芳賀明夫の思いつくままに

フィジーから帰国して

カラバット考

2009年03月17日 | Weblog
カラバットは音の感じから、アイヌ語かもしれないと思ったが、そうではなかった。
脇谷閘門まで見送ってくれた邉見さんが閘門の仕組みを説明してくれた時、運河でなく、洗いぜきの部分をカラバートといったので、川の反対側にあるカラバットというのは、これからきたのではないかと尋ねたところ、そうだという。何語かは分からないが、この水路を言うのだそうだ。帰宅したら、齋藤幸子さんからメールで、カラバートがなまったものだと放送大学で教えられたと、教示してくれていた。何語から来ているのか分からないので、調べたら、なんと英語のculvertである。語源は、COLという濾すことを意味するラテン語から来ているのかもしれないが、ペルシア語の暗渠井戸を意味するカナートもその候補になる。
いずれにしろ、カラバートが、カラバットになるのは、日本語の音韻変化の性質に従っている。アイヌの子孫が多い、この地域ゆえ、典型的に日本語化していたから、アイヌ語かと思わされた。
例えば、イラークの首都バグダードは、アラビア語から英語をへて日本語になると、バグダットとなる。
最近道路標識や地下鉄の駅名で地名に濁音が入らなくなっている。例えば、白金は、シロカネとなっている。言語も日本は米国語化しているのだ。それが嬉しい国会議員のやからが、英語教育をやたら叫ぶのだ。それより、もっと漢字を読めるよう日本語教育をしろと言いたい。