平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

コード・ブルー シーズン2 第1話

2010年01月12日 | 職業ドラマ
★「医者が患者の人生をいちいち引き受けていたら頭がおかしくなる」

 橘啓輔(椎名桔平)のせりふ。
 これはある意味正しい。
 たとえば企業のリストラ担当者が社員の人生にまで思いを馳せていたら、クビなんて切れない。
 あるいは世界には飢餓があり難民がいるのに、彼らに感情移入していたらとても平穏な普通の生活は送れない。
 しかし藍沢耕作(山下智久)たち主人公は、本当にそうなのかと悩む。
 だから主人公。
 だからドラマ。
 青くさいといえば青くさいが、ドラマの主人公は理想を追いかけて悩まなくてはならない。
 また、このせりふを言った橘もこう割り切らずにはいられない何かが過去にあったようだ。
 そんな過去の傷を埋めるために橘は「医者が患者の人生をいちいち引き受けていたら頭がおかしくなる」と自分に言い聞かさせている。

★冴島はるか(比嘉愛未)の恋人・田沢悟史(平山浩行)のせりふも泣かせる。

 「朝、目が覚めて生きてるってわかって嬉しくなった。
  今日ははるかに会う日だと思って嬉しくなった。
  髪が寝ぐせになってなくて嬉しくなった。
  45分かけて公園にやってきて、こうしてはるかに会えて嬉しかった。
  僕には奇跡が溢れている」

 日常に埋もれて忘れてしまっていますが、生きる喜びってこういうことなんですよね。
 普通に暮らしている人間には何でもないことですが、死を前にした田沢にはすべてが貴重で輝いていることなのでしょう。
 人はいろいろなものを求めて満たされない思いを感じていますが、本当の満足・喜びって実は足もとにある。
 そんなことをこのせりふは教えてくれる。

 このせりふと「残りの人生を君に会うために使いたい」と言われたはるかも嬉しかったでしょうね。
 自分が他人にとってかけがいのない存在になる。
 こんな喜びはありません。

 青くさいけれど、これが青春ドラマ。
 昨日は成人式でしたが、青春まっただ中の若者はこの作品をどの様に見たのだろうか?


コメント
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