鈴鹿市議会議員 中西だいすけの活動日誌

鈴鹿市議会議員として年齢も含め5期目のベテランになりました。日々の活動や感じたこと、議会での動きなどをつづります。

横浜の事例から

2016年10月22日 21時19分49秒 | Weblog

横浜市の中学部活で顧問の教員による暴力行為が問題になっています。過去の一般質問で、横浜市の部活動の指針を参考にさせて頂いた自治体で、このような事態が起こったことは、あらためて部活動について考えることがあります。
このことについては、過去の一般質問で「部活動の改善」という観点と「スポーツ相談」という観点などで、鈴鹿市における部活動のあり方について、市に施策の提案を行ってきています。過去の一般質問を参照ください。

今年に入って部活動については、教員の過重な負担の部分が注目されています。これには署名サイトの“Change.org”での動きなどもあって、国としても動き出したことが大きいと思います。また、部活動の改善の質問を行った際に、部活の過重な負担の現状について、仮名で書かれたブログの存在について指導課にも話したのですが、部活という教育活動の歪みが大きくなりすぎたのだと思います。

そういうことを踏まえて今回の事件を考えると、やはり、過重な負担の部分と暴力行為と別の文脈で考えるのではなく、教育委員会や学校の問題として、同じ流れで考えるべきだと思います。鍵となるのは“閉じられた環境”でしょうか。
学校の中だけで考えようとするだけでは、負担の解消は難しいでしょう。また、暴力行為について、すべての教員の方がそうだとは思いませんが、そのような行為を抑制する部分が働きにくい環境があるのではないかと考えることが妥当なように思います。それらは、学校、教育委員会という枠組みのなかだけで解決しようと思っても難しいのではないかと思います。

その解決について考えると、どちらの解決にも外部との連携ははずせない視点でしょう。負担の部分について、保護者の方々にもわかってもらい、一人の生活者として同じ立場で、生活の質を考えてもらうことは大切ではないかと思いますし、それをスタートに土日や祝日の活動のあり方を考えてもらうことは、生徒も含めて教育の課題として意義があると思います。暴力行為の部分でいえば、外部が入ることで相互に見守る目となることで、いきすぎることに対しての抑止効果が期待できるのではないでしょうか。

自分自身、ジュニアバレーの指導に携わり、他の指導者の方々に見える課題点を考えたり、実際にすこしでも抑制できないかと考え行動に移したりもあります。また、自分の子どもや卒団生の子どもたちを通じて見たものや、実際に行動したこともあり、このような課題が難しい面を持っていることも実感しています。

競技者、指導者、保護者、どのような立場にしても大切なことと思うことは、練習を詰めればその分だけ子どもに結果はついてくるけれども、競技力を考えたとき、もって生まれた能力や体格の差を埋めきれるわけではないですし、そこからさらに選ばれた存在になるには、運といった要素も必要になるのが事実と思います。その事実に追い込むのではなく、また目の前の勝ち負けに過剰にこだわるのではなく、スポーツとして一番大切なのは、生涯を通じてそのスポーツとそれに関係するひと、これから関わってくる人たちと、どれだけ楽しみや喜びを共有できように、子どもが育ってくれるかということではないでしょうか。

スポーツと関わることが、どれだけ生活の質の向上、人生を豊かにしてくれるのかその視点を大切にすべきだと思います。

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議会のあるべき姿とは?

2016年10月22日 01時33分35秒 | Weblog

議会改革において、先進自治体といわれる三重県で、財政が硬直化しているだけでなく、危機的な状況だといわれています。このことについて、議会の意義が改めて問われているのではないかと思います。

「三重県財政の現状と課題認識について」

ここまで、三重県議会が先進的に取り組んできたことがまちがっているとは思いません。たしかに先進的な部分があると思います。しかし、議会として先進的といわれる部分だけをとらえるのではなく、取り組みの順位付けがずれてしまっている部分はないか、それを考える機会なのだと思います。それは三重県議会だけではなく、すべての議会においても考えられることではないでしょうか。

議会の機能として、「行政のチェック」と「政策提案」の2つが大きくあげられると思いますが、前者の部分がどれだけ機能していたか、機能しているか、議会としてだけではなく個々の議員レベルでも見直す必要に迫られているのではないかと思います。

個人的な見解ですが、サッカーで言えば議会の役割はフォワードではなくディフェンスが優先ではないでしょうか、ディフェンスとは自治体の持続可能性についての部分で、予算決算審議を監査的な視点から行うことだと思います。ディフェンスをきちんとしているからこそ、フォワード的に攻撃参加、つまり個別の政策実現に取り組むことや、条例制定などに取り組むことができると考えるべきだと思います。

そしてもう一つ大切な視点は、提案は首長が行うけれども、決定は議会が行っているということです。つまり、三重県の例でいえば、今の財政状況になった原因の一端は、議会にもあると認識することが必要だということです。議会は議決を通じて、首長と執行部(行政)が行うことにお墨付きを与えているわけです。であれば、自治体が困った状況になったとき、行政を責めることだけが議会の役割ではなく、過去の決定の振り返りの上で、建設的に議論していくことが議会に求められると思います。

生産年齢人口が減少し、税収も減少することが濃厚な世の中で、議会がとるべき姿勢は「~を実現した」というのであれば、そのためにどのような点を工夫したのか、財源についてどう考え、その上で行政に確認をしたのか、そのようなことから「~を整理したうえで、~の実現につなげた」とすることが妥当ではないかと思います。

そのような点を考え直す機会に、今回の三重県財政の厳しい状況はなるのではないかと思います。

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