以前、シパダンには、もとからの島の住人で、カメの卵をとることによって
生計をたてていたファミリーがいたのをご存知の方は多いことでしょう。
今朝の新聞には、そのファミリーが、カメの卵が獲れなくなったことへの
損失にたいし、州政府とサバ・パークスを相手どり、1600万リンギットの
訴訟を起した、という記事が出ていた。
1600万リンギット?いくら?1リンギット32円弱ぐらいだから、ざっと5億前後
ってところ?
カメの卵を採集し、シパダン島を所有するという権利は、原告のおじいさんに
あたる人が、マレーシアを植民地にしていたイギリス政府から、慣習法的に
認められたものなのだという。
新聞記事によれば、1993年11月に、その原告のおじいさんが、ボルネオ・
ダイバーズとプラウ・シパダン・リゾート(PSR)を相手に、7万リンギットで
シパダン島をダイビングに開放することと、同時に、1年につき5万リンギットで、
4年間、カメの卵をとらないという2点の取り決めに合意し、調印したのだという。
そして、ちょうどその合意から4年後の1997年11月、シパダン島は州政府に
よりカメの保護区に指定され、偶然にも、上記のカメの卵をとらないという4年間
の契約満了と同じタイミングになったそうだ。
よって、その後、カメの卵をとることはできなくなり、また、そのファミリーは、ツー
リズムに関わることも許可されなかったらしい。
長年、マレーシアとインドネシア双方がシパダンの主権を主張してきたが、2002年、
オランダで行われた国際司法裁判所で、シパダンはマレーシアということが正式に
認められた。原告は、それはおじいさんの、慣例で認められた権利があったからこそ、
と主張しているのだいう。
なにがどうして5億なのかわからないし、カメの卵はとってはいけません、と思った
だけで、コメントはないけれど・・・
こんなシパダンにまつわるニュースもあるということで…