平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

勝間和代VS香山リカ 右肩あがりは正しいのか?

2010年01月03日 | その他
 テレビ欄を見ていたらTBSで「ビートたけしの新春対談 勝間和代VS香山リカ」の文字。
 気がついたのが夕方5時で結局この対決を見ることが出来なかったのだが、この対決の意図するところはわかる。
 つまり<がんばろうよ>と<肩の力を抜いて生きようよ>の対決。
 勝間さんは経済アナリスト。
 独自のノウハウでこの社会でいかに自己実現していくか、上昇していくかを説いている。
 一方、香山さんは精神医。
 生きづらい世の中でいかに心が壊れないようにするか、無理をしないで生きるかを説いている。
 つまりもう一度繰り返すと<がんばろうよ>と<肩の力を抜いて生きようよ>の対決。
 現在、我々はどちらの価値観で生きるべきかが問われている。

 それは社会のあり方も同じ。
 国の豊かさを示す指針としてGDP(国民総生産)というものがあり、これまではそれが右肩上がりにあがることが良しとされてきた。
 しかし成長することが本当に正しいのか?
 結果、金融恐慌や地球温暖化が起こっている。
 一方、最近の新しい指針として国民の幸福度というものがあるらしい。
 その一位がデンマーク。
 GDPで比べれば決して上位にランクされる国ではないデンマークが一位。
 これは考えるに値する。
 映画「三丁目の夕日」の世界に豊かさを感じたように(もちろん、あの時代にも負の側面はあっただろうが)、我々は幸福って別のところにあるような気がしている。

 勝間和代VS香山リカの対決はある意味、現代の縮図である。
 時代は新しい価値観を求めている。
 これまでなら勝間さんは注目されても、香山さんが大きく取り上げられることはなかっただろう。
 経済的に成長することがいいことなのか?
 戦後我々が信じてきた<成長>という価値観の見直しを我々は問われているように思う。

※追記
 思えば事業仕分けで蓮舫議員がスーパーコンピュターについて「世界一でなくてはいけないんですか」と質問していたが、無意識にトップを目指すことの違和感を彼女は感じていたのだろう。


コメント (2)
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