塵をわけ芥だす朝の 卯の花の垣の向こう 不如帰鳴く
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押しあうて 又卯の花の 咲きこぼれ 正岡子規
久しぶりで宮世話の仕事で過去の資料を調べていたら滋賀県
下の白山及び白山比め神社の所在地を記録したものを見つけ
た。面白いことにというか知らなかっただけなのだが彦根に
二箇所あるんだと納得した。白山信仰については過去のブロ
グ『柳としなやかさ』等で紹介したが、早速、地元の友人都
司聡に確認したところ確かにあるというので明朝下調べに行
く。
○彦根市宇尾町176番
○彦根市中薮一丁目170-3
○長浜市加納町166番
○長浜市小一条町90番
○湖南市石部町東寺619番
○東近江市五個荘町木流548番
○犬上郡豊郷町八町854-1
○米原市山東町柏原
○米原市伊吹町曲谷
○米原市伊吹町甲賀
○米原市伊吹町藤川
○伊香郡高月町持寺126番
○伊香郡高月町尾山183番
○伊香郡高月町保延寺282番
○伊香郡西浅井町山田47番
○高島市今津町上弘部
○高島市今津町南生見
○高島市今津町北生見
○高島市高島町宮野362
■ ニコラス・キャロライズ他『百禁書』
天安門事件から20年となるという。米国のクリントン長官
は中国政府に事件の検証などを要求したと新聞された。天安
門事件は多少なりとも関心あるのは80年初頭の中国プラン
ト建設にかかわったため。当事発禁の書のアレクサンドル・
ソルジェニーツィン『収容所列島』を秘かに持ち込んで読み
終えたので中国人の誰かにあげた記憶が残っている。誇大妄
想と思われがちなのだが、このような場面を数度となく体験
している。 Alexandr Solzhenitsyn
中国の民主化はその当事からわれわれが考えるほど容易でな
いことはわかっていたが、アジア的赤色専制性を抱え大きな
領土をもつ政治権力闘争に払われる犠牲が如何に大きいか想
像に堅くない。それを抑止する仕掛けを自ら作ることができ
るかどうか、昨日のブログ(『小手毬と農工融合ことはじめ』
)での「生物生理学」ならぬ「社会組織生理学」が可能かど
うか中国共産党が問われている(⇒参考「足利事件」)。 足利事件
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忌野清志郎の残響が続いている。ロックに日本語の韻律を乗
せることの先駆者として彼と、井上陽水、桑田佳祐、そして
矢沢永吉等をあげることができる。特に、ビートルズのアル
バム『アビーロード』の桑田流パロディ版『アベーロード』
には度肝を抜いた。とにかく抜けている。それに比べ矢沢は
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還暦前にして唯ひたすら性愛をロックにぶつける。これもま
た抜けている。彼の言う年代の「色気」がどのように映るか
は聴き手により異なるが取り敢えず『もうひとりの俺』を見
てみる。なるほど何とも言えない魅力に惹き込まれる(布袋
の伴奏も最高)。
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杜鵑の鳴き声 Hototogisu_07b8051.ogg
神垣のあたりに咲くも便りあれや 木綿かけたりと見ゆる卯の花
西行
ウツギ(空木、Deutzia crenata)はアジサイ科の落葉低木で、
ウノハナ(卯の花)とも呼ばれ、5~6月に白い花を咲かせる。
花弁は5枚で細長く、八重咲きもあり各地に野生するほか、
畑の生け垣にしたり観賞用に植えたりする。茎が中空のため
空木と呼ばれる。「卯の花」の名は空木の花の意、卯月(旧
暦4月)に咲く花の意ともいう。マルバウツギ(D. scabra:同
種とすることもある)、ヒメウツギ(D. gracilis)など、同属の
類似種も多く、東アジアとアメリカに60種ほど分布する。
『風姿花伝』を読んだことはないが、「秘すれば花」のいわ
れは記憶していてふと、日本の普通の奥様方或いは旦那様方
が晴天の気持ちの良い朝に決められた日と時刻に合わせ、分
別ゴミ出しをする。声高に地球環境を言い立てずとも粛々と
軽く挨拶を交わしながら作業している。いつもの家の垣根に
空木の花が咲き向こうの河原林で不如帰が鳴いている。静け
さと強さの秘密の何気ない光景を歌う。白い花でウノハナと
も呼ぶ「ウツギ」。花言葉は「秘密」。
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【S氏への返礼】
この間はサンキュー。しこたま呑んだみたいだ。お陰で話は
取り留めないようなことになった。早速、ブログにコメント
してくれたんだ。約束の例の池田信夫の本を忘れてしまった。
スピノザの汎神論と植物生理学をもっと語って『働いて稼ぐ』
意味について、そして「イメージ」のもつことの重要性を語
りたかった。季節は6月。27、28日のどちらかに恒例の
小鮎釣りとバーベキュウをやるつもりだけれど来ないか。も
っとも、お天気次第だけれど。
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