後、大阪が東京とリニアで結ぶほど価値のある活力を保ちうるのか、なんてことすら心配になりかねず、私としては、少しでも早くつないでリニアモーターカーに乗車できる状況を作って欲しいと願ってやみません。
 それにしても、リニアなんて私には夢の未来を描いたコドモの絵本の中の存在でしか無かったのですが、こうして料金設定まで出てくるほどに、リアルな存在となってきたことが不思議でなりません。車はまだ空を飛びそうにはありませんが、どうやらそう遠くないうちにエンジンを積まない形に変わりそうですし、これからもまだ色々と様々な分野で素晴らしい技術開発が進められるのでしょうね。コドモの絵本の未来予想図より、宇宙開発が今ひとつ遅れているのが気になるのですが、来月のハヤブサ帰還など、それなりには進歩もしておりますし、私が死ぬまでにどれほど科学技術が進化していくのか、想像するだけでワクワクしてきます。

 ……さて、父の眼の手術は無事滞りなく終わりました。順調に行けば3日ほどで見えるようになり、1週間もすれば退院する事になるのだそうです。手術する眼だけ局所麻酔しての手術で、手術しない方の眼の見える範囲で手術中の医者の動きやいろいろな道具がやり取りされるのが見えるのだそうで、麻酔で手術中の眼は何も感じないにせよ、あんまり気持ちの良いものではなさそうです。まあともかく手術は終わったわけですし、後は少しでも速く回復してくれることを祈るばかりです。
 こちらはまだまだ「切った張った」の世界ですね(苦笑)。



 
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父が目の手術をするせいか、私もちょっと目が気になりだしています。

2010-05-10 22:39:20 | Weblog
 今日は良い雨になった気がしました。激しく降るでも無く、風があるわけでもなく、静かにしっとりと世界を湿らせていくような、心地よさを覚えました。明日もまだ天気は悪いそうですが、このような『悪天候』なら、多少悪くても気持ちまで暗く落ち込んだりするようなこともなさそうです。

 さて、明日、父が目の手術をします。いわゆる老眼の進行で片目が霞んできたために行うのだそうで、命に別状のあるわけではなし、手術そのものには差したる心配はしておりません。ただ、事を自分に置き換えた時、それは、なかなかに脅威的な物になりそうな気もしています。
 私は中学生の頃からメガネが必要な近視なのですが、最近、単に近視であるだけでなく、メガネをかけていると近くが見えにくくなってきていて、いわゆる老眼が進んでいることをいやでも自覚させられております。読書やパソコンを使うときでも、以前はメガネを掛けてしていたのに、今はそれでは到底ダメで、メガネを外し、裸眼で行うようにしています。と言って遠くの方にピントが合うわけではないので、眼鏡がないと外を出歩くこともままなりません(と言いつつ、たまにかけ忘れて出かけることもありますが)。
 まあそれはともかく、父は若い頃はそんなに目が悪いわけではありません。それに対して、子供の時分より目が悪い私は、父の年になる頃には、より一段と悪化した目の状態になっているんじゃないか、と危惧するわけです。特に、父の若い頃には無かったPCが今は仕事でも日常生活でも一番身近に利用する機械として存在していて、日々目を酷使しているわけですから、父よりも速く目が悪くなっても不思議ではないとも思います。
 目が見えなくなる、というのは、結構強い恐怖です。あと30年もしたら、肉眼と遜色ないデバイスが開発されて、目がなくても見ることができるようになるかもしれませんが、今はまだその手の技術の解像度はPCを操作したり本を読んだり出来るレベルではありませんし、30年位でそんなデバイスが開発され、庶民に購入出来るところまで普及するかどうかも判りませんし、第一、私の目があと30年持つかどうかも判りません。普段はあまりそういうことは考えないのですが、父が目にメスを入れる、と聞いてから、割と頻繁に考えるようになってきています。
 まあ目の健康診断は1,2年に一度は受けるようにしていますし、今のところ、それで重大な疾患やその予兆を指摘されたりしたことはありません。恐らく当面はまだこのままイケそうですし、今から老後の目のことを心配するのは杞憂と言うものなのかもしれません。それでも、私としては、一刻も早く視神経系とCCDを直結するデバイスとか、大脳の視覚野へ、ダイレクトに、もしくは間接的にでも映像を送り出せる装置とかが開発されて欲しいと願ってやみません。それらが夢物語では無くなりつつあることを知るだけに、よりその開発を加速させ、機能も経済性も実用レベルにまで進化することを、ひたすら祈り続けているのです。

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いまどき5インチFDなんて理解してもらえるのか、疑問ではありましたが……

2010-05-09 22:02:42 | Weblog
 連載小説『夢の匣』第3章、予定通り終了しました。
 ポイントになっている5インチのフロッピーディスク、もちろんCDドラマ『南麻布魔法倶楽部』に登場した小道具ですが、ドラマでは単にフロッピーディスク、と呼んでいただけで、5インチかどうかは判りません。ただ、音だけのCDドラマ故に班別できることもあって、鬼童海丸がフロッピーからマツオトオルの残したデータを読み取る際に聞こえてきた動作音が、5インチのフロッピーディスクドライブのそれだったことから、このディスクも5インチに設定しておきました。当時、既に3.5インチFDが登場していたはずですが、まだ5インチも現役で残っていたのかもしれませんね。現役ではありませんが、うちの職場にはまだ稼動状態で1台ありますし。でも、もう数年のうちには、「FDって何?」というような時代になるのでしょうね。生産も終了する、という話を聞いたことがありますし、USBメモリなどのメディアが急速に大容量化・低価格化している今日、わずか1MB少々の容量しか無く、低速でエラーも多いメディアが今まで残っていただけでもキセキ的と言えるのかもしれません。
この小説の話も、往年の麗夢ファン以外には理解されない物になるのか、と思うと、流れ去った時の長さに溜息の一つもつきたくなります。
 お話としては、『アッパレ4人組』の妹達4人の小学生の術中にはまった麗夢ちゃんと死神博士がどう状況を挽回するのか、円光、鬼童、榊の三人はどうなるのか、というあたりがこれからのテーマになるわけですが、まだ登場していないレギュラーをどう絡ませていくのか、というのも課題になります。CDドラマでは出てこなかったからといって、同人小説でも出さないまま、というのは流石に可哀想ですし、見せ場の一つも作ってあげないと、と思っている次第です。
 とはいえ、来週はどう展開したものか。悩ましい問題ではあります。


