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ぽかぽか春庭「流血のファントム」

2014-11-09 00:34:41 | エッセイ、コラム
20141109
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>十四事日記午年尽(2)流血のファントム

 我が家のスポーツ観戦、基本、チームプレーは苦手&ボールで勝ち負け決めるものはダメ。、夏のスポーツは水泳と陸上、冬はフィギュアスケートとマラソンです。
 フィギュアグランプリシリーズが始まり、アメリカ大会カナダ大会、全選手のショートフリーの演技を応援しています。

 ただ、残念なのは、オリンピックとことなり、日本の選手が出ないとアイスダンスとペアの放映がないこと。スケートそのものを見たいのだから、日本の選手が出場していなくても放映してくれればいいのに、というのですが、視聴率とれる選手が出ていないとテレビも写してくれません。

 高橋大輔の現役引退、浅田真央休養ということで、今年のグランプリシリーズ、少し寂しいですが、アメリカ杯では町田樹、カナダ杯では無良崇人が優勝し、若手ががんばっています。また、女子シングル村上佳菜子や、ペアの高橋成美木原龍一組の成長も楽しみです。

 11月8日のグランプリシリーズ中国杯も、テレビ観戦で応援しました。女子シングルは、村上佳菜子3位。「オペラ座の怪人」ファントムバージョン、よかったです。
 しかし、男子シングルラストグループの6分間練習で、大きなアクシデント。中国のエース閻涵とオリンピックチャンピオン羽生結弦が、互いに後ろ向きで滑ってきてげきとつしてしまいました。双方氷の上から立ち上がれないダメージ。ことに羽生はあごから流血し、氷の上に仰向けになったまま。ほんとうに心配でした。

 若い羽生結弦の今後の選手生活を考えて、娘息子私3人一致で「棄権してほしい」と思いました。
 羽生はあとNHK杯の試合が残っていますが、中国杯棄権すれば、グランプリファイナルの出場はなくなります。前シーズンは、グランプリファイナル、ソチオリンピック、世界選手権の3冠を達成してます。今回のグランプリシリーズをあきらめても、まだまだ先があるから、、、、オーサー・コーチ、なんとか出場をあきらめさせて、と中国に向けて大声を出したのですが、「棄権する」という声は聞こえてきません。羽生の顔色は真っ青で、完全に血の気が失せた状態。

 演技が再開されると、閻涵、羽生、ともに周囲の制止をふりきって強い意志で出場しました。ジャンプのたびに転んでしまう羽生。もう最後のほうは、3人で「飛ばなくていいから、これ以上大きなけがにならないように、難しいことは回避して滑り終えて」と祈る思いでした。

 「オペラ座の怪人」4分半を滑り終えた羽生はふらふらで、歩くのもままならない様子。
 5回も転倒したのに、点数は最終滑走者ロシアのコフトゥンに次ぐ2位でした。
 オリンピックで金メダルを手にしても決してファンの前では涙を見せなかった羽生選手でしたが、今回は手で顔を覆って号泣。3人でもらい泣きしました。

 私はこれまで線の細い羽生より、円熟した演技を見せる高橋大輔のほうが好きでしたけれど、これからはだんぜん、羽生を応援していこうと思いました。
 個性的な発言を繰り出す町田樹もおもしろくて好きですが、今回の羽生はほんとうに、強い精神力を見せてくれました。

 羽生はファンのあいだでは「私の天使」と認識されていて、私はそういう「ふわふわしたファン」が嫌いだったのですが、今回の演技で羽生は「天使」以上にスポーツ精神の神様が降りてきて背中を押す人なのだと感じました。

 どうか、けがを完全に治して、それから脳波検査をちゃんとやって、NHK杯には体調万全にして出場してほしいです。担架に乗せられてスケート会場を去る羽生の姿が映りました。早くよくなってね。次は完璧な状態での演技を見たいです。

 土曜日の生中継を見逃して、日曜日のダイジェストニュースなどで羽生の演技を見る人、何度もころぶ羽生ですが、ものすごい精神力で怪我を押し切ってすべっているのだ、ということをわかってやってね。

<つづく>
コメント (5)
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