20150715
ぽかぽか春庭知恵の輪日記>2003年7月(4)2003年のセンターポジション
2003年7月の日記再録です。
~~~~~~~~~~~~
2003/07/14 月 雨
ニッポニア教師日誌>授業
漢字、作文2コマ。
娘は今週いっぱい前期期末試験。
本日のなやみ:単位おとすな脂肪をおとせ
2003/07/15 火 曇り
ニッポニア教師日誌>授業
漢字、SFJ3コマ
生まれてしおにゆあみして、波を子守の歌ときく~。留学生、漢字の授業を子守の歌ときく。ごめんね、面白い説明ができなくて。
本日の波:眠いウェイブは隣の席に波及する
2003/07/16 水 曇りときどき小雨
日常茶飯事典>センターポジションは、私
午前中Aダンスィング。
今週から先生はバリ島へ出かけているので、サークルメンバーだけの自主練習。
フィナーレのラインポジションで、サークル内に争いが。みんなセンターポジションで踊りたいらしい。
私はセンターポジションで踊りたくない。前列センターポジションで踊る人は、ほかの人の踊りを見ながら踊るわけにはいかないからだ。自分でふりつけを全部覚えなければならない。
私は常にセンターの人を見ながら、半テンポ遅れで回転したり足あげたりして踊る。ワンテンポずれると目立つし振り付けを覚えていないのがばれてしまう。ずれを半テンポ以内に納めるのがこつ。
振り付けを覚えようとすると、ストレスになって、ストレス解消のダンスじゃなくなる。
午後、先週レポートを持ってこなかったふたりの分をうけとって、水曜日今期の仕事は全部終わり。あとは成績付け。
本日のつらみ:踊ってだけいられない主婦のダンス
2003/07/17 木 曇りときどき小雨
ニッポニア教師日誌>学校を建てよう
期末試験2コマ。日本事情と作文の試験。同じ問題なのに、去年に比べるとずっとできがわるい。日本史問題の採点を終えてから帰宅。作文はあとで。
ともあれ、前期日本事情のクラスはこれでおわり。留学生たちは疲れをとり、家族に留学中の生活を語るために帰国する。夢を抱いて留学して、現実はどうなのか。夢のとおりの留学生活か、現実の前に夢が破れてしまったか。
金曜日のビデオの時間、『新基礎復習ビデオ』第一話「宝くじ」を見た。主婦なつえが初めて宝くじを買い、2等300万円が当たったと誤解して一家でぬか喜びする話。家族でそれぞれの夢を語り合い、夢やぶれてがっかりというストーリーだ。
視聴後の会話トピックとして、「300万円あたったら、何がしたいですか」という質問をする。「~たいと思う。~ようと思う」の文型を使うように指示。「私は、世界中を旅行したいと思います。たくさん本を読もうと思います」と例文を出す。
ケニアのショーの夢は、「農場を買いたいと思います。学校を建てようと思います」というものだった。「農場に動物がいます」というので、「買う」とアクセントが異なるが、ひらがなで書くと同じかきかたになることばとして「飼う」を教える。
「飼いたい動物はライオンとキリンですか?」と冗談を言うと、大慌てで単語を思い出そうとするが、彼は辞書を引かない主義なので「家畜」という言葉が出てこない。ショーは「ドメスティック・アニマル」と答える。「牛と馬?山羊と犬ですか?」と聞くと、「馬はいらない、牛と山羊と犬」。ほんと、ドメスティック。しかし、ションの答えを聞いて、私も例文「世界旅行」の夢を訂正。「私も本当は学校を建てたい」と、言う。
カンボジアに「大学の寄付で建てられた小学校」があり、仏教学科や国際科の学生がボランティア活動を行っていることを学生のレポートで知った。日本の企業や大学は世界各地に会社や学校名を冠にした学校を建てるとよいと思う。
夫がやっている「フォスターペアレント」は、お金を寄付すると援助国児童の学習支援費になる。児童からたまに手紙が届く。それだって無いよりましだが、実際に学校を建ててるほうが、もっといい。そこに日本から高校生大学生を派遣すれば、日本の若者の教育にとっても、有意義なことだ。
援助を必要とする国を支援でき、自国の若者の教育にも役立つなら税金で行って欲しい事業だが、われわれの税金はイラクに自衛隊を送るのに使ってしまうらしいから、自分たちでなんとかしなければならない。