 
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03.南麻布学園初等部 その4

2010-05-09 12:00:00 | 麗夢小説『夢の匣』
 更にひっくり返してみていると、板の片面に、シール状のラベルが張ってあるのに気がついた。
「なになに? えーと、『闇の皇帝の信仰と実態 ならびに南麻布の霊的地場に関する一考察 マツオトオル』? なにこれ?」
「どうしたかね?」
「きゃっ!」
 上げかけた悲鳴を、とっさにサカキ君が手でふさいでくれた。全く、気配を殺してヒトの背後に立つのは止めて欲しい。私はゴクリ、と喉を鳴らして悲鳴を呑み込むと、サカキ君にお礼のウインクをして振り返った。その向こうで、私のパソコンに取り掛かっているはずのキドウ君とエンコウ君が顔を真っ赤にしてサカキ君をにらめつけているのが不思議だったが、死神の前で余所見なんてしてたら冗談抜きで命を刈り取られかねない。私は努めて笑顔を作って、目の前の天敵に対峙した。
「き、教頭先生、いつの間に……」
「いつの間にもなにも、今来たところですがね。それより先生、何をしているのですか?」
「あ、それが、日直のサカキ君に預けられた教材に、ヘンなものが混じっていたんですよ」
「ヘンなもの?」
 首をかしげる教頭先生に、さっきの四角い薄い板を差し出した。
「これなんです」
「なんだ、フロッピーディスクじゃないですか」
「え? でも、形が全然違いますよ?」
 驚く私に、教頭先生はいかにもしょうがないな、と顔に書いて、私に言った。
「まあ随分古いタイプのものですがね。昔は、フロッピーディスクというとこれが主流だったんですよ。でも、これがどうかしたのですか?」
「サカキ君が言うには、教頭先生から預かった教材に混じっていた、ということなんですけど、ちょっとここ見てください。これ、教頭先生のではないですよね?」
「どれどれ……。マツオトオル……。先生の前任の方ですね。はて、何で彼の物が?」
 そうか! どこかで聞いたことがあると思ったら、私の前に担任をして、今は入院されているという人の名前だったのか。
「闇の皇帝の信仰と実態? 彼は私の後輩ですが、こんな研究をしていたのかな? ……まあ、これは私が預かりましょう。折を見て、松尾先生にお返ししますよ」
「あ、きょうと……」
「教頭先生!」
 私が、何か妙に引っかかるものを感じて思わず声をかけようとしたその時。私を押しのけるようにして、一人の少女が割って入った。
「何ですか? 君たち」
 教頭先生が振り向き、学級委員長の荒神谷皐月さんに答えた。いつの間にか、巻向琴音さんや眞脇紫君、斑鳩星夜さんがその後ろに並んでいる。
「そのフロッピー、実は私たちのなんです!」
「ほう?」
「……松尾先生が入院される前に、預かりました」
「君たちが? またどうして?」
 教頭先生の何気ない疑問に、荒神谷さんから目配せされて、斑鳩星夜さんが妙に慌てて答えた。
「あの、その……、そう、そうです! 中のデータを見ておいて欲しい、って、頼まれたんです!」
「データを? 君たちはこれに何が入っているのか、知っているのかね?」
「はい。大体は聞いています」
「良ければ、先生に教えてくれないかね? 中身は何です?」
「そ、それ、ただのゲームソフトなんです!」
「あ、バカ!」
 眞脇紫君が答えると同時に、彼の頭に髪の色とそっくりな三角形の物が二つ、ピョコン、という感じで立ち上がった。コンビニのおにぎりより一回り大きなそれは、いわゆるネコミミという奴だろうか。でも飾り物と違って、ぴくぴく動く様はまるで本物の猫の耳みたいだ。その瞬間、一瞬、ではあったが、教頭先生が凍りついたのが判った。あの『死神』をたとえ一瞬とは言え茫然自失させるなんて! 自分も一緒に唖然としてしまったのが実に惜しい。そんな微妙な空気に当の本人は、
「え? なに?」
と周囲を見回していたが、すぐに異変に気づいて、恐る恐る手を頭にやった。指で摘んだ瞬間だけ、気持ちよかったのか、ほわん、と表情を和ませたが、すぐに仰天して叫び声を上げた。
「な、なにこれ! なんで僕の頭に耳が生えてるの?!」
「さっき約束したじゃない! とにかく引っ込めて!」
 我に帰った斑鳩さんが慌ててそれを抑えようとし、纏向さんが口を塞ごうと眞脇君の背後から抱きつく。が、荒神谷さんが天井を仰いでいるところを見ると、全ては後の祭りだったらしい。いつの間にー! と床にぺたんと座り込み、頭を抱えて半泣き状態の(ア、なんかカワイイ)眞脇君を見下ろして、教頭先生の白い眉がみるみるそびやかされた。
「斑鳩君。またやったのかね?」
「え、いえあの、さつ……、ではなくて、委員長に乞われまして……」
「ちょっ! まって!」
 デヘヘヘヘ、と頭をカキカキ悪びれずに笑う斑鳩さんに、こんなタイミングで暴露するなんて! と憤懣やるかたない様子の荒神谷さん。
 教頭先生は、ふう、と深い溜息を一つついた。
「斑鳩君、君の知識と能力には端倪すべからざるものがあることは先生も認めています。だが、無闇に濫用してはならぬと前にも言いましたね? 覚えていますか? その優秀な頭は」
「……はい」
「では、可及的速やかに元に戻しなさい。そして、以後勝手な人体改造は慎むように。荒神谷君もです。いいですね?」
「でも……」
「いいですね?」
 返事を濁そうとした二人に、教頭先生は背筋だけ季節を3ヶ月ばかり逆行させるような声で念を押した。こんな声を出すから、『死神』なんてあだ名をつけられるのだ、と私が考えていることを読み取ったように、その視線がぐるりとこちらに向けられた。なんて恐ろしい死神なのだろうか……。
「綾小路先生、後で私のところに来て下さい。生徒指導の件で、少しお話しましょう」
 ひえぇ、とんだとばっちりだ……。
「あの、その、この後はちょっと用事が……」
「いいですね?」
「……はい」
 私まで斑鳩さん、荒神谷さんと相似形をなす中、ふん、と一瞥くれて教頭先生が踵を返した。
「……教頭先生、そのフロッピー……」
 しょげる二人(+私)と座り込んだ眞脇君に変わり、なおもけなげに纏向さんが追いすがった。すると教頭先生は、振り返ってこうのたまった。
「5インチのフロッピーを再生する装置など君達持っていないでしょう。放課後に先生のところへ来なさい。装置は、こちらで準備してあげます」
「……でも……」
 まだ未練ありげに見つめる纏向さんに、教頭先生は最後通牒を下してその視線を振り切った。
「大体、ゲームと聞いては君達に預けるわけにはいきません。君も校則は知っているはずですね? これは私が預かります。以上」
「…………」
 じろり、と睨みつけられては、さしもの纏向さんでも返答には窮するらしい。その無言を了解と受け取った教頭先生が、ようやく教室を去った。緊張のあまり氷点下まで下がった教室の雰囲気が、ようやく季節らしい温かみを取り戻す。
 もっとも、私の方はそれどころではないのだけれど……。
 でも、それはそれとして、実は非常に気になることが一つ有った。
 マツオ先生のフロッピーディスク。
 そしてそれの中身がゲームソフト……。
 なんだろう。
 何かが引っかかる。
 何か、頭の中に奇妙なわだかまりを覚える。
 思わず考え込んでしまった私は、その様子をじっと睨む荒神谷さん達4人の視線に、気づくことが出来なかった。
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小説連載、行き当たりばったりというのはなかなかにスリリングです。

