仙石線には03年12月末の東北遠征で乗車している。この年は暖冬で、山形ですら雪がなく、仙台にも当然ながら雪はなかった。寒いのは寒いが思ったほど寒くなかったが、仙石線沿線は暖流が流れているところなので、東北でも比較的温暖で雪はあまり降らないと思われる。私が乗った時には首都圏から205系の転属が始まった時期で、JR東日本としては異例とも思える2WAYシートが導入されたりして、JR東日本も変わったものだと驚いたものだ。私が乗ったのは103系で2WAYシート車は後の列車で使用されていたので、石巻で1本見送って帰りに乗ることにして103系かぶりつきの旅を楽しんだ。私が乗ったのは快速うみかぜで、仙台出発時点ではかぶりつきどころか、首都圏を彷彿させる大混雑だった。本塩釜を出るころには混雑も収まってきていたが、帰省ラッシュと相まってついに石巻まで席にありつくことはできなかった。夕方の乗車だったため、日暮れが早い東北ではすぐに外が暗くなり、面白くない道中を過ごした。石巻では折り返し2WAYシート車を待って、今度は仙台まで普通の旅となった。仙台を通り越してあおば通までの乗り潰しをして宿舎に入った。地理に不案内なのに思い切ってあおば通で地上に出てしまい、見事に夜の仙台の街で道に迷い、結局ぱっと目につく仙台駅に戻って、そこから地図に従って宿へ向かった。
2度目の仙石線も日が暮れてからの乗車となった。04年の東北遠征で太平洋側のローカル線各線を乗り潰して、石巻線の小牛田~女川間を乗り潰してから石巻まで戻り、石巻から仙台まで仙石線に乗った。日が暮れてからの乗車のため、不足がちな睡眠時間を補う場となっていたため、特に記憶には残っていない。この時はもうほとんどが205系に置き換わっていて、私が乗った電車も2WAYシートではない205系だった。
3度目の仙石線は山形鉄道、福島交通乗り潰しにリンクして、新しく開業した仙台空港鉄道の乗り潰しも兼ねて仙台地区の鉄道を再訪問する計画を立て、明るい時間帯に仙石線に乗ることにした。乗るだけでは芸がないので、仙石線らしい写真を撮って帰ろうということで、ネットなどで撮影地を検索して陸前大塚付近で撮影を試みることにした。駅自体が海に隣接しており、十分仙石線らしさが出るところだった。せっかくだから陸前富山~陸前大塚間の有名撮影地も訪問しようと予定を変更して陸前大塚から歩いて陸前富山方面へ向いて歩いた…これが間違いで仙石線に並行して走る国道を歩いても防波堤が邪魔で撮りにくいところだったり、あまりいい撮影地が見つからなかった。国道から離れたところに撮れそうなところがあったように思うが、国道からは入ることができず、結局陸前富山まで30分以上歩いて半端な写真を撮って終わりという結果になってしまった。リベンジに高城町で降りて、高城川橋梁で撮影をして何とか満足して、松島駅から東北本線で帰路に着いた。