平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

隠蔽捜査~おじさんドラマが始まった! いいことだと思います!

2014年01月14日 | 推理・サスペンスドラマ
「警察組織を守るためには隠すことが大事なんだ!」
 最近、『相棒』もそうだけど、<隠蔽>をテーマにした作品が多い。
 特定秘密保護法の影響か?

 この作品を見るまでもなく、官僚や組織は自分にまずいことを組織を守るために隠蔽するものなのである。
 竜崎伸也(杉本哲太)が語る正論を「原理原則、正論のきれいごと」と片づけ、「大義を貫くためにはバカ正直ではダメなんだ!」「お前は責任を取らなくていいから、そんなきれいごとが言えるんだ!」と否定する。
 こうして真実は隠蔽され、ウソはウソを重ねて、組織は腐っていく。
 自浄作用は働かず、残るのは「俺達は大局的にものを判断する立場なんだ!」という選民意識と自分を正当化する論理。

 さて、このドラマ、杉本哲太、古田新太、生瀬勝久、神保悟志、矢島健一……と<おじさん>ばかりが出る作品である。
 おそらく『半沢直樹』の大ヒットが後押ししたのだろうが、いい傾向である。
 今更、月9のような、設定がちょっと違うだけのラブコメを魅せられてもねえ。
 ぜひヒットしてほしい。

 刑事ドラマを官僚の視点から描いたのも新しく、めずらしい。
 『踊る大捜査線』や『相棒』など、これまでも官僚を描いた作品はあったが、主人公やそのまわりが官僚たちなのは初めてではないか。
 官僚には官僚の抱えているものがあり、葛藤や苦悩がある。
 特に主人公・竜崎の場合は、息子がヘロイン煙草を吸引。
 <正論のきれいごと>を言う男が、自分の家族に事件が発生した時、どんな反応を見せるのか。
 隠すのか、公にするのか。
 面白いドラマ設定である。
 おそらく主人公は公にするんだろうけど、それでは予定調和なので、逆をやって裏切ってほしいとも思う。

 というわけで始まった<おじさんドラマ>。
 よく見ると、おじさんたちも人生の風雪を顔に刻んで、渋くてカッコイイではありませんか。

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軍師官兵衛 第2回「忘れえぬ初恋」~たつはきっと幸せになります!

2014年01月13日 | 大河ドラマ・時代劇
 いくさの軍団戦があり、チャンバラがあり、恋愛がある。
 今年の『軍師官兵衛』は娯楽大河ドラマ。
 あまりむずかしいことは考えず、楽しめばいいんでしょうね。

 さて、今回は3つのモチーフ。

 ひとつは<人質>。
 お紺(高岡早紀)、おたつ(南沢奈央)、そして官兵衛(岡田准一)。
 人質で官兵衛の母のように幸せだった人もいれば、お紺のように境遇を受けとめ、諦めている人もいる。
 そして、おたつの場合は……。
 この作劇が上手い。
 人質にまつわる個々のエピソードが上手く連関している。

 ふたつめは<計略>。
 冒頭の初陣で官兵衛は「半ば進み、半ば退くは誘いなり」(孫子)と敵の計略を見破る。
 織田信長(江口洋介)は、竹中半兵衛(谷原章介)の仕掛けた『十面埋伏の計』により窮地に陥る。
 羽柴秀吉(竹中直人)はたいまつを使った偽装の奇策で信長を救う。
 これにより、官兵衛、半兵衛、秀吉を見事に描き出している。
 この作品が、いくさにおける計略を重視していることがわかる。

 三つめは<生きること>。
 敵に追われる信長は、自らが手にかけて殺した弟・信行のことを思い出す。
「信行、お前はわしが死ぬことを望んでいるのか」と信行に問いかける。
 どうやら信長は、権力闘争の結果とはいえ、弟を殺したことに苦悩しているらしい。
 今作にはめずらしい登場人物の内面描写だ。
 そして、そんな時に現れる秀吉。
 秀吉は「生きていてよかった!」と涙を流す。
 信長が死ぬことを望んでいる信行と、生きることを望んでいる秀吉。
 この対照。
 前段の死を望む信行のシーンがあるから、後段の秀吉のシーンが活きてくる。

 お紺、おたつ、官兵衛の母。
 官兵衛、半兵衛、秀吉。
 そして信行と秀吉。
 このように『軍師官兵衛』は本当に語り口が上手い。
 数学のように、人物を整然かつ的確に配置して物語を描いている。
 だから、とても見やすい。
 思想的にはそんなに深くないかな?

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横暴! 『はだしのゲン』を東京都教育委員会は撤去しようとしているらしい

2014年01月11日 | 事件・出来事
 『はだしのゲン』の教育現場からの撤去を求める請願を東京都教育委員会が審議中なのだそうだ。
 どうして?
 原爆の悲惨な描写が子供のトラウマになるから?
 僕は子供の頃、『はだしのゲン』を少年ジャンプでリアルタイムで読んだ。
 感じたのは、戦争の狂気、原爆の悲惨。
 絶対に読んでおくべき内容だと思う。

 『はだしのゲン』にこんな描写があった。

 

 こういう描写があるから東京都の教育委員会は撤去しようとしているのかな?

 大きなお世話である。
 子供には自由に本を読む権利があるし、読んで自分で考える能力がある。
 大人の勝手で、その機会を奪うべきではない。

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医龍4~俺が集めますよ、先生の理想に賛成する医者たちを

2014年01月10日 | 職業ドラマ
 金にも名声にもなびかない、目の前の患者を救うために全力を尽くす人間たち。

 朝田龍太郎(坂口憲二)←相変わらず放浪してたのね!
 加藤晶(稲森いずみ) ←悩める美人! 学長選挙の犠牲にされた美人!
 伊集院登(小池徹平) ←やっぱり来てくれると思ってたよ!
 荒瀬門次(阿部サダヲ)←100%の力を出させてやる、と言われて来た男!
 藤吉圭介(佐々木蔵之介)←次回は合流するでしょう!

 自らの理想に忠実な彼らにあるのは、技術と信念とチームワーク!
 人は彼らを<青くさい>と笑う。
 でも、ドラマの世界くらい<青くさい人間>がいてもいいと思う。
 というか、理想を語る人間がいなくなれば、世の中はどんどん悪くなるばかり。

 さすがに4シリーズ目だと先が読めて、飽きてきた感じがありますが、
 やはり『医龍』は医療ドラマの王道、ヒーロードラマの王道ですね。

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狂気! 暴走自民党が「不戦の誓い」を削除したらしい

2014年01月09日 | 事件・出来事
 自民党が2014年運動方針の最終案で「不戦の誓い」を削除したらしい。
 以下は、本日の共同通信。

『自民党は8日、2014年運動方針の最終案を発表した。靖国神社参拝に関する項目で、原案に記した「不戦の誓いと平和国家の理念を貫くことを決意し」との表現を削り、新たに「(戦没者に対する)尊崇の念を高め」との文言を加えた。
 安倍晋三首相は昨年12月の参拝後に「不戦の誓いをした」と記者団に語っており、首相発言とは食い違う表現となった。「尊崇の念」は首相が参拝理由として繰り返し強調する言葉で、この部分では「安倍カラー」を強めた。
 方針最終案は19日の党大会で正式決定する』

 本当に自民党がおかしくなっている。
 戦争をしたくてしょうがないらしい。

 自民党のハト派はどこに行った?
 平和の党・公明党はなぜ連立を解消しない?
 マスコミはなぜ批判しない?

 まあ、戦争をやりたいのなら、そっちで勝手にやってくれ。
 こちらを巻き込まないでほしい。

 ただし、原発事故と同じで、こちらは嫌でも巻き込まれるんですよね。
 一昨年の衆議院選、昨年の参議院選で、今の暴走を予想できなかったとはいえ、自民党に票を入れた人を恨みたくなる。

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相棒 「デイドリーム」~そんなあなたに臨床心理士としての資格がありますかねぇ