2010-05-08 22:19:17 | Weblog
 なんだかよく分からないうちに、入力していたブログがどっか行ってしまいました。どうも半角/全角キーと誤って、その下のTabキーを押した直後に消えたように見えたのですが、今、少し入力してから改めてTabキーを押してみても何も起こりません。うーん、こういう初めての事象でしかも再現性が無いものは、いかんともしがたいもどかしさを感じますね。いつかまたやらかしてしまいそうでコワイのですが、どうしてなったのか分からなければ備えようもありませんし。当面、Tabキー周りの操作の時は気をつけて打鍵するように心がけるよりないようです。

 さて、気を取り直してブログをやり直しましょう。
 今日は無事連載小説『夢の匣』の更新ができました。先週色々あって結局連休中も更新やり損なったのですが、明日、その抜けた分ということでもう一回更新かけようと思います。これで第3章を終え、来週からは新たな展開へ話を進めていく積りです。
 それにしても、ここまでの文章量をざっと数えてみると、400字詰め原稿用紙にしてざっと80枚位に達しています。今の話の段階から鑑みますと、普段の私の展開速度からしたら、かなりのスローペースです。この調子だと、ひょっとしてかっこうの麗夢同人小説最長記録が更新されるかも? と懸念される、即ち、いつ終わるのか分からない、ということになるのですが、ここで仕切り直して展開を加速する方に舵を取るのか、はたまたこのままののんびり道中をモノは試しと続けていくのか、悩ましい判断を迫られそうです。とは言え、いくら長くても年内には終わりたいですし、モチロンそこまで引っ張る気も無いわけですが、かっこう初の試みとして、登場人物の動きに話の流れを合わせる、という、別名行き当たりばったりな作文をやらかしている関係上、何時までに終わるのか、話が収拾つくのか、など、かなりスリリングな感じがしないでもありません。まあお話のまとめのところだけは一応考えてあるので、最終的に話が発散してオチも何もありませんでした、なんていうオソロシイ事にはならないはずなのですが。
 とにかく、それもこれも次の章次第なんじゃないかな、と根拠なく直感しますんで、もう少しこのまま様子をみつつ、話を進めてみようと思います。

