昔の日本家屋というと、ヒトが衣替えをするように夏前になれば襖や障子を葦戸や葦障子に入れ替えたり。。。
そんな風習も、もはや一部の地域でしか見受けられない・・・。
先日も「手形」折に取り上げた土花亭事務所担当の現場。リフォーム前の段階で「簾戸(すど)」が一組
残されていることが分かる。
何とか廃棄などせず設計に取り入れられないかと考え、寝室から使うウォークインクローゼットの出入り用の建具として復活させる。
丁度、窓がないクローゼット空間。少しは通風もするだろうし通年使用として白い壁面に際立たせる。
先人たちは、この節目の色違いを景色と捉え工夫した跡がよく分かる造り。
この菱を組み合わせた帯も当時の建具屋の拘りを感じることが出来る。
日本建築の様式はここ数十年で変わり、個人的には決して良い方向に変わっているとは思えないのが現状。
もう既に取り返しはつかないんでしょうねっ・・・。