2014年01月09日 | 推理・サスペンスドラマ
「そんなあなたに臨床心理士としての資格がありますかねぇ」
 右京(水谷豊)が西牟田叶絵(雛形あきこ)に言った言葉。
 叶絵は自分の目的のために、母親を心配させ、陣川(原田龍二)の思いを利用した。
 心の専門家であるのに、柄本麻耶(森谷ふみ)の嘘を見抜けず、患者がヤクザで自分を殺そうとしていることも気づけなかった。
 他人の心を踏みにじる臨床心理士。
 他人の心がわからない臨床心理士。
 すごい皮肉だが、人の心を理論的に把握できると思う方が間違いなのかもしれない。

 また、叶絵は状況に振りまわされている。
 たとえば復讐しようとした柄本麻耶の死。
 柄本が死ねば、叶絵の立てた偽装計画は無意味になる。
 あるいは殺しを依頼した男が海外逃亡。
 これで連絡が取れなくなり、今度は立てた計画が災難となって襲いかかってくる。
 現実では、机の上で立てたプランなどは無意味なのだ。
 状況は刻々と変化し、計画は考えたとおりに進まず、却って計画者を追いつめていく。

 不確かで移ろいやすい人の心。
 唯一、確かなのは、陣川さんの<女性を信じる心>や<正義感>なのかもしれませんね。
 何しろ叶絵の予知夢を信じ、「彼女はウソをつくような人じゃない」「叶絵さんが盗作なんてあり得ません」「不倫なんてあり得ません」ですから。

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のぼうの城~長親と三成の人望

2014年01月08日 | 邦画
 人望の物語だ。
 成田長親(野村萬斎)には人望がある。
「あいつは頼りないから俺が何とかしてやらなければ」と部下に思わせる人望。
 一方、石田三成(上地雄輔)。
 三成は自分が一番優れていると思っている。
 唯一、尊敬しているのは豊臣秀吉だが、その他の人間は見下しているし、友である大谷吉継(山田孝之)らの意見も聞こうとしない。
 部下の気持ちも分からない。
 三成は主君・秀吉から水攻めという戦術は学んだが、人たらしの術は学べなかった。
 これが秀才で優れた官僚である三成の、人としての限界であった。

 のぼう様、長親には明るさもある。
 彼の演じた田楽では、敵も味方も大笑いする。
 一瞬で戦場の空気を変えてしまう。
 一方、三成。
 現場にあるのは不信と反目、ぴりぴりした空気。
 こういう組織は劣勢にまわると弱い。

 中盤から後半、長親は大きく変わる。
 のぼう様から領主になる。
 わざと撃たれて味方の士気をあげようとする捨て身の行動。
 開城時の理不尽な要求には、体を張って抵抗する。
 長親を強くしたのは、いっしょに戦った領民や家臣への思いゆえだろう。
 領民や家臣の生活を守るために彼は突っぱる。

 結果として成田家は負けた。
 圧倒的な力の前には仕方がない。
 しかし、人として、心として勝ったのは……。

 のぼうの城・忍城は現在は三成の造った堤しか残っていないという。
 三成のプライドを賭けた情熱も長親の奮戦も今は昔。
 諸行無常。
 しかし、物は壊れるが、人の心はこうした物語として語り継がれる。
 人は死しても<心>は残る。


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国立追悼施設に否定的な安倍首相~では国立追悼施設でお参りしたい人間の気持ちはどうなるのか?

2014年01月07日 | 事件・出来事
首相、国立追悼施設構想に否定的 「遺族、参拝しない」(朝日新聞) - goo ニュース

 まったく頭の固い総理大臣である。
 国立追悼施設を造れば、ほとんどの問題が解決するのに。
「施設を造ったとしても、戦争で亡くなった方たちのご家族はお参りしないだろう」と首相は言うが、国立追悼施設があっても靖国神社に参りたいという遺族は、靖国に参拝すればいいのである。
 一方、僕は問題の多い靖国でなく、国立追悼施設でお参りをしたい。
 この思いをどうしてくれるのか?
 現在の天皇はA級戦犯が祀られているため、靖国に参拝されていないが、国立追悼施設なら参拝されるかもしれない。
 その方が天皇を信じて戦場で命を落とされた方はどんなに嬉しいか。

 それに首相は「兵士らが『靖国で会おう』と戦地に赴いたとして(戦死者の)魂があそこにあるんじゃないか」というが、神道を信じていない人間にはナンセンスである。
 キリスト教徒、仏教徒、イスラム教徒、その他の宗教、それぞれに死生観がある。
 安倍首相は、この発言を見る限り神道信者らしいが、自分の宗教観を押しつけないでほしい。

 こんな凝り固まった総理大臣にわれわれの心情や未来が左右されるのかと思うと実に腹立たしい。

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軍師官兵衛 第1回「生き残りの掟」~信長という人は実に面白い!