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03.南麻布学園初等部 その3

2010-05-08 12:48:18 | 麗夢小説『夢の匣』
 教師が自分の天職であることを改めて認識してから1週間。私は、「死神」教頭先生の指導に辟易し、サカキ君たちのいたずらに弄ばれつつも、日々充実した毎日を送っていた。気がつけばあの悩ましい夢は見なくなっていることがまた嬉しかった。今の自分が本当の自分ではなく、夢の中の自分、日々恐ろしい敵と戦う毎日の方が本当だ、なんていう夢は、ごくたまに見るならちょっとした活劇を観た気分で楽しめることもあるだろうが、毎日となるとさすがに自分はどこかおかしくなったの? そんなにストレス溜めてた? と不安にさせられてしまう。
そう、教頭先生に危うくカウンセリングをお願いしたくなるくらいに。でも、それもようやく消えてくれた。つまりは、新学期が始まってちょっと不安になっていた、ということなのだろう。幾ら1年経験を積んだと言っても、しょせんは教頭先生の指導下で右往左往していただけ。しかも今度は大事な最終学年の6年生なのだから。
 南麻布学園は、幼稚舎から大学まで基本エレベーター式で、18年通い続ければ立派に社会に通用する優秀な人材が出荷されるというシステムが出来上がっている。高等部や大学に上がるときは選抜試験もあるけれど、そこは南麻布生え抜きが優遇されていて、外部受験組よりもハードルが低い。また、小中の義務教育期間は完全に自動エレベーターで、転校などよほど特殊な事情が無い限りはそのまま中等部に持ち上がる仕組みだ。だから、そんなに緊張しなくてもいいんですよ、と先輩教師の方々はおっしゃって下さるけれど、教頭先生ときたら、
「……そもそも我が校の教育方針は、自由・自律・自尊! その中で、「愛と平和」「公平と寛容」「希望と未来」をキーワードに、やがて出ていかねばならない社会を堂々と渡っていけるだけの知識と知恵を教授し、それを生かしきる安定した人格を涵養せねばなりません。我々教師はそのためにいるのです。即ち! 我々教師は生徒たちの範たらねばならない! それが、わが校の創始者である……」
 と事あるごとにされる説教の通り、けして手綱を緩めてくれることはない。私自身もまだ不慣れなこともあって、教頭先生に言葉のムチを打たれながら、馬車馬になって頑張ってきたわけだ。でも、その1年は無駄では無かった、と理解できたおかげで、苦労もまた楽しからずや、で頑張れると判った。だから……、だから、苦手なパソコン授業も、なんとかこなせるというものだ……。
「あ、先生、それ違いますよ!」
 キドウ君の叱責が耳に痛い……。
 そう。私はパソコンって苦手なのだ。この、あまり可愛くない箱の中で何が起こってどうしてそうなるのか、なんて、いくら説明を聞いても理解出来る気になれない。それでも、この南麻布では初等部の低学年からパソコンの操作について授業が組まれているから、教師としてはやらないわけにはいかない。一応研修で基本的な使い方や、ワープロ、表計算といったソフトについては一通り習ったのだけれど、それが所詮付け焼刃以外の何ものでも無いことは、この授業で毎回四苦八苦しているところから丸わかりと言うもの。更に厄介なことに、このクラスにはとんでもない子が一人いる。まだ小学生なのに、私から見ればパソコンをまるで魔法のように自在に操って信じられない動作をさせる。そればかりか、私にはとても開ける気になれない箱を無造作に開けて、中の部品を取っ換え引っ換えしたり、操作のための設定を色々いじくったりと、もはや授業で教える事など何一つ無いような事を平然とやってのけるのだ。もう、かえって「教えてください」とこちらが頭を下げたくなるような困った子。それが、悪ガキトリオの一角、キドウくんなのだ。更にもう一人……。
「先生、パスワードも判らぬままシステム侵入するのは無理ですよ」
「作戦無し! とにかく突っ込むのみ!」
「だから無理ですって」
