極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

吸い葛とガウディの関係式

2009年06月15日 | 環境工学システム論



金縛り蔓で覆いし忍冬(すいかずら)吾も木々なりスランプの森  


View a larger version of this image and Profile page for Lonicera japonica Thunb.

スイカズラ(吸い葛、学名:Lonicera japonica)はスイカズラ
科スイカズラ属の常緑つる性木本。別名、ニンドウ(忍冬)。
日本全国のほか東アジア一帯に分布し、山野や空地によく見
られる。花は5月ごろ咲き、甘い香りがある。花弁は筒状で、
先の方は上下2枚の唇状に分かれ上唇はさらに4裂、はじめ白
いが徐々に黄色くなる。蕾は、金銀花(きんぎんか)という
生薬で抗菌作用や解熱作用があるとされる。漢方薬としても
利用される。果実は黒い液果。





「スイカズラ」の名は「吸い葛」の意で、古くは花を口にく
わえて蜜を吸うことが行なわれたことに因む。砂糖の無い頃
の日本では、砂糖の代わりとして用いられていた。「ニンド
ウ(忍冬)」の名は、常緑性で冬を通して葉を落とさないか
ら付けられた。



スランプだ。不摂生が祟ってもいる。そんな憂鬱なきょうだ
った。時として木々を覆い尽く問題となる茶花の「スイカズ
ラ」。花言葉は「友愛」「愛のきずな」。


ファイル:Flag of Spain.svg

  ファイル:Sagradafamilia-overview.jpg バルセロナの市章Barcelona 

 
 
Província de Tarragona



ファイル:Antoni gaudi.jpg Antoni Plàcid Guillem Gaudí i Cornet

建築家ガウディ全語録  Sagrada Familia

 父方・母方ともに銅細工職人という家系に生まれたことが、
空間を把握する素地となった地中海が生んだ天才建築家アン
トニ・ガウディ。その彼の建築理論や思想といった纏まった
ものは残されておらず、僅かに『日記装飾論』にそれらしい
のが垣間見られる。たとえば、祭壇について次のように述べ
ている。


 礼拝のためのさまざまな儀式は祭壇を必要とするが、そ
 れは典礼の要請に応じた簡素な形態をもつべきである
 しかし、往々にして奢侈をよしとする考え方によって、
 私たちの今日の祭壇は、真の宗教性をさまざまな造形と
 諸像の収納庫そのものに変え、聖堂に害を及ぼし、それ
 を貧しいものにしてきた、といえるであろう。このよう
 なおびただしい対象物は聖堂のなかでほっと息をつくこ
 ともできなかったであろう。むしろそれらは後退し、ヴ
 ォールトの正弦曲線を際立たせるべきである。

Barrel vault  Cross vault

 祭壇はまず第一に、ミサとさまざまな神聖な祭式の聖な
 る犠牲のために奉仕する。それゆえ、聖壇を、そして周
 囲を際立たせ、段を施すことによってそれを他の場所よ
 り高め、孤立させ、畏敬の念を感じさせるすべての要素
 をそれに与えるべきである。

                     入江正之著
     『図説 ガウディ 地中海が生んだ天才建築家』


入江正之は、これを受け「この一例でも理解されるように、
ガウディは装飾に関するさまざまな要素の個別的な考察形式
を通じて、自らの建築に関する思想を投影させた(中略)研
究者マタチネイやコリンズが指摘する『日記装飾論』のさま
ざまな主題の自由な転調と反復の起因は、ガウディにとって
この装飾論を書くことが、彼の内的ヴィジョンを具体化し、
制作し、建築することと同義であったところにある。内的ヴ
ィジョンというかたちで新しい建築様式への意欲が確固とし
て存在していたのである」とし、「〈偉大なる教会〉達成へ
のヴィジョンは、「この完成への要求はいまだ萌芽にすぎな
い」と書く。この覚書でつきつめられた聖堂のグィジョンヘ
の思いは、彼の内部で醸成され、一つ一つの作品の経験にお
いて確かめられ、成熟していかなければならない、とガウデ
ィ自身考えていたことがうかがえるのである」とし、カサネ
リェスを引用しつつ、「コロニア・グエイ教会は、彼の青年
時代のヴィジョンの達成である。つまり、〈宗教芸術は精神
の表明であって、諸形態の翻訳ではない」と結ぶ。





 Pulpo a la gallega

彼の建築は曲線と細部の装飾を多用し、生物的な建築を得意
とし、その設計手法は独自の構造力学的合理性と物語性に満
ちた装飾の二つの側面より成立する。装飾は形式的なものに
留まらず、植物・動物・怪物・人間などをリアルに表現して
いる。「美しい形は構造的に安定している。構造は自然から
学ばなければならない」と、ガウディは自然の中に最高の形
があると信じていた
。その背景には幼い頃、バルセロナ郊外
の村で過ごし、道端の草花や小さな生き物たちと触れ合った
体験からきているとされるが、これは手塚治虫とも通じる資
質ではないだろうか ^^; 。

ファイル:Casa Milà - Barcelona, Spain - Jan 2007.jpg



 Cabo San Lucas Flamenco Dancing

ガウディを辿ったのは、『建築環境工学』の考察に当たり、
建築という分野におけるイメージの背景に或いはその建造物
の機能性を予習したかったのだ。尤も、時間の余裕があれば
二人で訪れたい地方ではあるのだが。


写真





建築環境工学の定義は「建物の環境の調整・測定・評価・設
計などを行う工学であり、環境調整や省エネルギー化のため
のデザイン(意匠設計)を行う。空気調和工学なども含まれ
る」であり、2009年度から、一級建築士国家試験において、
建築環境・設備に関する科目が新設されるなど、近年、重要
度が高まっている工学分野である。

これらを構成するサブカテゴリは一般的には「インテリア」
「 衛生設備」「給水設備」「空気調和設備 」「計測機器」
「 熱源設備」「排水設備」「トイレ」「流体機械」であり、
工学設計としては26項目が該当する。流行言葉では「エコ
住宅」「オール電化」でその設計といえば判り良いが容量が
尽きかけている。それではまた明日。
                       

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする