つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

謝意

2010-03-14 04:09:10 | つらつら思うこと
正直誰の葬儀も出たくもないし、自分の葬儀にもそんなに出席してほしいとも
思わないのだが、先日上司の長兄の通夜に出席した。

訃報を知ったときは、ただその事実を受け入れるだけだったのだが、次第に
出席したい思いにかられてきたのである。

自分でこういう気持ちになるのは、まったく珍しいことだったのだが、無性に
行きたくなったのである。上司は「兄だから別にいいよ」と言ったのだが、
仕事を終えた後、喪服に着替えて出掛けた。

というのも、実はお兄さんにはお世話になっていたのだ。ミカンの収穫期になると
収穫したミカンを上司にいただいたり、ダンボールごと安く購入したりして
いたのであるが、そのミカンをつくっていたのがお兄さんなのである。

元々わたしは酸味は苦手で、ミカンもただ甘ければいいというタイプだってのだが、
上司にいただいたミカンは酸味はあるのだが、それが甘みに鋭さを与えるような
感じで、ミカンらしい深みになっているのだ。ブランド名のミカンと比べても
勝るとも劣らないなである。その味にお世話になっていたのである。

それだけではない、ダンボールで購入すると、我が家で毎日食べてもなかなか減らず、
10日以上に及ぶこともあるのだが、長持ちするのである。さすがにしわしわとなるのだが、

甘さはむしろ増してきて、よりおいしくなるのだ。ブランドみかんはとっくに
食べれなくなってしまうのにである。

もういう良品を作るには、それなりに丹精込めた努力や苦労なしではできないことが
わかるので、それに敬意と感謝を表したかったのである。

初めて拝見する壇上のお兄さんの写真は、おだやかそうないい顔をしておられた。
わたしは手を合わせ、ただただ「ありがとうございました」と、労のねぎらいと
感謝の気持ちを伝えたのである。

どうやらミカン畑は上司の次兄が継ぐそうで、またおいしいミカンのご相伴に
預かれるのを楽しみに…。合掌

コメント
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