極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

ポストメガソーラーの登頂へ

2013年10月12日 | デジタル革命渦論

 




【母の卒寿を祝う】
 



母が目出度く卒寿を迎え、ショートケーキと花束を持参しお祝いする。日に日に痩せ細っているが、
入所しもう三年半となる。この様な制度がなければ、地獄の老老介護を送るところだった。そのこ
とを含め、琵琶湖湖岸という山紫水明の田園城郭都市に安寧平安に暮らせることを感謝する。



さて、帰りは湖岸道路を南下し彼女と二人で一路、八番ラーメン彦根店でランチをとことに。ところ
で、季節限定メニューに「牛もつ味噌煮込みラーメン」が目につき注文。これがことのほか大変美
く、値段は少し高めだが、これは世界展開できるメニューだと思うほどに癖になりそうだ(メタボが
心配だ)。

【二酸化炭素回収と殺虫剤】

この件の日記はどこかで、書いたよね。二酸化炭素の分離回収方法は、様々あるが下図はアルカノールアミン
による吸収・回収・分離で、いまのところこれが主流となるだろうか。このシステム提案は、アルカノールアミンが
飛沫気化し逓減するのを極力抑えようというものだ。そこで考えたのが回収した二酸化炭素を再利用するかと
いうもので、(1)二酸化炭素を触媒でメタノール変換する、(2)熱媒体(冷媒)としてエアコンやヒートポンプ、あ
るいは燃料電池の廃熱利用、(3)ドライアイスブラスト洗浄、(4)農薬代替殺虫剤など考えられる。

【符号の説明】

1:微粉炭焚きボイラ、2:脱硝装置、3:エアーヒータ、4:熱回収GGH、5:乾式電気集塵器、6:脱

装置 7:再加熱GGH、8:煙突、11:高度脱硫装置用冷却器、12:高度脱硫装置、13:吸収塔、14:

液熱交換器 15:再生塔、16:リボイラ、17:吸収液冷却器、18:脱離ガス冷却器、19:気液分離

20:蒸気、21:補充吸収液タンク、31:CO2吸収部、32:飛散アミン洗浄部、33:洗浄液冷却器、
41:
ろ過液タンク、42:給液バルブ、43:ろ過液送液ポンプ、44:液中アミン濃度計、45:洗浄液送
液ポ
ンプ、46:ろ過装置、47:圧力計、48:圧力調整バルブ、49:濃縮液タンク、50:濃縮液送液ポ
ンプ、
52:洗浄液循環ポンプ、53:濃縮液抜出しバルブ、54:ろ過液タンク液位計、55:濃縮液タン
ク液位
計、56:吸収液液位計。
 

使いたいのは(4)の農薬代替としての殺虫剤。もっとも、この手の殺虫剤は、液化炭酸ガスに農薬
を入れ、すでに市販されているので、これでは意味がない。そこで、ドライアイスとして、農薬なし
で、氷点下 78.9℃のブラストするという事業企画。動機は庭先に育つレモンの木の除虫・殺虫で世界

の農産物をすべてこの方式に置き換えてしまおうというところまで膨らませた。ブラスト装置開発の
肝は、軽量化あるいはダウンサイジング。凶暴なスズメバチも瞬殺?それから、それ以外の添加する
薬剤としては、メタノール・エタノール・プロパノール系に限定するというもの。

※ドライアイスブラスト洗浄は、ブラストガンから発射される細かいドライアイスが、その吹き付け
る圧力により付着したゴミなどを除去し、またドライアイスの気化作用による圧-倒的な洗浄力で汚れ
を落とすことができる。強力な洗浄力を発揮するドライアイスブラストは、水や溶液等を使用する従
来の洗浄方法で発生する残液処理などが無いため作業効率がアップ。さらに、ドライアイスの気化と
圧力により付着物を粉砕するため、「洗浄物本体に傷・ダメージを与えない」というメリットがある。

 

【最新量子ドット太陽電池技術】


【符号の説明】
11 GaAs基板 12 GaAsバッファ層 13 InAsSb濡れ層 14 InAs量子ドッ
ト 15 InAs層(量子ドット層) 20 太陽電池 21 電極 22 n型半導体層 26 Ga
As中間層 27 光吸収層 28 p型半導体層 29 透明電極

量子ドット太陽電池の開発が本格化しはじめている。端的表現すれば、これに成功するとエネルギー
問題は解決してしまうということはこのブログの現在の主テーマである。さて、量子ドットの光電子
デバイスの種々の研究/開発がなされてきている。3次元的なキャリアの閉じ込め構造の量子ドット
は、キャリアの一次元的な閉じ込めの量子井戸構造や、二次元的な閉じ込めの量子細線構造と比較し
キャリアのエネルギースペクトルが鋭く、離散的になる。また、量子ドットの面内密度が高密度にな
ると、量子ドット内電子の波動関数が面内結合して重なり合い、量子ドットの伝導帯および価電子帯
の中に中間バンドが形成し、中間バンドの発生を利用する量子ドット型太陽電池では、量子ドットの
層を数十層~数百層を積層するものも提案されている。最近では、従来の液滴エピタキシー法による
ガリウム砒素(GaAs)量子ドット形成技術に対し、(1)高い指数面を持つ基板の利用、(2)室温
付近でのガリウム液滴形成と結晶化、(3)照射ガリウム量の最適化による液滴の合体現象の抑制な
どの製法で、格子歪みの無いガリウム砒素量子ドットが 7.3×1011/cm2という極めて高い面密度で自
己形成することにも成功している(2012.06.04、物質・材料研究機構「世界最高面密度の量子ドット
の自己形成に成功
」)。また、ヘテロエピタキシャル成長のS-K(Stranski-Krastanov)モード成
長手法で(この方法はヘテロ界面に生じる歪エネルギーを利用するので、リソグラフィやエッチング
のようにバルク材料への加工を必要とせず、比較的簡単なプロセスで量子ドットを形成できる)、バ
ッファ層上にGaAsSbバッファ層を成長させ、その上にInAs量子ドット成長する方法が提案
され、量子ドット層の形成に先立って、アンチモン(Sb)を含む下地バッファ層(GaAsSbバッ
ファ層)を挿入し、量子ドット同士のコアレッセンス(合体)を抑制し、1層当たりの量子ドットの
面内密度を2×1011cm-2に高めている。ここで紹介する製法では(電気通信大学案/上・下図)、第1
に、GaAsバッファ層上にInAs層を成長する際に、このInAs層の成長が3次元成長に移行
する前の濡れ層の段階で、アンチモン(Sb)を供給圧力2.0×10-7~3.6×10-7 Torrで導入してIn
AsSb濡れ層を成長させ、 このInAsSb濡れ層が 0.5分子層(ML)~1.5ML成長したとこ
ろでSbの導入を停止し、引き続きInAs層を成長させInAs量子ドット形成する 工程を含む。
実施例では、InAsSb濡れ層およびInAs量子ドットの成長温度が、460~470℃で、例えば、
成長温度が460℃のとき、Sbの供給圧力が 3.6×10-7 TorrでInAsSb濡れ層を1.0~1.5ML成
長させ、InAs量子ドットを、8.0×1011cm-2~1.0×1012cm-2の面内密度で形成するという。また、
別の例では、成長温度が470℃で、Sbの供給圧力を2.2×10-7~3.5×10-7 Torrの範囲で、InAs
Sb濡れ層を0.8ML~1.5ML成長させ、InAs量子ドットを6.0×1011cm-2~7.6×1011cm-2の面内
密度で形成する。また、第2提案では、透明電極と、第1導電型の半導体層と、第2導電型の半導体
層と、第1導電型の半導体層と第2導電型の半導体層間に位置する光吸収層、透明電極と反対側の面
に位置する電極を含み、この光吸収層は、GaAsバッファ層とGaAsバッファ層上に形成させ、
InAsSb濡れ層とInAsSb濡れ層上に成長したInAs量子ドットを含む量子ドット層と、
量子ドット層を覆うGaAs中間層とを含み、この量子ドット層とGaAs中間層は、交互に1層以
上積層させて、良好な構成例では、光吸収層のInAs量子ドットの面内密度が4.0×1011cm-2~1.0×
1012cm-2であり、また、InAsSb濡れ層の膜厚が0.5~1.5ML,InAs量子ドットの高さは1.6
~3.0nmだったする。


上の写真は、面内密度が1.0×1012cm-2のときのInAs量子ドットのAFM画像。面内密度を1012
オーダーまで増大させても、均一なInAs量子ドットが得られることを示している。

 

また、別の提案では(「特開2013-211418 太陽電池」京セラ)、上図の量子ドット層105に光106
を照射し、この量子ドット層105内に形成された量子ドット105aにキャリアを閉じ込めることが
できる。ところが、実際には、量子ドット層105に照射されたほとんどの光106は量子ドット10
5a以外のマトリックス105bを通過してしまい、キャリアの生成に寄与せず、発電効率を高めるこ
とができない問題を解決をするという。それによると、下図の半導体基板1の主面3上に量子ドット層
5を有する構成となり、量子ドット層5は、量子ドット5aと母体であるマトリックス5bとで構成さ
れていて、マトリックス5b内に存在する量子ドット5aとともに空隙5cを有す。この太陽電池によ
れば、量子ドット層5内に量子ドット5aとともに空隙5cを有しているため、量子ドット層5に太陽
光などの光6が入射した場合に、量子ドット5a以外のマトリックス5bを通り抜けるようとする光6
を空隙5cによって散乱させることができ、マトリックス5bを透過する光6の量を低減することがで
きる。こうしてキャリアの生成に寄与する光6の量を増加させることができ、その結果、発電効率を向
上させることができる構造となっている。

※参考文献 「特開2006-114815 太陽電池 」、国立大学法人 東京大学,富士通株式会社

市民運動会や百名山踏破などが控え忙しいのだが、母の卒寿を祝い、「ポストメガソーラーの登頂」もこなさな
ければならない。と、頭の中はアマデウス状態、早く掃き出さないとブログを描く、そして、書く。 

                                                               

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