東日本大震災の発生から、今日で1年が経ちました。
地震、津波、それに原発被害という3重苦に苦しめられた1年、いや今も苦しめられておられる方が多くおられます。
謹んで お見舞い申し上げます。
阪神・淡路大震災(M7)を経験しましたが、その時以上の被害規模であり、今まで経験したことがない事態であったことといって、それを言い訳にすることは出来ないと思います。
特に「想定外」などと政治家や専門家が言うのは、恥ずかしい想いです。
特に、その専門家がM9などは日本では起こらないと思っていたそうです。
2004年に起こったスマトラ沖地震は、M9.3だったそうですが、その時に、日本でもM9の地震は起こるかもしれないと考えなかったのでしょうか?
素人が言うことですので、それも済んでから言うのですから、なんでも言えると言うことでお許し願いたい。
「想定外」は、過信と油断の同義語ではないでしょうか?
今回の地震で「絆」と言う言葉が、盛んに言われました。
「絆」の語源は、犬や馬などの動物を繋ぎとめておく綱のことです。
繋ぎとめる綱の意味から、家族や友人など人と人を離れがたくしている結びつきを言うようになりました。
昨年2011年 今年の漢字は「絆」でした
単なる「つながり」「関係」「結びつき」などという単語では表せないもので、「つながり」と同時に「離れがたい」という表現なのです。
従って 「 絆 」の説明としては、「絶つことの出来ない人と人の離れることが出来ない強い繋がり」なのです。
海外にもこの「絆」と言う言葉で謝意を表していますが、果たして本当にこの意味を100%表しているのでしょうか?
英語では、「bond」と言われているようで、 あの接着剤のボンドなのです。
確かに強い繋がりなのですが、日本語の本来の意味を理解されているのでしょうか?
英語では、家族の絆は、family ties 友情は、bond of friendship 強い絆は、tight bonds
では、漢字の国 中国語では、どのように使われているのでしょうか?
中国語で「絆」といえば、暖かい人間関係はなく、単なる二つのものの結びつきを表し、例えばボタンと糸を結び付ける作用を言うのだそうです。
中国語の辞典では、①馬などを繋ぐ綱 ② からみつく ③足をかけて物や人を倒すこと、邪魔をすること とあります。
従って、漢字が同じということで、中国の人に「絆」といっては、全く異なった意味にどころか、悪意に取られる恐れがありますので、使うことは出来ないと思います。
どのように表現されているのか、知りませんので、知っている方は教えてください。
しかし、今の日本で、「絆」は、本来の日本語の意味で使われているでのしょうか?
”がれきの処理”にしても、政府や専門家の対応を聞くにつれ、「絆」と言う言葉がむなしく感じられます。
”がれき”の受け入れは、どこも自分勝手なことを言っています。
今後、自分の地域で、このようなことがあれば、同じようなことに陥ることになるのですが・・・。
本当の「絆」とか「支援」を言うのであれば、日本国中でリスクを分け合うことこそが、本当の「絆」なのではないでしょうか?