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ぽかぽか春庭「秋のアリアコンサート」

2012-10-09 00:00:01 | エッセイ、コラム
2012/10/09
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>十二単日記2012秋(1)秋のアリアコンサート

 9月30日と10月01日、二日続けて、友人の出演するコンサートに出かけました。
 9月30日は、ジャズダンスサークルの仲間、T子さんが参加する火曜会の、サークル創立30周年という記念のコンサートです。火曜会は、オペラアリアを歌うことを目標にしている女性たちのサークルです。
 台風17号が接近し日本縦断しそう、という天気予報が出ている日でしたが、出かけるときにはまだ日も出ていたので、気軽に家を出ました。

 60代以上の女性たちが、思い思いのドレスに身を包み、日頃の鍛錬を表現しました。
 最初は、全員による合唱。ディズニーソングを合唱曲にアレンジした曲のメドレー。シンデレラや白雪姫、眠れる森の美女からの歌。T子さんは、ラメが輝く紺色のロングドレスがよく似合って、すてきでした。
 第二部の重唱では、指導のバリトン先生とふたりで歌うオペラの重唱曲などのプログラムの中、T子さんは同じ苗字の女性ふたりで「五木の子守歌&中国地方の子守歌」を歌って、しっとりと聞かせました。
 
 間の休憩時間には、ホールのなかに用意されたサンドイッチとお茶をいただきながらの歓談。「素人の私たちの歌を聞きに来てくださって、ありがとう」というおもてなしです。
 落語の「寝床」では、長屋の住人一同は、ダンナから義太夫を聴かされるので、大弱り。なんとか聞かずにすむように言い訳をしたり、強制的に聞かされる段になると酔いつぶれたり寝込んだり。
 オペラのアリア、居眠りもせずちゃんと聞いていた観客を、せめてサンドイッチでもてなすというのは、「寝床」の教訓があるからでしょうか。私、オペラ好きですから、喜んで聞いておりましたが、せっかくですから、ハムサンドひとつよばれました。

 第三部のソロ。たしかに、「素人の私たち」ですから、音程を外す人有り、歌詞を一瞬忘れてしまう人有りという、台風17号到来の天候のごとく、嵐吹く内容の歌もありました。しかし、去年も同じコンサートを聞いたとも子さんの言によれば、嵐の吹きすさび方は去年のほうがずっとすごかった、今年の歌の嵐は、去年に比べればずっと風雨は弱かったということです。
 
T子さんは、衣裳を黄色のロングドレスに着替え、「フィガロの結婚」から、フィガロの恋人スザンナの歌「恋人よ早くここへ」を歌いました。音程もしっかりしていて、とても愛らしい美しい声で、恋人フィガロへ寄せる思いを歌い上げ、サンドイッチのおもてなしがなくても、来年もまた聞きたいと思える歌声でした。
 おひらきは、出演者と聴き手いっしょになっての「見上げてごらん夜の星を」の大合唱。

朗読ボランティアも続けているT子さん、他の人の歌の紹介をするナレーションもこなし、最後の挨拶も見事な活躍でした。

 T子さん、9月にはダンス発表と合唱発表。10月のソロの歌の発表が無事終わりました。このあとは心置きなく、英国旅行へ出発するそうです。私にもあこがれの湖水地方。ピーターラビットのふるさとへの旅、いいなあ。
 定年退職後も、朗読ボランティア、合唱の会、独唱の会、ダンスサークルでの活動。年に一度はご主人といっしょの海外旅行。うらやましいT子さんのシニアライフです。

 会が終了して外に出ると、強い雨。どうしようかな、と思いつつ、駅前の珈琲館でお茶して、秋のひとときを素敵な歌声に浸れた感想を、ともこさんやこずさんと語り合いました。ダンスサークルの仲間10人のうち、5人が各所の合唱サークルにも所属しています。

 ともこさんは、「市民オペラ」の発表会に参加申し込みをした、という話をしていました。現在所属している区民合唱団の指導の先生が、来年市民オペラの監督をなさる。オペラコーラスに一般公募があり、当初は「オーディションによる選考」があるとのことだったけれど、応募人数が予定に満たなかったらしく、応募者全員の採用が決定したそうです。

 話はつきませんでしたが、嵐模様の日曜日、店の人に「本日早めに閉店」と追い出されれました。雨はいっこうに弱まらず、花も嵐も踏み越えて帰宅。
 冬のソナタも春のプレリュードもいいけれど、秋のアリアもとても心に染みました。

<つづく>
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