極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

茴香に栄える玉魚

2009年06月29日 | 時事書評


稚鮎はね水面に残るさざ波の写し鏡と岸に茴香




小鮎釣りは坊主だった。理由は水温と水量不足(渇水)がベ
ースにあり釣りポイントの悪さが直接の原因。とはいえ、風
船ダムには沢山の愛好者が集まりそれなりの釣果を目撃して
いる。当日はにわか雨も心配されたが水辺バーベキューが終
わる時は見事なサンセットをみることができた。

  

さて、今回の成果は、バーベキュー企画の全景が見えた点だ。
新調したロゴス社製のQセットタープPRO VT3000R
-I(風抜き付)と8人用ベンチテーブルは成功だっといえ
るだろう。ただ、椅子は華奢なため別に折りたたみチェアを
用意し、
セットのチェアは物置替わりに使う。

File:Lobster served in Japan in creamy butter sauce.jpg

BQQのメインは岩魚の遠火焼きとロブスタのボイルにサザ
エの壷焼き。傑作だったのはボイル用のアルミホイルトレー
を忘れて慌て取り帰ったのはいいのだが、加熱器が木炭と折
角用意したガスコンロのボンベを使い尽くしてしまい時間が
かかり過ぎた。こんどは寸胴鍋を準備しておこう ^^;。

  

  outdoor wine glass

とはいえ、料理の方は抜群で塩焼きも女性メンバが、親戚の
人に教わったということで尾びれ等の塩付けに成功。カナダ
産ロブスタのゆであげは、そのまま、レモンをふりかけ頂い
たが、中国留学院大生のKさん曰く、これで明日は食事抜き
ができると大満足と参加者全員満腹で終了。メドックの赤

炭酸水を加え、これで、イタリアンバーベキューの習得準備
は完了。『
多景島風水辺焼き』を完璧に恒例行事に盛り込め
る様に充実を期すことに。

 イタリアンバーベキュー





 滋賀県立大学

話はとぶが、二度目の参加メンバでKさん。就活のタイミン
グを環境科学部の院生として進学。研修中何度も携帯電話を
水没させこの日の前日は連絡つかず困ったという。何とも長
身のキュートなドウタ(ハルキスト風)だ。研究課題は水棲
植物の生態だというので、将来は中国の環境大臣を目指せと
半ば真剣に車中で仲間と口説いている自分がいた。



そう、『環境リスク本位制』は最優先課題。インド、中国、
ブラジルといった新興国は人口が集中し60年代の日本とは
規模で1桁、2桁速く劣化するとの見識を伝えたかった。ど
うだ託したぞと、そんな年齢だ。

【就労難民時代】

労働力のバナナの叩き売りが収まりそうもない。そう、『就
労難民時代』。参加メンバと話していても就活が非常に厳し
いとの予期していた反応だ(元気づけの意味が今回の企画に
ある)。この様なことを予期できた人間はこの日本で何人い
るだろうか。森喜朗を引き継いだ小泉純一郎が誕生したとき、
米国金融主義の新自由主義の『周回遅れ』の後追い政策だと
その当時から批判してきたのはわたし以外どれほどいたかは、
インターネット上の記事を見れば一目瞭然だ(『デジタル革
命』の真価や当にここにある)。そして、小泉のシングル・
イシュウ(個別課題)である「郵政民営化」(これでも大き
な突破力がいる)だけは支持していた。簡単に言ってしまえ
ば「格差社会と元気の良い社会とはイコールでない」という
政策を求めていたのだ。



就労運営法はおおざっぱ(1)公営化(国家主義)、(2)
民営化(社会主義)、(3)民間化(資本主義)に分化され
る。公務員の数でいえば(1)>(2)>(3)の傾向をも
つと考えられる(『美容柳とあげは蝶』)。しかし、仕事が
なければ営利・非営利は別に生活品質を維持向上できない。
ここからが経営者の踏ん張りどころ。悪く言われてきたが金
融業界の「護送船団方式」はリスクへの恐れや警戒心の表れ
には違いないが、まだ人間のこころの温もりが感じられた。
今回の金融危機を見る限り米国流の金融界には「マンモ」は
存在するが完全にハートを喪失している様に思える。そんな
悪い流行病を克服する手術や処方箋はあるのかと。