本日のうらみ:自分で払う税金の使い道を自分で指定したい。
2003/07/18 金 曇り夜から雨
ジャパニーズアンドロメダシアター>『ラストプレゼント』
ビデオ、会話3コマ。を終えてから、ギンレイへ。
娘が『猟奇的な彼女』の併映作品『ラストプレゼント』を見て「泣けるから見ておいた方がいい」と言うので6時から見た。
裕福な家の息子ヨンギは売れないお笑い芸人。みよりのない娘ジョンヨンとの結婚を両親に反対され勘当されている。妻は病身を隠し、小さなベビー用品屋を切り盛りして夫を支えている。反対を押し切って結婚したのに、赤ん坊が死んでから、二人の間はぎくしゃくしている。妻は必死に夫が芸人として成功することを願い、夫は妻の体を気遣っているのに、表面上は互いにぎすぎすしたままだ。
実は、ジョンヨンにとって、ヨンギは小学校のとき転校してきてまたすぐ転校して去っていった片思いの相手だった。ヨンギにそれがわかり、芸人として成功のきっかけがつかめそうなとき、ジョンヨンは死んでしまう。
もう典型的な病気ものの泣かせ映画。主演の李英愛イ・ヨンヘがとてもきれいなので、見ていられたが、キムタク美容師と不治の病の常盤貴子の恋愛話のように、すれた大人にはちょっと気恥ずかしい愛情物語なのだ。しかし、まあこういう話で涙を流すことが必要なんだろうと思う。
ジョンヨンはなぜ子供の頃同級生であったことを夫ヨンギに話したことがなかったのだろう。恋人同士になれば、お互いに相手のことを知りたいから、学校時代のこと、家族のことふるさとのことを話し合うものなんじゃないだろうか。小学校のことを話せば、当然同じ小学校に在校していたことがわかるじゃないの。夫が妻と同級生だったことを完全に忘れていたから、妻はあえて秘密にしてきたのだろうか。転校というのは、小学生にとって、強烈な生活の変化だから、ヨンギが転校した学校のことを忘れていたとは思えないのだけど、そこをつっこんではいけないのだろ。せっかく間抜けな詐欺師コンビがいっしょうけんめい「妻の初恋の相手は夫だった」と、探してくれたのだから。
キムタク美容師と下半身不随不治の病を持つ図書館員との純愛が30%の視聴率を得たのも、もはや日本にこのような「純粋恋愛」が存在しなくなったからゆえだろうと思っていたが、この映画が韓国で大ヒットしたということは、もはや韓国にもこのジョンヨンのような「自分のことはあとまわしにして、夫にひとすじ尽くしまくり」タイプの妻がスクリーンの中にしか存在しなくなったということなんじゃないだろうか。
少なくとも、わたしが見てきた韓国人女性は、もっと辛辣でたくましく自己主張が強く、そしてなにより「じぶんより金があり、自分に今以上の暮らしとステータスを保証してくれる男」を求めていた。
日本に留学しよう、という意志をもったという時点で、すでに一般の韓国女性より、はっきりした強さを持っている人たちだったのかもしれないが、皆強くたくましく、貪欲に自分の人生を求めていた。ジョンヨンのような「耐えて耐えて夫に尽くします」タイプはまだ韓国のどこかにいるのだろうか。
本日のちぢみ:チヂミ食べて耐えよう、夫が収入得られるようになるまで
~~~~~~~~~~~~~
20150715
ジャズダンスの練習、続けています。
が、会員が老齢化。怪我でやめた人、体調悪くなり療養のためにやめた人、それぞれの事情はあるのですが、会が維持できないところまで落ち込んでしまいました。私は8月9月のミャンマー赴任中も、会の維持のために会費は払い続けることにしましたが、9月の発表会には出られません。
中国赴任中は、この腹をくねらせて「ベリーダンス」を習ったのですが、ミャンマーではどういう運動でストレス解消しようか、思案中。
マララ基金による学校がシリア難民女子のためにできたという。「学校を建てる」「女性のための学校」を着実に実行していくマララさん。IS国や他のイスラム組織に暗殺される危険にさらされる毎日でしょうが、どうぞ、ご無事で「教育を受ける権利」のために活躍してほしいと願っています。
