鈴鹿市内小中学校の今年度の修学旅行の目的地として、県内の伊勢志摩地域や南勢地域などが候補にあがっていると聞いています。実施にあたっては、新型コロナウィルス感染症対策だけでなく、南海トラフを震源とする東南海地震の可能性を排除しないことが必要なことと考えます。また、自分たちは京都・奈良でしたし、自分の子供も京都・奈良でしたが、今回の動きは良いものと考えています。
その理由は、知っているようであまり知らないところも多いだろう同じ三重県内の地域を訪れることは、長い目で考えるとき、何らかの形で地域に愛着を感じるきっかけになると思うからです。また今後、地域と関わり探求学習を進めるにあたっても、修学旅行が県内であることは意義があるのではと思います。それと、ある意味で鈴鹿市外や三重県外で支出していたお金が地域内循環の中に入ることも意義があるのではと思います。
だからといって、京都や奈良などを訪れることや、東京方面に訪れることを否定しているわけではありません。それぞれの地域にはそれぞれのよいところがありますし、訪れる過程などで集団行動をすることは意義があることだと思います。しかし三重県の南部地域にもよいところがたくさんありますし、同じ県内だからこそ考えることもたくさんあり、教育的な側面からの修学旅行の意義は決して低くはないと思います。
ただ、夏季であれば海や山、川などの自然を体験することが組み入れられるでしょうが、秋になると自然をどう組み入れるか、それらとそれぞれの地域の地域資源を活かした行程の検討がポイントになると思います。この点については、自治体間の連携、それぞれの教育委員会の連携などで補完できるところだと思います。
個人的にですが、例えば尾鷲や熊野方面を目的地に選ぶとするなら、行きの行程で高速道路を安易に使うのではなく、国道42号線に沿って下道で走っていくのが良いと思います。大内山から紀北町に抜けるとき、山の中を走っていたと思ったら、トンネルを抜けると眼下にまったく違う景色、実は山の上に居て海が見えるという経験をしてほしいなと思います。
もしかすると、伊賀方面という可能性もあるかもしれませんが、どこを目的地とするにしても、修学旅行の教育的側面を大切にして頂きたいと思います。地域資源の話だけではなく地域課題についても触れることや、鈴鹿と比べてどうなのか、鈴鹿に住む自分たちから見てどうなのか、短い時間でもワークショップ的なことを行ってもらうといいなと思います。
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