2014年01月06日 | 大河ドラマ・時代劇
『軍師官兵衛』がいよいよ始まった。
 冒頭の小田原城攻めでは「生きられよ」
 今回のラストでは「生きのびよ」
 作品を貫くテーマは「生きる」ということのようだ。

 さて官兵衛という人物。
 今回は少年期の姿を通して次のように描かれた。

・好奇心が旺盛
 ビードロを見て目を輝かす。新しいもの好き。
・やさしい
 母親のために敵地に薬草を採りにいく。
・商人の精神
 祖父・重隆(竜雷太)から受け継いだもの。
 全国にお札を売って歩いている御使いに目薬もいっしょに売ってもらって財をなす。
 それを得た財を民に貸し付けて、返せない者には黒田家のために働けと言って家臣にする。
 <合理性>と言ってもいい。
・武士の精神
 父・職隆(柴田恭兵)から受け継いだもの。
 職隆は赤松家から裏切りを誘われてもきっぱりと断り、<義>に生きる。
 現在の小寺家よりは赤松家の方が将来がありそうなので、
 官兵衛の祖父・重隆などは赤松家に乗り換えることを進めるが、考えを曲げない。
 <合理性>とは反対の精神。
・母親から受け継いだもの
 敵地に薬を獲りに行き、皆に迷惑を掛けたことについて母親は
 「嫡男の自覚を持て」「覚悟を持て」と官兵衛を叱る。
・策略
 座敷牢に閉じ込められた時、窓から逃げたと思わせて、脱出した。
・応用力
 野武士に指図していたのが吉田であることがわかっていたのにその場で言わなかった官兵衛。
 その理由は、あの場で言えば官兵衛も職隆も斬られていたかもしれないから。
 そう考えた背景には、『三略』に曰く「謀は密なるをもってよしとす」。
 官兵衛は学問をしっかり現実に応用できるのだ。
・頭の良さ
 桶狭間の合戦で、首を取った者より今川義元の居場所を知らせた者を評価した信長のことを「実に面白い」。
 子供でありながら、すでに官兵衛は信長の思考や発想を理解している。すでに信長レベルにいる。


 というわけで、安定の脚本でしたね。
 さまざまなエピソードを重ねながら、無理なく、官兵衛の人物と彼を取り巻く状況を描いている。

 この作品、おそらく破綻はないでしょうね。
 しかし、視聴者というのはぜいたくなもので、もう少し作家の色を出して、とんがってほしいとも思ってしまう。


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「憲法9条をノーベル平和賞を」ネットにて署名募集中! 受賞したらすごく嬉しい! ぜひご参加を!

2014年01月05日 | 事件・出来事
 ノーベル賞平和賞は、国会議員、大学の学長、社会学や歴史学などの大学教授、平和や外交政策の研究所長、過去の受賞者などが推薦人になって申請すれば、候補にノミネートされる。
 昨年、こうした形でノミネートされたのは、個人・団体で259。

 「憲法9条がノーベル平和賞を獲る」
 正確に言うと
 「9条を保持している日本国民が平和賞を受賞する」
 ということらしいが、これが実現したら素晴らしい。

 実際、推薦人は集まっているらしい。
 というわけでノミネートはできる。
 あとは受賞だが、それを後押しするのは、賛同人の署名数らしい。
 これは一般人でも参加できる。

 「9条を保持している日本に国民が平和賞を受賞する」ことに賛同される方はぜひ以下のサイトにて。

 「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会

 「9条を保持している日本国民が平和賞を受賞」
 これが実現したら、オリンピック決定以上に、誇らしくうれしいことだと思います。


 


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