Enoの音楽日記

オペラ、コンサートを中心に、日々の感想を記します。

上州の山と温泉

2009年06月01日 | 身辺雑記
 週末の関東地方はあいにくの天気でした。私は、雨模様の天気のなか、赤城山に登りに行き、水上温泉に泊まってきました。昨年の11月末に、職場の有志で水上温泉に忘年旅行に出かけたときに、宿の支配人さんと意気投合して、「新緑の頃にまた来ます」と約束してしまったので、約束を果たすためです。

 土曜日、家を出るときは雨、新幹線の車窓風景も雨――これでは気が萎えてしまいますが、ともかく頑張ってバスで赤城山の山頂へ。山頂に着くと、あたり一面は濃い霧につつまれていました。ビジターセンターで一服してから、覚満淵という沼地をこえて、小沼を目指しました。霧のために視界のきかない周囲から、赤紫色やオレンジ色のツツジが幻想的に浮かび上がります。雨に洗われた木々の新緑が目に鮮やかです。雨の日は人がほとんどいないので、山は木々のもの――木々が一斉に語り合っているように感じられます。

 下山して、水上温泉へ。支配人さんと再会を果たした後、温泉でサッパリしました。夕食はもともと調理師だった支配人さんの創作料理「翡翠鍋(ひすいなべ)」。ベースはシャブシャブですが、だし汁はグリーンピースをすりおろしたもので、透明な緑色をしています。和牛をからめて食べると、豆の旨みがして、絶品でした。

 翌朝、眼が覚めると、外は雨。当初の計画では榛名山に登るつもりでしたが、温泉でふやけた身体には、もう雨の中を登る根性は残っていません。まっすぐ帰ろうかと思っていたら、支配人さんが矢木沢ダムに誘ってくれました。「でも、仕事が・・・」と恐縮していると、「今日は休みをとっています」とのこと。お言葉に甘えました。

 新緑の山道を走ること約1時間、矢木沢ダムの手前まで来たところで、突然道端には停車中の車の列。「何かイベントでも?」とあたりを見回す私たちの目に、幅5メートルほどのコンクリート製の放水路から、50~60メートル下の渓流に向かって、ものすごい勢いで水が落下している様子がみえました。停車中の車は、これを見物に来た人たちのものでした。

 整理員のおじさんの話では、「今でだいたい毎秒24トンくらい、もうすぐ40トンまでいく」とのこと。面白がって見ていると、水量はどんどん増していき、最後は水が覆いかぶさってくるような感じがして、怖いくらいでした。

 私「ときどき、こうして、ダムに水がたまると、放水するのですか」
 おじさん「ちがうよ!ゲートの確認!ダムのゲートが開くかどうか、年に一度確認しているの!いざというときにゲートが開かないと大変だろう!」

 何も知らない都会人は困ったものです。
コメント
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