鈴鹿市議会議員 中西だいすけの活動日誌

鈴鹿市議会議員として年齢も含め5期目のベテランになりました。日々の活動や感じたこと、議会での動きなどをつづります。

議会の役割とは?

2010年06月22日 18時03分46秒 | Weblog
防災公園に関する3議案について、予算決算委員会の動向を考えると、このまま可決に至りそうな空気を感じます。私としてはこの3議案について、その理由は先だっても書いたところですが、鈴鹿市議会は慎重に審議するべきだと思います。
私は、これらの議案については継続審議にするべきと考えますし、継続審議にした上で市民の意見を聴く時間と、議会できちんと調査する時間を持った上で、再度議案として提出するように行政に求めるべきと思いますので、今議会での議決には賛成しかねます。

ここで重要になると思うのは、議会の役割とはどういうことなのかということです。

行政は早期着工が市民のためになるという論調ですが、それであれば、薬学部設置が決定した際にその結論を出すことができたはずで、その頃はリーマンショック前であり、財政調整基金の残高もかなりある時期でした。その時になにも動いていないものを、ここで急に早くしなければいけないという論調は、早期整備以外に理由があるからと考えられるのではないでしょうか。

たしかに、防災公園の整備ということについては反対のしにくい内容ではありますが、その内容を精査しなければいけないと考えます。本当に市が議会に報告してきたような整備を市民が求めているのか、そのための整備に30億円もの総事業費を想定し、それに基づいた補正予算を出してきていることに議会がそのままのってよいとは思いません。

また、URの直接施工ということについても、この事業費の中から2億円をURの事務費として考えているのであれば、工事内容を精査することで、URが関わらなくても公園整備はできるはずです。
また、URが地域性を考慮して入札を行うと言っているとしても、市役所がURの入札基準について意見をすることができるはずもなく、議会から申し入れをしていると言っても、それは確約されているものではなく、その後の運用について議会がチェックを入れられるという性格のものでもないはずです。

そして、これらの議案については、行政が想定したタイムスケジュールに沿って考えられているものであり、完成時期が遅れても問題があるものでもなく、なにも今議会で絶対に議決を必要とはしていないものであることは、質疑でも明らかになっていることです。

議会は行政のチェック機関といいますが、できる場面で行政に対してブレーキをかけることのできない議会が、そのことを考えられない議会が、行政をきちんとチェックすることはできないと思います。

申し入れ的な発言は重みがないものであり、議会としての役割は、議決に重さを持たせることだと思います。ですから、いくら委員会などで申し入れをしたとしても、言い訳で済ませられる状況であり、やはり、審議と議員間での討議の上で、きちんと責任を追及できる形にまとめて議決を行うということが必要だと思いますし、それが市民に対する議会の議員の責任と考えます。
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予算決算全体会

2010年06月22日 12時52分18秒 | Weblog
今日は予算決算委員会の全体会がありました。
審議議案は、防災公園整備に係る議案第36号債務負担行為19億円についてでした。全体会では、建設水道常任委員長の委員会報告があり、その後、委員会審議についての質疑ということで行われました。
常任委員会で議論が行われたからという前提もあるためか、もしくは、委員会でほとんどの会派が賛成したからか、今予算議案に対する質疑はほとんど出ませんでした。

19億円の根拠にもなっている総事業費30億円で、本当に防災公園として行うべき事業なのか、防災公園の必然性がないのであれば、その他の公園のあり方としてコストを押さえた公園整備ができるのではないか、必然性などについても議論を深めることを議会は行うべきと考えますが、予算決算委員会全体会では、議員間でそのような討議に持ち込む空気はありませんでした。

そのようなことを考えると、予算決算委員会は機能不全を起こしているのではないかとも思います。
議会改革で各種委員会の活性化で議員間討議が取り上げられ、その場では、議員間討議が行われていると他の議員の言葉にあるにもかかわらず、実際はそのような空気をつくりづらいのが鈴鹿市議会と感じています。

議員の考えには、それぞれの考えがあるのは当然です。それを議論を通じて話し合い、できればどちらの考えも尊重しながら合意形成を図るのが議会で、仮にそのような合意形成ができなくとも、賛成にしろ反対にしろ、議員の考えを出しながら話し合うのが議会という場のはずだと思います。
それを、公の場ではなく議員間のネゴシエーション(根回し)ですることは、果たして市民の側に立った議会運営といえるのでしょうか。ネゴシエーションを全部否定するつもりはありませんが、公の議論をほとんど行わないということに対しては大きな疑問を持ちます。

ともかく、予算決算委員会は機能不全を起こしていると思います。しかし、そのことに疑問を持ち考える人が増えなければ良い方向には動かないのではないかとも思います。
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