富山地鉄立山線には念願の富山地鉄乗り潰し計画を先ごろ(07年7月28日、29日)に実行し、初日の28日に立山線制覇を成し遂げた。本線の時にも書いたが、富山地鉄は長い間計画をしては頓挫してきたので、やっと乗り潰せたという感慨がある。感慨無量とまではいかないが、今はほっとした気分だ。28日はサンダーバード1号で富山入りし、電鉄富山駅で2日間の電車全線2日間フリー乗車券を購入し、早速10時40分の立山行き普通に乗り込んだ。車両は元京阪3000系の10030系で、富山に来たというより淀屋橋か京都三条にでも来た気分になった。世代的には京阪3000系を知る世代ではあるが、京阪沿線の住民ではなかったので3000系特急に乗ったのは数えるほどである。私の中では京阪3000系は本の中の車両である。ワンマン化改造され、運転席直後にあったかぶりつきシートは見事になくなり、中央に料金箱が置かれていた。私が乗った電車は急行だったが、10030系は普通に用いられる多いようで特急車ではないようだ。特急には元西武レッドアローや自社ブランドの14760系が中心に運用されているようだ。富山地鉄は狭軌のため、足回りは京阪時代のものではなく他社の廃車品を流用しているようで、京阪時代の快足を味わうという感じではなかった。それでも富山地鉄は地方私鉄にしては結構走る方で、本線のみならず立山線でも結構な速度で走っていたのが印象的だ。
立山到着後、折り返し時分が短かったので、1本見送って、立山駅周辺を鉄散策することにした。同駅周辺には立山アルペンルートへのケーブルや立山砂防軌道などがあり、マニアには興味深い場所になっている。まず、上り電車を常願寺川橋梁で撮影した。天気が悪かったので今一つの出来だったが、諦めて駅へ引き返そうとしたところで大雨が降ってきた。突然の大雨にずぶ濡れになり、駅へ向かわずとりあえず砂防関連の資料館方面へ歩いていき雨宿りすることにした。折りたたみ傘を持っていたものの役に立たないぐらいの豪雨だった。山の天気は変わりやすいというが山の麓でも思わぬ天候に巡り合うものだと思った。雨がいつまで降るかわからないので、豪雨の中資料館の裏手にある立山砂防軌道のヤードを撮影しに屋外へ出て、またずぶ濡れになった。しばらくすると豪雨が嘘のように止み、立山を出るころには晴れ間すら覗くようになっていた。ずぶ濡れになっているのは私一人という状態で折り返し電車に乗り、岩峻寺で降りて上滝・不二越線の乗り潰しに向かった。