前記の通り、今回のマレーシアにおけるロッシの行為は誰から観てもダメである。。。
しかし、ここでは両者の言い分を整理して検証してみることに。
マルケス:「14コーナーでロッシがイン側から抜き、次にマシンを起して振り向き次の瞬間、足で蹴って来たため転倒した」
ロッシ:「ただ膨らませて失速させたかっただけ」「一体なにやってるんだよ?って言おうとして、彼の方を見た」
「決して蹴ってなどなく、マルケスの右ハンドルが太ももに当たってマルケスが転倒した」
この件について、当時放送された横からの映像では確かにロッシの左脚が動いたように見える。
しかし、他のヘリコプターからの空撮映像ではロッシの言うとおり、先ずマルケスのハンドルがロッシに当り
そのはずみでロッシの左脚が動いたことが確認出来る。
(注:「YouTube」に暫く有ったはずのヘリコプターによる空撮の動画は「ドルナスポーツ」によって何故か削除済)
次にマルケスがピットに戻りレースを放棄した件について。
マルケス:「僕はピットに戻ったのにロッシはそのままレースを続け、僕は0ポイントなのにロッシは16ポイント獲得した」
この言い分については少し疑問を感じる。
今回の事件(事故)でレース中、どちらに対しても「黒旗」は出ていない。
なのに何故、「僕はピットに戻りレースを放棄したのだからロッシもそうすべき」みたいな口ぶりなのか・・・。
レース後の両者への事情聴取の後、「レース・ディレクション代表」がこんなことを言う
「マルケスはロッシを減速させていた・・・」と。
確かに公開されたラップチャートからもロッシの前へ位置してからのマルケスのラップタイムには疑念を感じる。
(バトルによるタイムロスを考慮したとしても・・・)
この件については前戦フィリップアイランドのレース後にロッシが再度ビデオでチェックして、マルケスのラップタイムの
変化に対し疑いを持ちはじめたことに一致する。
当時、一緒に接近戦を戦っていたイアンノーネが「15ラップ目の第5コーナー以降、マルケスはかなり減速してたんで、
簡単に彼を抜けたんですよ。理由は分かりませんが・・・。」と述べている。
最近になり囁きだされている「スペイン組」について、先にも書いたスペインに本部を置くドルナスポーツによって
ロッシの蹴りの疑惑を晴らす空撮映像が未公開となった件も手伝い、何やらきな臭くもなって来ている。
今時、お国間の争いなど信じたくもないですが、ロッシは完全にスペイン組(ホルヘ&マルケス)を疑っていることに間違いない。
が、しかし。。。しかしである。
例え「スペイン組」などと言うものが存在し、ホルヘを先行させるためにマルケスが減速したとしても、今回の
ロッシの行動はいけません。
今回の件の勝者はマルケスとロッシは言っているようですが、今回の件での勝者など存在せず
唯一存在するのは敗者のみ、ロッシあなた自身なのです。
例え相手が二人組であろうが多勢であろうが戦わなくてはいけないのが王者ロッシ。
最終戦のバレンシアについて、ロッシは「出場すかどうか今のところ分らない」とも言ってますが
私はそれも賛同できない。
最後尾からスタートしようがレースと言うものは前を走る者を抜くことのみを考え、誰よりも先に
チェッカーを受けたいがために走る。。。それがレース。