<つづく>
ぽかぽか春庭知恵の輪日記>2003年7月(4)2003年のセンターポジション
2003年7月の日記再録です。
~~~~~~~~~~~~
2003/07/14 月 雨
ニッポニア教師日誌>授業
漢字、作文2コマ。
娘は今週いっぱい前期期末試験。
本日のなやみ:単位おとすな脂肪をおとせ
2003/07/15 火 曇り
ニッポニア教師日誌>授業
漢字、SFJ3コマ
生まれてしおにゆあみして、波を子守の歌ときく~。留学生、漢字の授業を子守の歌ときく。ごめんね、面白い説明ができなくて。
本日の波:眠いウェイブは隣の席に波及する
2003/07/16 水 曇りときどき小雨
日常茶飯事典>センターポジションは、私
午前中Aダンスィング。
今週から先生はバリ島へ出かけているので、サークルメンバーだけの自主練習。
フィナーレのラインポジションで、サークル内に争いが。みんなセンターポジションで踊りたいらしい。
私はセンターポジションで踊りたくない。前列センターポジションで踊る人は、ほかの人の踊りを見ながら踊るわけにはいかないからだ。自分でふりつけを全部覚えなければならない。
私は常にセンターの人を見ながら、半テンポ遅れで回転したり足あげたりして踊る。ワンテンポずれると目立つし振り付けを覚えていないのがばれてしまう。ずれを半テンポ以内に納めるのがこつ。
振り付けを覚えようとすると、ストレスになって、ストレス解消のダンスじゃなくなる。
午後、先週レポートを持ってこなかったふたりの分をうけとって、水曜日今期の仕事は全部終わり。あとは成績付け。
本日のつらみ:踊ってだけいられない主婦のダンス
2003/07/17 木 曇りときどき小雨
ニッポニア教師日誌>学校を建てよう
期末試験2コマ。日本事情と作文の試験。同じ問題なのに、去年に比べるとずっとできがわるい。日本史問題の採点を終えてから帰宅。作文はあとで。
ともあれ、前期日本事情のクラスはこれでおわり。留学生たちは疲れをとり、家族に留学中の生活を語るために帰国する。夢を抱いて留学して、現実はどうなのか。夢のとおりの留学生活か、現実の前に夢が破れてしまったか。
金曜日のビデオの時間、『新基礎復習ビデオ』第一話「宝くじ」を見た。主婦なつえが初めて宝くじを買い、2等300万円が当たったと誤解して一家でぬか喜びする話。家族でそれぞれの夢を語り合い、夢やぶれてがっかりというストーリーだ。
視聴後の会話トピックとして、「300万円あたったら、何がしたいですか」という質問をする。「~たいと思う。~ようと思う」の文型を使うように指示。「私は、世界中を旅行したいと思います。たくさん本を読もうと思います」と例文を出す。
ケニアのショーの夢は、「農場を買いたいと思います。学校を建てようと思います」というものだった。「農場に動物がいます」というので、「買う」とアクセントが異なるが、ひらがなで書くと同じかきかたになることばとして「飼う」を教える。
「飼いたい動物はライオンとキリンですか?」と冗談を言うと、大慌てで単語を思い出そうとするが、彼は辞書を引かない主義なので「家畜」という言葉が出てこない。ショーは「ドメスティック・アニマル」と答える。「牛と馬?山羊と犬ですか?」と聞くと、「馬はいらない、牛と山羊と犬」。ほんと、ドメスティック。しかし、ションの答えを聞いて、私も例文「世界旅行」の夢を訂正。「私も本当は学校を建てたい」と、言う。
カンボジアに「大学の寄付で建てられた小学校」があり、仏教学科や国際科の学生がボランティア活動を行っていることを学生のレポートで知った。日本の企業や大学は世界各地に会社や学校名を冠にした学校を建てるとよいと思う。
夫がやっている「フォスターペアレント」は、お金を寄付すると援助国児童の学習支援費になる。児童からたまに手紙が届く。それだって無いよりましだが、実際に学校を建ててるほうが、もっといい。そこに日本から高校生大学生を派遣すれば、日本の若者の教育にとっても、有意義なことだ。
援助を必要とする国を支援でき、自国の若者の教育にも役立つなら税金で行って欲しい事業だが、われわれの税金はイラクに自衛隊を送るのに使ってしまうらしいから、自分たちでなんとかしなければならない。