 私が、PC起動時のパスワードを忘れてしまったのを見て、エンコウ君が追い打ちをかける。いつ勉強したのか、初めてこのクラスを受け持った最初のパソコン授業の時は、私と同じくらい苦手にしていたはずなのに、いつの間にかおいてけぼりにされている。
「キドウ君はともかく、エンコウ君も結構詳しいのね」
「本屋さんでパソコンの入門書を読めば、これくらい判りますよ」
「あ、そう……」
「ほら、よそ見しないで、パスワード思い出して下さいよ、先生!」
 どうせ私は、入門書でも理解できないパソコン音痴ですよーだ! などと逆ギレしても始まらない。とにかく私は先生なのだから、それくらいの仕打ち、覚悟の上よ! と、自分の半分の年齢の子供達に怒られながらパソコンの前という針の筵に耐える。救いといえばサカキ君だろうか。彼は、私と同じで機械の類が大の苦手。教師としてはこんなこと言ってる場合じゃないのだけれど、個人的には実にほっとさせてくれる貴重な存在だ。ピンチの時にふと見てしまうのもやむを得ないというものだろう。
 私は、エンコウ君やキドウ君の十字砲火に絡め取られて息も絶え絶え、という状況を少しでも生き延びるべく、ついまたサカキ君の方に目をやってしまった。すると、珍しくサカキ君がパソコンを前に難しい顔をして何か懸命に考え込んでいる様子が見えた。ここは教師としてやるべき事をやらないと! 私は、追撃に余念のない二人のヤンチャ坊主をとりあえず宥めた上、キドウ君に、「何とかして! お願い!」と後始末を頼み込み、「えー、またぁ?」 といつもの悲鳴を背に受けながら席を立った。でも、先生は知っているのだ。厳しいことをバンバン言って、いかにも迷惑そうに言いつつも、その実顔は結構うれしそうだったりしているのを。案の定、私が席を立った途端、キドウ君とエンコウ君が、僕が僕が、とキーボードを取り合うようにしてパソコンを触り始めるのだから、可愛いものである。
 こうして、私は安心してサカキ君の席までたどり着き、覗き込むように呼びかけた。
「何してるのかな?」
「あ、先生か」
 サカキ君は、例によってぶっきらぼうに返事をした。基本的に彼は人当たりがあまりよろしくない。最初は警戒されているのか、はたまた甘く見られているのか、と疑心暗鬼にも囚われたけれど、これは、彼の一種の防御反応だ,ということに気づいてからは、気にならなくなった。この子は、見かけや行動とは裏腹に、優しく繊細な魂を持ち合わせているのだ。
「先生か、は無いでしょう? さっきから難しい顔して、何しているのよ」
 すると、思いのほか素直に、サカキ君が言った。
「俺日直だったから、死神に頼まれて教材を用意したんだけど……」
「教頭先生、でしょ?」
「話の腰を折るなよ。そんなのどっちでもいいじゃん」
「はいはい、それで? 教頭先生がどうしたの?」
「みんなに一通り教材を配ったのに、一枚余ったんだよ。それが何かわかんなくて」
 これ、と差し出してきたそれは、あまり見たことの無い薄っぺらい四角い板だった。
「教材ってフロッピーディスクだったんでしょ? これもそうなの?」
「配るまでは気がつかなかったんだけどね」
 南麻布学園初等部きってのパソコンマスターといえば、死神教頭先生。したがって、当校でのパソコン教材とカリキュラムは、一手に教頭先生が引き受けている。今日は所用で途中から授業に出てくるはずだけど、その前に日直であるサカキ君に、今日の教材を預けていったわけだ。ところがその教材を配ってみたら、ヘンなのが混じっているのに気がついたというわけか。
 私は、フロッピーディスクの倍近く大きい割りに、厚さは四分の1あるかどうか、という、樹脂製の黒い板を手に取った。見ると、真ん中に直径3センチほどの穴が開いている。それに、板はもっと薄っぺらなプラスチックのシートを二枚の樹脂状の板で挟みこむ、多層構造になっていた。
「あれ? 何か書いてあるわ」
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サボテン開花!

