鈴鹿市議会議員 中西だいすけの活動日誌

鈴鹿市議会議員として年齢も含め5期目のベテランになりました。日々の活動や感じたこと、議会での動きなどをつづります。

議員提案条例

2010年11月25日 23時41分38秒 | Weblog
議会改革のいろいろな話の中で、二元代表制のもとでの議会の政策立案機能として、議会提案の条例策定が話に出ます。たしかに、条例策定ということについては、積極的に議会が動いていく一つの領域ではあると思います。
しかし、だからと言って、議会で条例案を策定して、議会で議決を行うことができるということについて、物事を単純に考えてよいとは考えません。

行政側の提出してくる条例案について、市民もまじえて策定しているものなどは、パブリックコメントなどの過程を経て、最終的に議会に提案されてくることが多く、その点で、行政側も市民参画を意識していると言ってもいいと思います。それはある意味、議会に提出するためのアリバイ作りのような側面もあるかもしれませんが、少なくとも、正式に議案にして議会に提出する前に、広く市民に告知しているということから考えると、市民と協働ということを実践していると言えるかもしれません。

このような行政の動きがある中で、議決権があるということで、議会が条例を策定し、その条例案が市民にとって意義のあるものだと議会で判断したとしても、市民にその内容を知らせずに議決を行い、議決結果のみを知らせればよいというスタンスであれば、それは市民の存在しない議会となってしまうのではないかと危惧します。

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民意の重さ

2010年11月25日 07時30分18秒 | Weblog
名古屋市での市議リコールに関する署名について、市選挙管理委員会による審査の結果、リコールを成立させるための有効数に達しなかったことは、市議会にも、市長にも、市民にも、大きな課題が投げかけられたことはまちがいのないところだと思います。

名古屋市議会については、やはり必要数に達しなかったとはいえ、市民の署名数から考えれば、議会そのもののあり方が大きく問われる点でしょう。このことは、私たち地方議員に一様に投げかけられているものだと思います。
議会改革の必要性はもちろんですが、議会全体の制度や仕組みについてのことだけではなく、個々の議員について、議員としてのあり方も問われているのだと思います。「議員」という肩書を目的としている人や、その待遇だけを求めている人がいるとすれば、書名から見える市民意識とのかい離はなくならないと思います。

名古屋市長については、自分の側に与する市民を煽るような言葉遣いでこれまで進んできていますが、今回の件でも感情を刺激するような言葉遣いが見られますが、これだけの署名が集まったということは、「減税」と「議員数半減、報酬半減」という単純な構図でものを語るのではなく、市政全般に関して説明責任を果たすことが求められるのではないでしょうか。また、自らが辞職して信を問う選挙を行うということも行うべきではないと思います。やはり、自らの職責を全うすることではないでしょうか。

市民について、署名数から見える民意という点では、今回の件が否定されるものではないと思います。他の政策課題についての住民投票であれば、投票と署名が重ならなくても民意と考えることは妥当と思います。
しかし、市議会議員は選挙という民意で成立する過程を経て選ばれていることから考えると、リコール署名に至る過程について考えるべき点はあるのではないでしょうか。
投票所に行き、例えそれが白票であれ選挙権を行使することは、市民の重要な権利のはずです。その権利の上に、市長にせよ市議会議員にせよ選ばれているはずです。投票をしないことも態度表明だといえますが、白票として投票をすることとの差はあるはずです。

振り返って、今回、署名をした人たちのうち、どれだけの人が選挙に行き、実際に投票を行っていたのでしょうか。その点が気になります。よく一票の格差ということが言われますが、選挙で投じられた一票と街頭での署名は同じと考えられるのでしょうか。
また、選挙で投票を行った人たちについても、自分の投票した議員への市民としてのチェックはどうだったのかということが問われるのではないでしょうか。
これまではあまり意識をすることがなかったことだと思いますが、今回のリコールに関する署名の結果から、やはり考えていくべき点ではないかと思います。

劇場型の政治ではなく、さりとて熱意の感じられない政治でもなく、自分たちの求める政治を、その地方にあった地方自治のあり方を、市民も議会も首長も真摯に考える。それが見える署名だったのではと思います。
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