ルイガノ旅日記

あちこち出かけた場所で目にとまったもの、
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小倉 街歩き

2020年08月21日 | 北九州
今月初旬、久しぶりに小倉市街をぶらっと散策しました。自宅から小倉方面に出るには、車・JR・バスのいずれかを使うことになりますが、この日は市営バスに乗ってみました。高須、青葉台、199号線を通って若戸大橋を経由する大廻りルートで、片道1時間20分近くかかりますから普段はまず使うことはありませんが、下関まで通勤していた頃、事故や豪雨など何らかの理由でJRがストップしてしまった際のオルタネートとして利用したことが何度かあります。
また、若松を過ぎると小倉駅付近までノンストップのため、若松市街に住む方にとっては列車よりも便利な交通手段だと思います。


小倉駅に到着しました。駅南側のペデストリアンデッキから撮っています。デッキの上を走っているのは北九州モノレール。その向こうに見えているのは、昨年2月のコレット井筒屋撤退以来、内部の改装や新規テナントの誘致などを行っているアイム(I'm)ビル。今年11月に全館リニューアルオープンする予定だそうです。


小倉市街を南北に流れる紫川。その向こうはリバーウォーク北九州で、正面にNHKビルとゼンリンビルが見えています。


井筒屋本店8階、新・本館の連絡通路から見る小倉城。紫川には意匠を凝らした個性的な橋がいくつもかかっていますが、下に見えているのは鷗外橋。1899 年(明治32年)、37歳の森鷗外が第十二師団軍医部長として小倉に着任し、約3年間をこの地で過ごしたことに因んで名づけられました。水鳥(鷗)が羽を広げたような優雅な姿から、別名「水鳥の橋」とも呼ばれます。


同じく、井筒屋連絡通路から反対(東)側の船場広場を見下ろしたところ。商店街で働く人たちや買い物客のためのフードトラックが何台か出店していました。休憩スペースも設けられていますが、この時期、日差しを遮るものがないとちょっと厳しいですね~


この広場は昨年10月、平成中村座の九州初公演に際して、開幕に先立って行われた「お練り」に続く一座の「ご挨拶」の会場となりました。


こちらは、北九州の台所とも言われる旦過市場。大正初期、神獄川の川岸で自然発生的に商店が集まったのが始まりと言われますから、かれこれ100有余年の歴史を持つノスタルジックな市場です。小規模ながら個性的な商店が多いのが特徴で、時節に応じて客が求める品をきちんと取り揃えています。
新型コロナウイルスの感染が広がってから、ここを訪れるのは初めて。買い物客の姿はやはり少ない……「そこそこ」あるいは「ぼちぼち」といったところでしょうか。


旦過市場で一番目につくのは、近海で揚がる新鮮な魚介を扱う鮮魚店。


近年あまり見かけなくなったクジラ専門店も旦過市場では健在。商業捕鯨が再開されて2年目に入りましたが、鯨肉の流通状況はどうなんでしょう。鯨のベーコン、さえずりやコロ、尾の身の旨さを知る身としては気になるところです (^-^)ゞ


野菜もその日売る分しか置かないので、新鮮&きれいです。


新鮮な鰯や鯖をぬか床で炊いた「ぬか炊き」は、江戸時代から伝わる北九州の郷土料理。初代小倉藩主 小笠原忠真が奨励し、定着させたと伝えられています。


ぬか炊きの店も数店舗ありますが、家庭によってひいきの味があるんですよね。わが家がよく利用するのは、たちばな。鰯も鯖も美味しいのですが、私の好みは脂がのった鯖のぬか炊きです。ご飯が何杯でもいけますし、ことのほか日本酒とよく合います。


ここも旦過市場に来た時には必ず立ち寄る小倉かまぼこ。新鮮な魚(イトヨリダイ)のすり身を使った蒲鉾専門店で、今年、創業100年の節目を迎えました(大正9年創業)。


小倉かまぼこ名物、カナッペ。魚のすり身を薄い食パンで巻いてサクッと揚げたもので、「秘密のケンミンショー」でも取り上げられたそうです。私もこれを肴に、冷えたビールをグビッとやるのが大好きです(^^♪


旦過市場の最も奥まったあたりにある旦過うどん。昔ながらの人気店で、狭い店内はいつもお客さんでいっぱい。北九州のうどん屋さんには何故かおでんを置いている店が多く、うどんができ上がる間に2・3品おでんをつまむという人をよく見かけます。


老舗酒屋で「角打ち」もできる赤壁酒店。角打ちとは、酒屋で買った酒をその店内で飲むことを言い、北九州独特の立ち飲み文化です。朝や昼に徹夜明けの仕事を終えた工場労働者が、帰ってすぐに眠れるよう帰宅前に一杯ひっかけるというニーズを満たしたのが、その時間でも営業している酒屋だったようですね。今では店内にイスやテーブルを備え付け、簡単なおつまみも提供する酒屋さんも多いです。


こちらは大学堂。2008年から北九州市立大学の人類ゼミの学生と担当教授が中心となって運営している店です。学生さんたちが、入れ替わりでお店を切り盛りし、様々なイベントの企画・運営も行っています。ユニークなのは「大學丼」! ここで丼とご飯だけを買って(200円)、旦過市場を巡りながら好きな具材を選んで自分だけのオリジナル丼を作るというものです。でき上がったら大學堂に戻り、テーブルやちゃぶ台を使ってゆっくりオリジナル丼を味わうことができます。


旦過市場の後は、紫川に生息する生物を水族館のように展示している水環境館に行きましたが、それはまた日を改めて記事にしたいと思います。
帰りはJRで。特急ソニックの車内はガラガラ。三密を避けられて嬉しいような寂しいような……。


帰宅途上にある麺やKEIJIRO、頑張ってまだ営業中!
……仕方ないなぁ。お腹はいっぱいだけれど、けじめをつけて帰ろうか~~ (^-^)ゞ


という訳で、KEIJIROの温玉まぜ麺でこの日の〆を……。


残暑厳しい中にも、早朝の空気は心なしか冷たく感じるようになってきました。暦の上では明日で立秋も過ぎ、23日からは処暑を迎えます。汗が滴る日が日中はもう少し続きますが、朝夕には涼しい風が吹く、夏と秋の端境がもうそこまで来ているのかもしれませんね。
コメント (10)
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