2010-05-07 22:27:13 | サボテン
 昨日までは真夏の暑さでしたが、今日はひんやり過ごしやすい雨の一日でした。予報では横殴りの激しい雨もあるかも? という話も聞いていたのですが、それほど酷い降り方もせず、夕方には上がって、今は星が見えています。明日は気持ちよい五月晴れが拝めそうですね。

 さて、そんな中、先日購入したサボテンに待望の花が咲きましたので、記録しておきます。

 これは宇宙殿の花。本体を覆い隠すほどのピンク色の大輪の花が傘のように開いて、なかなかに見応えがあります。もう少し株が大きくなれば、花の数も増えるので来年以降が楽しみです。


 こちらはラウシー。渋い本体とは似ても似つかぬ鮮烈な赤い花を咲かせました。この、普段の一種異様な姿と花の美しさとの落差の大きさが、サボテンを栽培する楽しさの一つだと私は思っています。


 連載小説はぼちぼち書き進めて、明日には確実にアップできるところまでこぎ着けました。いよいよ序盤を終えて中盤にかかる頃合いですので、話の速度を上げていきたいと思いつつ、ペースアップのタイミングを図っている、というところでしょうか。

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暑い日にはかわいいサボテンでもいかが?(笑)

2010-05-06 22:47:17 | サボテン
 昨日、今日と真夏並みの異様に暑い1日で、我が奈良県でも30℃を超えたそうですが、明日の雨を境に、また5月としては冷涼な気候に変わるのだそうです。
あんまり今頃から暑いのも難儀なことですが、こうも気温が短期間に上下されるのも、体調維持と言う点ではまたまことに厄介なことです。野菜も随分値上がりして、スーパーに見に行きましたら、サラダキャベツ、という名前で、どう見ても巻きの甘い、未成熟なキャベツが半分で128円で売っていました。春キャベツですから多少はふわふわに葉が巻く柔らかなキャベツになるのは当たり前ではあるのですが、流石にレタスよりもスカスカな巻き方しかしていないものは、キャベツと呼ぶのには抵抗があります。値段のかわらないのはもやしくらいのもので、最近はうちでももやしが貴重な食材になりつつあります。

 さて、先日和歌山で購入したサボテンについて、慣らしも大体完了したので、写真をアップしておきましょう。

 まずはレブチア属の宝山です。草餅のような丸い小さなサボテンですが、もう花芽がついています。小ぶりな花ですが、もう少し大きくなるとまるでサボテン自体が花束にでもなったかのように沢山の花を付け、それは華やかで美しいものです。昔々、京都大学の温室で大きな群生株になったのを見て以来執心している品種で、基本的に丈夫な筈なのですが、何故かうちではなかなかチャンとつくりこなすことが出来ず、これが何度目かの挑戦になります。今度こそ夏冬を枯らさず乗り越えて、来春の花の群舞を堪能したいものです。


