アイシテル ～海容～ 第9話

　第９話「母と母、衝撃の対面」

★未来へ
　今回は小沢家の心の整理と未来への意思が描かれた。

　まずは聖子（板谷由夏）。
　智也（嘉数一星）への手紙で今回の事件を清算する。
　まず『明るさゆえに清貴は遠慮もなく思ったことを口に出してしまった』ことを謝る。
　次に『あなたが見た清貴だけが清貴の全てではない』と告げる。
　タンポポのお見舞いやジャガレンジャーの靴の話、肩を揉んでくれた話。
　そして『あたたかい家庭を築いて下さい。あなたが愛する人との子供を授かった時、初めてあなたはあなたのしたことが、どんな事だったのか知るでしょう』。
　最後がドキリとさせられる。
　聖子は智也に今後も罪と向き合えと言っている。
　これが聖子の決着のつけ方。

　秀昭（佐野史郎）はまだ混乱してる。
　『イヤなやつだったら気持ちをぶつけられる。しかし今はどうこの気持ちをぶつけていいかわからない』
　聖子は手紙という形で気持ちを表明したが、まだ自分の気持ちをぶつけられず心の中に嵐が吹いている秀昭。
　居酒屋の店主が言った様に「人を恨む事って疲れる」
　彼が救われるには忘れることしかないのか？

　そんな秀昭の救いは「獣医になるための高校に進学したい」と言った美帆子（川島海荷）だろう。
　未来に生きようとしている美帆子。

　そうですね、救われるには＜未来に生きる＞ことしかないんですね。
　過去に生きても何も生まれない。怒りとつらさだけ。
　秀昭のすべきことは聖子と美帆子の笑顔の写真をアルバムに増やしていくこと、美帆子の成長を喜びにすることなんですね。

★若さ
　それにしても若さとは素晴らしい。
　美帆子。
　どんなに傷ついても未来へ進むことをやめない。
　若い草木はどんどん伸びていく。

　僕も最近歳をとったのか、公園を元気に走りまわる子供たちを見てると嬉しくなります。
　この子たちには無限の未来がある。
　われわれ大人のすべきことは子供たちがのびのび生きていける様手助けをすることなのかもしれません。
　話は作品から逸れましたが、今回の秀昭と美帆子を見てそんなことを考えました。