つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

たそがれ青春

2010-04-24 04:37:15 | つらつら思うこと
小椋桂に「さらば青春」という曲がある。「ぼくは呼びかけはしない遠く過ぎ去るものに
…」という青春への惜別の歌なのだが、確かに我が青春も去ってしまったのである。
しかし、それは果実の、文字通り熟れる前の青い時で、実は硬く、味も酸っぱくて、とても
食べれたものではないのだ。

「大人」が若者たちの言っている言葉なら、「青春」は、おじさん達が振り返って
懐かしがっている言葉なのかもしれないのだ。本当の食べ頃は、果物であれば熟れきった
ときなのであろうが、さらにしばし置いておくと、えもいわれぬ味わいをかもし出すものが
あまた存在するのである。

わが身に振り返れば、青春時代はそれなりに謳歌したと思うが、現実は何もいい味わいを
感じてなくて、ただ真っ只中で通り過ぎるにまかせるといった感じだった。

しかし、今は目前の出会い1つ1つに、味わいを見出すことが出来るようになった
のである。目覚めに賜るスズメのさえずり、日の出の清やかさ、頬に触れる春の微風、
道端の雑草の芽吹き、恋蝶の舞い、親近の笑み…などを感受できるようになったのである。

そして、やっと気づいたような気がしているのだ、遅まきの青春性の目覚めを賜った
理由を…。これがなければ、さらなる深い感銘と甘酸っぱさを味わうことができなかったに
違いないのだ。

残念ながら、肉体は確実にたそがれが進んでいるのだが、心はこれぞ青春という味わいを
感じているのである。
わたしはここに宣言したい。今が「心の青春」と…。
コメント
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