【究極の戦略】

File:CarlvonClausewitz.jpg Carl Philipp Gottlieb von Clausewitz

そもそも、どうしてこの様な事態が引き起こされたのかとい
う素朴な疑問に行き着く。それは西欧の『戦略的思考』にあ
ると考えている。「戦略とは、偶然を制して、政治目的を達
するための継起的な個別の戦闘の運用、或は進め方」と一
般的には定義されている。戦争は、個人が生き死にを賭けた
究極の組織的対決で、これを考察対象としたのがクラウゼヴ
ィッツだ。

 Vom Kriege

つまり、「ゲーム理論」の「ゼロ・サム理論」(=個人が生
き死にを賭けた究極の組織的対決)を絶対とする考え方だと
される。さすがそんな事を真に受ける状況でないことがこの
1、2年で顕わになり仏陀銀行?なるものも出てきた。

 グローバリゼーションという、行き過ぎた資本制経済は、
 『格差』を衝いて自己増殖するマネーの暴力によって、
 世界中の地域を剥き出しの弱肉強食社会へと追いやりま
 した。世界を分業体制にしたグローバル経済は、通貨戦
 争や大規模自然災害、金融危機の度毎にその脆さを露呈
 し、常に世界中の弱者の側がそのしわ寄せを被るかたち
 で疾走しています。今日の世界が抱える環境破壊も貧富
 格差の増大も人権問題の等閑視も戦争も、すべては現代
 の金融システム(経済)に起因しています。そして、そ
 の大本は「格差」を生み出す「利子」の存在にあります。

           四方僧伽『仏陀銀行について』

そして、「超・地域通貨」と「小規模融資」を融合すること
で成り立つ「無利子銀行」によって世界システムを変換し、
慈悲に基づく真に人間的な世界を実現するのが「世界維新」
へのプラット・ホームだと結ぶが、既に「頼母子講」「イス
ラム銀行」「地域通貨」に類似先行例があり、目新しくもな
く如何に土着するか等の行動、実績のみが課題となることは
先験的な了解事項に属する様に思う。


  

本筋に戻す。「チェス」「将棋」の違いは戦術的に破壊され
た機能も再生使用されるかされないのか、対戦時間の長短や
の違いに現れる。しかし、千日手は双方に共通する。結論を
急げば、戦略的思考はかならず主客が転倒する。簡単に言っ
てしまえば、「戦略ニヒリズム」が避けられない。つまり、
究極の戦略とは、敵味方から誰一人も死者を出さないという
内律規定の先行性を前提にする。一見すると「敗北主義」と
同義との解釈を残す余地があるが、これがわたしの勧める戦
略論である。




フェンネル(英Fennel、学名:Foeniculum vulgareは、セリ科ウ
イキョウ属の多年草。和名はウイキョウ(茴香)、葉は糸状
で、全草が鮮やかな黄緑色をしている。花期は、6月~8月、
枝先に黄色の小花を多数つける。秋には7~10mm程度の長楕
円形をした茶褐色の実をつける。若い葉および種子は甘い香
りと苦味が特徴で消化促進・消臭・肥満防止に効果がありス
パイス、ハーブとして、食用、薬用、化粧品用などに古くか
ら用いられている。地中海沿岸が原産とされ、古代エジプト
や古代ローマでも栽培されていた。歴史上もっとも古い作物
のひとつ。



芸と同じで釣りも心を洗うところがある。水面に映る世俗
の諸事を茴香が覗き込むとコミカルに詠う。黄色の「ウイキ
ョウ」。花言葉は「追従」「賞賛に値する」。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする