平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ライアーゲーム 資本主義VS社会主義

2010年01月20日 | その他ドラマ
 ライアーゲームって資本主義社会の縮図なんですね。
 勝者がいて敗者がいる。
 儲ける奴がいて奪われるやつがいる。
 一見、ルールがあるようでいて、実はいくつもの抜け道がある。
 そんな中で行われるゲームですから、参加者は他人を信じることが出来ない。
 ということで資本主義というのは、<不信>のシステム。

 さて、これに対峙するのが、直(戸田恵梨香)の価値観。
 みんなが争わず、分け合えば、ライアーゲームは崩壊する。これが究極の必勝法。
 直が主張するのは、社会主義の社会ですね。
 皆が平等に分け合えば、勝者も敗者もない。
 ズルいこともしなくていいし、お互いが信頼で結ばれる。

 この作品は、資本主義VS社会主義の戦いを描いたものだったのだ!!

 では、直の言うところが全面的に正しいかというと、なかなか難しい。
 まずは人間は欲望の動物であること。
 他人に勝ち、他人をおとしめるのに快感を感じる生き物であること。
 智恵をしぼって上に行くことを望む生き物であること。
 そして、これらの要素を奪われると、人間は何とつまらくなることか。
 福永(鈴木浩介)もマリエ(MEGUMI)もモモコ(片桐はいり)も直に感化されて、牙を抜かれた動物に。
 以前、放っていた輝きはない。

 人間にとっての幸せとは、闘って欲望を満たすことなのか? 分け合って信頼で結ばれた安穏とした生活を送ることなのか?
 「ライアーゲーム」の作品テーマはこんな所にあるような気がする。

 最後に葛城リョウ(菊地凛子)様!
 「神崎直さん、私はあなたのような人を認めません。終わらせましょう」
 最後まで気高く雄々しいこと!
 でも、負けた時には憑き物が落ちたように、普通の女の子のしゃべり方になっていましたね。
 このメリハリ。
 菊地凛子さん、さすがハリウッド女優!上手い!

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コメント
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