クラインジアーナという名前の、レブチア属のサボテンです。宝山とよく似ていますが、より刺が緻密で、肌の色も濃い緑色をしています。宝山よりも丈夫でよく育ち、花も綺麗、ときいたもので、ためしにと購入しました。これも蕾がついているので、咲くのが楽しみです。


これはスルコレブチア属のラウシーといいます。肌の色が渋いですが、もっと紫色のタイプや、緑のタイプがあります。これを含めてその3種をこの際持って帰っては? と勧められたのですが、流石にそうすると置き場所が不足するため、今年はとりあえずひとつだけにしました。


代表的な花サボテンであるロビビア属の品種です。これもどんな花を咲かせてくれるのか、楽しみです。


丈夫で美しい花を咲かせるエキノケレウス属の宇宙殿です。そう言えば、今回はみんな赤やピンクの花を咲かせるものばかり選んできてしまいました。白と黄色はうちに立派な花を咲かせる代表的なのがありますから、同時に咲いてくれればなかなかに壮観なんですけどね。


ロフォフォラ属のデヒューザです。まさにモチ肌な球体に、刺では無く、柔らかな羽毛のような毛をはやします。麻薬成分を持ち、昔々アステカの方ではこのサボテンを食べてトランス状態になって予言やら何やらしたそうですが、園芸品種であるこいつには、ほとんどそんな成分は含まれていないとのことで、こうして堂々と栽培も出来ます。


以上6品種。来年まで生き残ってまた生長や花が楽しめるよう、しっかり管理しないとね。



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突然の来客に右往左往しました。

2010-05-05 22:41:38 | Weblog
 今日こそは連載小説の続きを書こうと気を入れてPCの前に座ったのですが、少しして一本の電話が入り、予定が大幅に狂いました。何でも、尼崎にいる家人の親戚が、突然家にやってくる、というのです。それも、既に西大寺まで出張ってきていて、これからこっちに向かう、という連絡だったのだとか。西大寺からうちの最寄駅橿原神宮前まで、近鉄で3,40分。もう小説どころではなく、うちじゅうてんやわんやの大騒ぎになってしまいました。なにせ日頃からあまり片付けとか整理整頓とかしないもので、とても急なお客に対応出来る状況では無かったのです。それにしても何故に今頃急に訪ねてくるのか、それも、もっと前に連絡してくれていればよかったのに、と文句を並べても、時間は無情に過ぎていくばかり。とにかく超特急で部屋一つ片付け、なんとか体裁だけは整えました。そして迎えるご親族様。何しに見えられたのか、と聞くと、参院選に鑑み、某政党の応援をお願いに来た、とのこと。もう、がっくり来てしまいました。まあ他にも廻る予定があって、たまたまうちがその近くだったために立ち寄ることにしたのだそうですが、それならもっと前に連絡を入れてくれればいいものを、とにかく連休の最後に心臓に悪いお客様でした。
 ただ、お帰りいただいたところで思ったのですが、ひょっとしたら参院選、某政党は並ならぬ危機感を持っているんじゃなかろうか? と。なにせこれまで、尼崎の親戚が訪ねてくるなんて一度も無かったのに、ここに来て急にそんな話を持ってらっしゃるのですから。抜群の組織力を背景に、第3極、なんて威勢の良いことを言いつつも、2大政党や急伸する新政党の勢いに呑まれて埋没しかねない危機感の発露、と思えたのです。
 さて、その真実は如何に? 後2ヶ月ほどでそれも知れるということなのでしょうね。

 というわけで、残念ながら小説アップはやり損ないましたけど、お帰り戴いた後でなんとか相当量は書きつけましたので、これを更に伸ばし、推敲してから今週中、出来れば明日にでもアップしようと思います。

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