本日のうらみ:自分で払う税金の使い道を自分で指定したい。
2003/07/18 金 曇り夜から雨
ジャパニーズアンドロメダシアター>『ラストプレゼント』
ビデオ、会話3コマ。を終えてから、ギンレイへ。
娘が『猟奇的な彼女』の併映作品『ラストプレゼント』を見て「泣けるから見ておいた方がいい」と言うので6時から見た。
裕福な家の息子ヨンギは売れないお笑い芸人。みよりのない娘ジョンヨンとの結婚を両親に反対され勘当されている。妻は病身を隠し、小さなベビー用品屋を切り盛りして夫を支えている。反対を押し切って結婚したのに、赤ん坊が死んでから、二人の間はぎくしゃくしている。妻は必死に夫が芸人として成功することを願い、夫は妻の体を気遣っているのに、表面上は互いにぎすぎすしたままだ。
実は、ジョンヨンにとって、ヨンギは小学校のとき転校してきてまたすぐ転校して去っていった片思いの相手だった。ヨンギにそれがわかり、芸人として成功のきっかけがつかめそうなとき、ジョンヨンは死んでしまう。
もう典型的な病気ものの泣かせ映画。主演の李英愛イ・ヨンヘがとてもきれいなので、見ていられたが、キムタク美容師と不治の病の常盤貴子の恋愛話のように、すれた大人にはちょっと気恥ずかしい愛情物語なのだ。しかし、まあこういう話で涙を流すことが必要なんだろうと思う。
ジョンヨンはなぜ子供の頃同級生であったことを夫ヨンギに話したことがなかったのだろう。恋人同士になれば、お互いに相手のことを知りたいから、学校時代のこと、家族のことふるさとのことを話し合うものなんじゃないだろうか。小学校のことを話せば、当然同じ小学校に在校していたことがわかるじゃないの。夫が妻と同級生だったことを完全に忘れていたから、妻はあえて秘密にしてきたのだろうか。転校というのは、小学生にとって、強烈な生活の変化だから、ヨンギが転校した学校のことを忘れていたとは思えないのだけど、そこをつっこんではいけないのだろ。せっかく間抜けな詐欺師コンビがいっしょうけんめい「妻の初恋の相手は夫だった」と、探してくれたのだから。
キムタク美容師と下半身不随不治の病を持つ図書館員との純愛が30%の視聴率を得たのも、もはや日本にこのような「純粋恋愛」が存在しなくなったからゆえだろうと思っていたが、この映画が韓国で大ヒットしたということは、もはや韓国にもこのジョンヨンのような「自分のことはあとまわしにして、夫にひとすじ尽くしまくり」タイプの妻がスクリーンの中にしか存在しなくなったということなんじゃないだろうか。
少なくとも、わたしが見てきた韓国人女性は、もっと辛辣でたくましく自己主張が強く、そしてなにより「じぶんより金があり、自分に今以上の暮らしとステータスを保証してくれる男」を求めていた。
日本に留学しよう、という意志をもったという時点で、すでに一般の韓国女性より、はっきりした強さを持っている人たちだったのかもしれないが、皆強くたくましく、貪欲に自分の人生を求めていた。ジョンヨンのような「耐えて耐えて夫に尽くします」タイプはまだ韓国のどこかにいるのだろうか。
本日のちぢみ:チヂミ食べて耐えよう、夫が収入得られるようになるまで
~~~~~~~~~~~~~
20150715
ジャズダンスの練習、続けています。
が、会員が老齢化。怪我でやめた人、体調悪くなり療養のためにやめた人、それぞれの事情はあるのですが、会が維持できないところまで落ち込んでしまいました。私は8月9月のミャンマー赴任中も、会の維持のために会費は払い続けることにしましたが、9月の発表会には出られません。
中国赴任中は、この腹をくねらせて「ベリーダンス」を習ったのですが、ミャンマーではどういう運動でストレス解消しようか、思案中。
マララ基金による学校がシリア難民女子のためにできたという。「学校を建てる」「女性のための学校」を着実に実行していくマララさん。IS国や他のイスラム組織に暗殺される危険にさらされる毎日でしょうが、どうぞ、ご無事で「教育を受ける権利」のために活躍してほしいと願っています。
<つづく>